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シン・映画日記『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』

TOHOシネマズ日比谷にて、
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』を、朝8時50分の回のIMAXレーザー3D字幕と
15時半の回の2D版字幕を見た。


めちゃくちゃ面白かったー!


『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』、本編が195分あるが飽きない。

IMAXレーザー3D字幕では映像を
2Dで作品の筋を見直す、ということが出来た。

大まかには、
①マイルズ・クオリッチ大佐のサリー家&ナヴィ族への復讐
②森の民サリー一家、海の民に移民
③超巨大パンドラクジラ・パヤカンと青年ロアクの絆
④クオリッチ大佐、ナヴィ族になる
⑤後半の大バトル
という感じで構成。
全体的にはクオリッチ大佐の復讐ものを軸にし、
そこは『スター・ウォーズ』で言えば『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』のノリで、
後半は『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』、
あとキリやネテヤム、ロアクら第2世代は第2世代で青春ものをやっている。
また、終盤のバトルは『タイタニック』と『エイリアン2』といったセルフオマージュもあるし、
パヤカンのエピソードは『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』、他にも『パシフィック・リム』やドキュメンタリー映画『ディープ・ブルー』など最近の映画の影響も感じられる。

基本は前作同様、ネイティブアメリカン討伐、インディアン戦争に対する贖罪の映画で、
そこの根底には『駅馬車』や『アパッチ砦』等のジョン・フォード監督作品の西部劇やマイケル・マンの『ラスト・オブ・モヒカン』、トム・クルーズ主演の『ラスト サムライ』、テレンス・マリック監督作品『ニュー・ワールド』に通じるものがある。

これに本作は海の民がサリー家の人間/ナヴィの混血種を近種族差別している描写があるが、これは同じ黄色人種でありながら日本人/朝鮮人/中国人の部落差別や怨恨差別などに通じる、とも考えられる。

前作『アバター』からだけど、ナヴィらの自然、動物と共存し、呪術めいたことも行う生き方と、
スカイ・ピープルやRDA (Resources Development Administration)社ら地球人の生き方がかなり相反するもので、
スカイ・ピープルが出てくるとナヴィとの対立概念がはっきりするが、本作は6割はパンドラの住人であるナヴィらの話なので、感情移入しにくい部分がある。このため、サリー一家の家族の話や海の民との交流エピソードを多くし、見るものにナヴィらに感情移入させるようにもっていく作りになっているが、これが結果として195分の3時間超えの尺にしてしまった。

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』はただ映像が綺麗というだけの映画ではない。
アメリカ人というかアングロ・サクソンの他人の土地制服癖と、
目には目を歯には歯をな戦争の論理を感じてほしいね。

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