見出し画像

『太陽』対応のすゝめ ー穏やかな心ー

「ねぇねぇ、警備員さん。警備員さ~ん」

つい先日のことです。

私が常駐している現場でのポストは、下りスロープになっている搬入所の入り口部分です。

その下りスロープの下のスペースでいつものように仕事を始める準備をしていると、冒頭のような2つの重なり合った大きな声が、私の頭上から降り注いできました。

(「はいはい。こりゃ『早朝警備あるある』だわな。きっとまた酔っぱらいなんだろねえ」)。

私は心の中でそう苦笑しながら、応対のためにスロープを上がっていきました。

大きな声の主達に近づいてよく見てみると、およそ20歳過ぎくらいの若者2人でした。

「はいは~い。何でしょうか~?」

トラブルにならずスムーズに仕事を始められるよう、私はつとめてにこやかかつ穏やかに2人に尋ねました。

すると彼らのうちの1人が私の質問には特に答えず、

「朝からお疲れ様で~す。俺ら飲み会だったんですよ~」と、若干からかい気味で呂律も怪しい感じで、ニヤニヤしながら話し掛けてきました。

(「やっぱり酔っぱらいかあ。トホホ」)。

私はそんな困惑する思いを抱きつつも、一方でまだ幼さの残る若い2人の顔を改めてまじまじと見ると、彼らにそこまでの悪意は感じ取ることも出来なく、

「飲み会、楽しかったみたいですね。もう少しすると大きな車両が次々と入ってきますから、近くにいても構いませんが、入り口の部分からは出ていってくださいねえ」

と、自然な思いからの笑顔で彼らに声掛けをし、再び準備場所へと戻りました。

すると2人は、私のリアクションが自分達が期待したものとは違ったからなのか、いつの間にかいなくなってしまいました。


最近自分でも「ホント丸くなったよなあ」と感じます。

上記の件に関しても、ほんのちょっと前の私なら若い2人に対して、

「人をバカにするもんじゃねえぞ。危ないからとっととここから出ていきなさい」

という風に、童話「北風と太陽」でいうところの『北風』のような感情に任せた対応をしていたと思います。

でも今は、そういった時の対応は前述のような『太陽』対応になることが多いです。

それも、妻や息子達。周りの友人や仕事仲間などとのかかわり合いの中で、「何か行動を起こす前に一呼吸おいて、まず自らに問う」=「『自問自答』をする大切さ」を実感出来たからだと思っています。

『北風』のような厳しい対応が必要な場合ももちろんあるとは思いますが、基本『太陽』対応の方が素直に相手も話を聞いてくれることが多いし、なにより自分自身も清々しいですよね。

また、穏やかな心でいられると、「自分を愛する力」も自然と高まり、ありふれた日常の中にも「喜び」や「やりがい」を見出だしやすくなる気がしています。

今まで「僕には何の取り柄もないなあ」と落ち込むことの多い人生でしたが、考えてみたらこの『穏やかな心』というのが約50年かけて手にしたかけがえのない取り柄きになってくるかもしれませんよね。

あの子達もきっと、それぞれの人生の中でそういったものを掴んでいくんでしょうね。楽しみですよね。


そうそう。

これも最近の話なんですけど、トンボや蜂が警備中の私の肩に立て続けにとまってくる、ということがありました。

さらに極めつけは先日、警備中の私の前でハトが急に座り出して、なんと寝てしまったんです。

これには私も笑ってしまいました。もしかしたら、最近は私からマイナスイオンでも出ているんでしょうかね?

これも私が穏やか心を手に入れた証であれば嬉しいですよね。

皆さんも是非、そんないいこといっぱいの『太陽』対応を心がけてみてはいかがでしょうか😊




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?