見出し画像

品の名は。

最近、非常に気になってるんです。


ええ。



我が家は息子たちがまだまだ小さく、さらにママの手料理が大好きなため、ほとんど外食には行きません。


たまに行くとしても、子供たちが余裕で歩ける距離の「駅より手前」の店に徒歩で行きます。


先日、珍しく「駅の向こう側」の回転寿司に車で外食に行ってきたんです。


帰り道。


駅前が混雑していて車が全然進まないため、私は車窓から町の景色を見て時間を潰していました。


「ここの1階、タイ料理屋さんだったんだな」


その店舗はまあまあ前からあって、2階がタイ古式マッサージの店になっているという認識はあったのですが、1階は閑散としていて人が入っていくのを確認したことがないため、タイ料理店であることまでは知りませんでした。


興味をそそられた私は、改めてまじまじとその料理店を車内から眺めてみました。


その店はさすがに人が入っていくのを見たことがないだけあって、商売っ気はまるでなし。


すっかすかのショーウインドーの中には、ポツンと1つの食品サンプルが置かれていました。


そしてその前には、手書きのポップにいかにもやる気のなさそうな字で、


「トムヤムクソ」


と、書かれていました。


「いやいやいや」と思った私は、もう1回しっかりポップに書かれた文字を確認しました。


やはり最後の字は、どう贔屓目に見ても『ン』ではなく『ソ』です。


「おいおいおい。商売っ気がないにも、ほどがあろうよ~」


私(49歳)はすっかりこの手書きポップにツボってしまい、たまらず助手席から真後ろの長男(7歳)に話しかけました。


私「Yちゃ~ん(長男)。あそこに『トムヤムクソ』って書いてあるよ~」


Y「なに~。ホントだあ。『トムヤムクソ』だあ(笑)」


Y「ねえ、K(次男/5歳)。あそこに『トムヤムクソ』って書いてあるよ」


K「『クソ』だあ。ハハハ」


私・Y・K「トムヤムクソ~!トムヤムクソ~!ハハハ」


ママ「男3人で、何バカなこと言ってんのよ」


私「まあまあ。ママも楽しいから、1回言ってごらんよ」


ママ「そう?トムヤムクソ~。ハハハ、結構楽しいね」


私「でしょ~!」


私・ママ・Y・K「トムヤムクソ~。ハハハ」



こうなってくると、俄然その店に実際入ってみたくなるわけですよ。


そして店員さんに、


「店頭の手書きポップなんですけど、『トムヤムクン』ではなく『トムヤムクソ』になってますよ」


と教えてあげたい衝動に駆られるわけです。


ただですねえ。


一方でこうも思うわけです。


「待てよ。ここでそれを教えるのは、いつだって出来るじゃないか。そう新しくもないこの店のポップの字が間違っていることを目撃してるのは、私たちだけじゃないよな。そうなると、その目撃者たちはこの『トムヤムクソ』を『我が町の珍百景』として遺すために、あえて誤字を知らんぷりしてるのかも」


と。



そういうわけで、いまだにその料理店には行かずじまいでなっています。


実際、稼働しているんですかねえ?


謎は謎のままの方が面白いかもですね。


でも、気にはなってるんです。

ええ。


これ。

なんのはなしですか?

コニシ木の子さん。はじめまして。

画期的な発明、ありがとうございます。

回収の方、よろしくお願いいたします🙇

この記事が参加している募集

沼落ちnote

この街がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?