腹部エコー:計測と基準値(肝胆膵脾)
今回は腹部エコーで行われる計測とその基準値に関して話していきます。
これをみたら全部再確認できる!といったまとめです。
(腎臓含め泌尿器系の臓器は次回)
腹部エコーについてのまとめはこちら
大きな声では言えないですが、
肝臓は画面上のスケールでだいたいの大きさを把握することが多いので
ちゃんと計測することはあまりないです。
きちんと把握したいときは計測しましょうね(自戒含め)。
胆嚢は中に胆汁という液体がある袋状の臓器で形が変わりやすいです。
被検者の体位や周囲の腸管の位置によっても見え方がよく変わります。
無症状の方の検査で毎回計測する、という施設はあまりないかもしれません。
ただ、炎症がおこると腫大するので
症状や他検査で胆嚢炎等が疑われる場合は計測し評価が必要です。
胆管の計測は拡張があること自体より、何故拡張しているのか?
または何か他に所見があり胆管まで影響が及んでいるのか?
と考えた上で観察することが重要です。
膵臓は描出が難しい臓器のため正しく計測できる像を出すのが大変です。
膵実質は実質自体を計測するというよりは何故大きくみえるのか詳しくみると腫瘤等の影響でその腫瘤を測る、というケースが多いです。
主膵管は見えたらとりあえず計測しています。
「見えたよー!みてー!」っていう気持ちもちょっとありますが(笑)
だいたい膵臓の観察で主膵管がみえるのは2㎜以上のときが多く、
3㎜を超えていないかの確認という理由からです。
脾臓の計測方法は主に3種類あります。
私自身は古賀らの計測法をよく使うのですが
脾腫大で最大径が12㎝を超えるくらいになると1画面で計測できないので
簡易版で計測したり2画面にして計測しています。
全てに言えることですが、
施設によって計測方法や基準値は異なる場合があります。
しっかり確認して検査をしましょう。
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