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人のIQは生まれた時にはもう決まっているのか?

以前『頭が良くなる〇〇など、存在しない。DNBは効かない。』でお話したアメリカの心理学の分野での巨匠リチャード・ハイヤーさんが人種と知能の関係性について話をしていたので、まとめてみます。

人生の70%は遺伝によって決まっている、アーサージェンセン

本題に入る前に、まずこの人種と知能の違いについての研究について一番大きな形跡を残した学者、アーサージェンセンについて理解をしておいた方が良さそうなので、説明をします。
アーサージェンセンの代表作として『人生の70%は遺伝によって決まっている。』という本を出版されています。
親ガチャや、ギフテッドなどのワードがたびたび浮上しておりますが、こういったものの元祖の研究をしていたのが、アーサージェンセンの時代になります。

IQを上げる教育、Compensatory Education

1969年頃にUCバークレー校に在籍していた彼アーサージェンセンはHarvard Educational Review (ハーバード教育評論会)からCompensatory Education(直訳するとCompensatory=埋め合わせ Education=教育)というものの研究についての記事を書いて欲しいとお願いされます。
このCompensatory Educationというものは、当時の研究でIQを上げるため良いとされていたことを施した教育になります。その教育をすることにより、生まれた環境にいた時点で計測されたIQが、Compensatory Educationをした後のIQレベルが高まり、クラスにいる生徒のIQレベルを平均的に向上することができ、教育においての人種差別や、教育の機会(学校に行かせてもらえるか)性別的差別(理系会においての女性差別)などが覆されるのではないか?と信じてとされていたものです。

この教育にてIQが+5 +10、+20ポイント上がる結果が出ました。しかし、ジェンセンは、『We have tried compensatory education and it has failed.』(コンペンサトリー教育を施したが、それは失敗に終わった。)と記事に記載しました。

環境が変えているのか?遺伝なのか調べ直すべき

教育にてIQが+5 +10、+20ポイント上がる結果が出ましたが、なぜ、ジェンセンは『We have tried compensatory education and it has failed.』(コンペンサトリー教育を施したが、それは失敗に終わった。)と言ったのでしょうか?
IQが+5 +10、+20ポイント上がる結果は出ましたが、このcompensatory education を施された後の生徒たちのIQには差があったからです。この教育のゴールとしては、IQレベルを平均的にすることであり、遺伝や生まれた環境はIQには関係していないことを証明したのですが、IQには差がでてしまい、IQレベルには遺伝が大きく関わっていることが分かってしまったのです。

研究の数の少なさについて

『We have tried compensatory education and it has failed.』(コンペンサトリー教育を施したが、それは失敗に終わった。)との発表をしたことにより、遺伝子(人種も含まれる可能性が高い)がIQに及ぼす影響が高いことがわかってしまいました。ですが、その発表が人種差別的だと大きなバッシングを受け、どの学者もその話題に触れることをしなくなりました。
その傾向が今でも続き、遺伝子とIQの関係性について研究をする人がいなくなってしまっているそう。

まとめ

アーサージェンセンが50年前IQと遺伝子は関係あるのか?と呈示した疑問ですが、50年前からほぼ変わっておらず、研究をすること自体において差別だとされてしまっているようです。
親ガチャやギフテッドなどとの単語がありますが、『頭のいい人は不幸になるのか?』の記事にもありますが、知能と幸福についての関係性は薄いですし、著者の個人的な意見になりますが、才能があるからといって人生がなんでも上手くいくとは限らないと思います。
いかがだったでしょうか?英語ですが、動画でインタビューを受けている、リチャード ハイヤーさんは、他にも面白いことを説明してくださっているので、見てみてはいかがでしょうか?


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