見出し画像

ビジネス・ファシリテーション

2022年もあと半日。

今年最後の投稿は、2023年取り組みたい「ビジネス・ファシリテーション」について書きます。


今年の10月に、同じ営業部内で異動しました。
課長として4つ目の課になります。

異動して3ヶ月経ちましたが、あらためての「気づき」がありました。

それは、「組織の文化や習慣」を構成する重要な要素となるのが、「ファシリテーション」だということです。

会議・打合せだけでなく、日常の相談やとっさの判断にも、その組織が持つ「ファシリテーションの型」のようなものが大きく影響する、ということをこの3ヶ月で実感したのでした。

時間配分や議事録の残し方はもちろんですが、話す順番や発言に対する寛容さなど「暗黙のルールや仕組み」がそれぞれの組織にありますよね。

この組織それぞれが持つ「ファシリテーションのルールや仕組み」が、組織の持つ課題解決力や実行力に大きく影響しているのだなと、あらためて感じました。


ビジネス・ファシリテーション

今回、ファシリテーションではなく、あえて「ビジネス・ファシリテーション」としています。

なぜなら、ビジネスならではのファシリテーションのルールがあり、メンバーそれぞれがそのルールを理解しているか否かは非常に重要だと感じたからです。

ファシリテーションは、「会議・打合せの進行スキル」と理解している人も多いと思いますが、少し高尚な表現をすると「集団による知的相互作用を促進する働き」などと定義されています。

ビジネスにおけるファシリテーションも、もちろん単なる「会議打合せ進行スキル」では無いのですが、通常のファシリテーション以上に意識すべきポイントが3つあります


①ビジネスにおけるファシリテーションとは「行動を決めること」

「行動を決める」を言い換えると、「生み出す成果(獲得目標)」と、そのために「取るべき業務プロセス(行動)」を具体化することです。

常に組織の「目標地点」を明確にして、到達するための「行動」を決めるということですね。

行動とは「3W」です。
つまり「いつ・誰が・何をする」です。

単なる報告や説明で終わる会議は論外ですが、会議・打合せの最後に「次に取るべき行動」を決めているかどうかが重要なのです。

このことを理解できているか否かで、組織の力に大きな差が生まれます。


②ビジネスにおけるファシリテーションは「中立でなくてよい」

2つ目のポイントは、「進行する人も自分の意見を持ってよいですか?」という点です。

ワークショップなどを進行する場合は中立の立場を取りましょうと言われる場合もありますが、ビジネスにおいては「中立でなくてよい」のです。

むしろ、ビジネスにおいては「自分の意見は持っておくべき」です。

また、リーダー的立場の方に注意いただきたいことがあります。「リーダーもちゃんと宿題をやり、意見を言う」ようにしましょう。

みんなに宿題を出して自分はやってこず、「お手並み拝見、答えはオレが持っている」という態度は最悪なのです。(いますよね、そういう人。その人の能力以上のことができない組織になっちゃいますね)


③ビジネスにおけるファシリテーションは「味方を増やしていく作業」

「意見もを持ってよい」と書きましたが、最後にもう1点、とても重要なことがあります。

ビジネスにおけるファシリテーションとは、「オレのA案でもあいつのB案でもない、より良いC案を見つけること」ということです。

ファシリテーションは、相手を論破するディベートではありません。

どんなに意見が対立しても、お互いの考えを踏まえて答えを出す作業をするべきなのです。

つまり、ファシリテーションとは、「味方を増やしていく作業」なのです。

「参加者の知恵を引き出し、取るべき行動を決め、お互い助け合い、自らも動く」ことが求めらます。

最終的には、参加者それぞれに「腹落ち感」をつくることが必要となるのですね。


皆さんの組織でも、3つのポイントを理解して会議・打合せや日々の会話ができていますか?

2023年は、「ビジネス・ファシリテーション」を意識して、組織の文化・習慣を更に良くして行きたいと思います。

最後に、参考にした書籍も紹介しておきます。
「ファシリテーションの教科書」吉田素文さん著
「ファシリテーション型業務改革」榊巻亮さん著
「世界で一番やさしい会議の教科書」榊巻亮さん著
「問いのデザイン」安斎勇樹さん著

ありがとうございました。

この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?