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2023年の総括

2023年もあと僅か

2023年もあと数時間、簡単な総括をしたいと思います。
今年は自分にとって大きな出来事が3つありました。

転職

1つ目は転職です。毎回このまま定年退職まで居たいって思うんだけれど、波は押し寄せ、そして新しい場所へと流されていくことを幾度となく繰り返して来ました。今回もまさかの動きがあり自衛のため早めの避難という意味合いもありましたが、やはりそういった事も人生の転換のチャンスだと思っていますので、前向きに転職活動しました。結果、今の会社との運命的な出会いとご縁があり、身にあまるポジションとお仕事をいただくことが出来ました。このご縁を大切に来年も引き続き頑張って行こうと思います。

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コナミのレトロゲームCD化

2つ目はコナミから許諾を得て、コナミのレトロゲームを新録でサウンドトラックCD化するプロジェクトをスタート出来たこと。2022年5月、佐藤豪バンドでコナミ楽曲を演奏した際に許諾を取るルートを確保出来ました。「あれ?もしかしてCDリリースとかも可能なんじゃない?」ってことで、シティコネクションの辻坂さんに相談したところから1年ちょい…。多くの方々の協力のもと第1弾として30年前に担当したゲーム【ミスティックウォリアーズ〜怒りの忍者〜】を復活させることが出来ました。第2弾以降も鋭利制作中でして、この流れはもっともっと広げていきたく、コンサートなども展開したいと考えています。来年以降の野望ということで。

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MSXGOTO40

3つ目はMSXGOTO40(オランダ)でのライブです。ファミコンのゲームを担当することを夢見て入った業界でPCゲーム担当部署へと配属されガッカリした当時の自分が、まさか34年後に海外に招待されライブをすることになるとは予想もしなかったですからね。しかし海外でのライブってことで普段のライブのようにはいきませんでした。そもそも電源コンセントからして異なりますし、言葉の壁もありますし、飛行機なん1〜2回しか乗ったことがない自分がちゃんと乗れるのだろうか?とか。そして壊れてしまったら何も出来なくなっちゃうのでは??ってくらいに依存しまくってるスマホがちゃんと海外でも使えるのだろうか?とか…。ライブセットを作りながらそんなことをモヤモヤ考えてて地味にストレスがたまる半年でした。そんな海外ライブでしたが、3つの気づきがありました。

① どんなことでも終わりが来る。

楽しいことも辛いことも永遠には続かないし全てのことは変化していく。例えばオランダまでの14時間のフライトも、しんどいですが、14時間後には到着してその先に進んでいます。風邪をひいたりして体調を崩しても、いつかは回復するなり悪化するなりして、今とは違う状態になってます。イベント日は決まっていて、その日がくればイベントが行われ、その次の日はイベントが終わっています。結果はどうであれ、その先に進んでいる状態になる。そう考えると何も不安に思う必要はないんだなって。そうして「不安」という弱い自分に打ち勝つ方法を見つけることが出来ました。また終わりが来るということは、よいことにも言えることで、今の幸せに満足しないこと、今の幸せを守りたいなら維持するための努力も必要だということにも改めて気づかされました。

② 自分が生み出して来たもの

僕は自分の作品についてそれほど自信は持っていません(こうやって仕事できてることが不思議に思ってる)。音楽の勉強をしてこの仕事についた訳でもないので、そういったところも自信がない所につながってるのかも知れません。過去の作品や仕事について褒められることは時々ありますが、正直ピンと来ていないというか…。そんな自分なので今回オランダへ招待されたとき「自分なんかでいいの?」って思ったわけです。ただ当時コナミのMSXのゲームを担当していたサウンドクリエイターの殆どは現役を引退している状況ですので、自分がその代表というのは烏滸がましいとは思いつつも、当時のコナミMSXゲームを遊んでくれた人たちに少しでも恩返しが出来るなら、と思って今回のライブを引き受けました。異国の地で自分がサウンドを担当したゲームを持って来てくれて緊張した面持ちで「このゲームの音楽にすごく感動したんだ」と語ってくれる人たちに不思議な感覚に陥りました。イベント後にもSNSで沢山メッセージが届き、その1つ1つに僕は胸をうたれました。誰かの作った音楽に僕自身が影響を受けて今の自分があるのと同じで、自分の作った音楽も誰かの心に種を蒔いていること、それは国境や人種なんて関係なくて、この世界はそうやって全てがつながっているんだってことに気づくことが出来ました。

③ 言葉を超えた何か

今回のライブについては、Koen、Wiebe、Latok、の3人とライブの依頼を受けた今年の2月頃からずっとDiscordでやりとりしていました。特にKoenとは、ライブについての質問以外にも、お互いの国の文化、日常、なんかについてやりとりしたりしていました。オランダへ入国した際は、KoenとLatokが空港まで迎えに来てくれました。滞在中はヒルトンホテルを確保してくれ、Koenとは毎朝ホテルの朝食を共にしました。お互い翻訳アプリを使って会話しました。そんな中、お互い【言語】を用いて意思疎通をはかろうとしているわけですが、その言語の表面的な部分以外を自分のなかで補って考え返信をしていることに気づきました。変な翻訳でも「ああ…こういうことを伝えたいのかな」とか考えたりね。極端な例でいうとペット(動物)は日本語どころか言葉を喋らないし、植物なんかにいたっては音すら発しません。だから必死に言葉以外からいろんな情報を読み取ろうとしますよね?それと同じことなんだろうなって。相手の言葉ではなく心に耳を傾けることの大切さ。そんなわけで、たった数日間一緒にいただけなのに、彼らのことが本当に大切な人たちになってしまっていました。人生のなかで彼らに出会えたことが今回のオランダライブでの1番の宝物です。


2024年へと続く

と長くなってしまいましたが、今年の振り返りでした。もちろん上記以外にも本当に充実した1年でした。関わって下さった皆様、ありがとうございました。2024年もまた素晴らしい1年にしたいと思います。

皆様、よいお年をお迎えください。

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