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『鬼滅の刃』に関する商標登録に思う

#鬼滅の刃 #キャラクターの衣装 #商標登録 #イメージデザイン #市松模様 #麻の葉模様 #うろこ模様 #亀甲模様 #蝶模様 #火炎模様


既にアニメ好き、手作り好きさんはご存じの事かと思いますが、審査中だった3つの模様が2021年5月26日付で特許庁から「拒絶理由通知書」が出されました。
事の発端は人気のアニメ漫画のキャラクターが着る羽織の模様6種類を  2020年6月24日に集英社が特許庁に出願したことです。


私が出願された時思ったのは、登録された3人の羽織に関しては納得できましたが拒絶された3人の羽織に関してはやりすぎと思ったのです。
登録された3人の模様は以下の物です。


冨岡義勇が着ている羽織で「紫に亀甲のような柄」(商標登録 第6397486号)

胡蝶しのぶが着ている羽織で「蝶の羽のような柄」(商標登録 第6397487号)


煉獄杏寿郎が着ている羽織で「炎のような柄」(商標登録 第6397488号)


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特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)より


この3種類の模様に関しては、作者オリジナルと言えますので非常に納得の結果でした。
特許庁に出願前から手作り用の布が売られ、それらの布を使った手作り小物が各サイトで売られていました。
キャラクターの絵がプリントされた布で作った小物類を販売すると、商標権違反などでアカウント停止になる危険もあるのですが大丈夫だろうか?と感じていました。
特許庁がこの3種類を認めたことでこれらの模様は許可を取らないと販売する事ができなくなります。


しかし拒絶理由通知書が出された3つの模様に関しては、非常に納得できるものでした。
その模様は以下の物です。


竈門炭治郎の羽織に使われた緑と黒の市松模様(商願2020-078058)

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特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)より


竈門禰豆子の着物に使われたピンク地に「麻の葉文様」(商願2020-078059)

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特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)より


我妻善逸の羽織の着物に使われた黄色の地に白の三角模様(商願2020-078060)

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特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)より


集英社が5月26日から40日以内に意見書を提出すれば再審査になります。
個人的に言えば、これら3つの模様に関してはやりすぎでしょ、と思っていました。


市松模様や麻の葉模様に商標が認められてしまうと、多くの作家さんに影響がでます。
私もこの3人をイメージした作品を作っていました。

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市松模様や麻の葉模様、そして三角が連続したうろこ模様は着物の柄としてよく使われる模様で手まりのデザインにもあるのです。
私がまだ学生だった頃は、アニメが好きだと言うといい年して幼い趣味だと言われることもあり大きな声で好きだという事ができませんでした。
しかし私と同世代と思われる方たちが、好きなキャラをイメージして作品作りをしているのを見て、時代は変わってきたのだと実感します。


まだ集英社さんには意見書を出し再審査をする事が認められてはいますが、昔からの伝統模様にまで商標などと言わないで欲しいと願います。
また特許庁の拒絶理由を見て、大いに納得しています。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。