見出し画像

目指せ70点!求人募集する前にやるべきこと

こんにちは。
TEAM FORWARDの竹田です。

この記事を読んでくださっているのは、
採用に関わる業務をされている方が多いかと思います。

突然ですが、
求人募集する"前"にどんな準備をしていますか?
私は最近、募集"前"を見直す重要性が増していると感じています。
募集という"点"ではなく、前後を含めた"線"で捉える、といったほうが分かりやすいかもしれません。
無料であれば、とりあえず掲載しておいても良いのかもしれませんが、
何らかの採用ツールを使えば決して安くない費用が掛かります。
増してや、この売り手市場(求人倍率2.26倍/2023年6月doda調べ)です。
日々お客様の採用活動をお手伝いしていると、
採用ツールの選定だけでは限界が近づいているという危機感をヒリヒリと感じます。



転職希望者の行動プロセス

企業から見える転職希望者の行動

企業の目に見える転職希望者の行動は上記です。
採用担当の方からすると、応募があって職務経歴を閲覧するところがスタートで、面接や適性検査などの選考に進みます。その過程では、他社選考などの状況により選考辞退をする人もいるかもしれません。選考が終了し、内定を承諾する、ここまでが一連の流れです。
次に、実際の転職希望者がどのようなアクションを取るか見てみましょう。(※転職希望者の行動は千差万別であり、あくまで一般的なパターンである旨、ご了承ください。)

実際の転職希望者の行動

転職サイトやハローワークなどの公募をイメージした流れを記載しました。転職エージェントであれば担当コンサルタントからの求人提案、
ダイレクトリクルーティングであればスカウト、
と入口が異なるケースはありますが、
「応募企業絞り込み」のフェーズで合流するので以降は同じです。
求人情報閲覧では、職種や勤務地など、システマチックに自分に合う閲覧設定を行います。その後、応募企業絞り込みの段階では、給与や休日、残業時間などの衛生要因をチェックします。
この時点で応募のアクションを行い、選考を進めながら考える、という人もいれば、応募前にもう一段深い情報収集を行う人もいます。この時に閲覧するのが、採用HPやクチコミサイトです。クチコミサイトは、月間来訪者数で見れば、今や大手転職サイトと双璧を成す規模。侮れません。
応募について、選考スケジュールを調整したり、面接を受ける為に有給を取ったり、ということを考えると、そんなに多くの企業には応募できませんので、転職希望者が1つのタイミングで応募する企業数は3社前後が多いでしょう。決して安易に応募をしている訳ではありませんが、その一方で、在職中、つまり、「良い企業が見つからなければ転職を見送っても良い」状態で転職活動をしている人が多いのも事実です。企業側としては、内定承諾までは辞退という選択肢を常に持っているという前提で接触することをお勧めします。
企業の印象は多くの場合一次面接で決まり、逆に言えば、良くも悪くも志望度のアップダウンが大きいのは、応募→一次面接の段階です。これ以降のフェーズでは、いよいよ「本当に自分はこの企業に入るのか」という最終検討に入りますので、各種条件など細かな確認が出てくることも多いです。そして、このタイミングでも企業の評判をチェックします。採用HPやクチコミサイトに加え、転職エージェントに評判を確認したり、知り合いに既存社員がいれば、職場環境などについて質問するなど、もう一歩踏み込んだアクションを取る人もいます。
ここまで納得し、企業から内定が出ると内定承諾、入社となります。
お気づきの方もいるかもしれませんが、転職活動の行動プロセスは、消費者の購買プロセスに近いです。応募までは、飲食店や美容院などライトな選択をする時に近く、応募以降は、住宅や自動車など高額品を購入するプロセスに近いと思います。
これは転職に限らず、スマホ時代において、何かを選択する時の思考様式として染み付いているのかもしれません。
「個人が企業を選ぶ労働市場の時代」においては、誰に・どうやって・何を買ってもらうかという集客の発想を採用に当てはめると、やるべきことが見えやすくなります。

求人募集する”前”に何をするべきか

改めて、求人票や求人広告が持っている機能は、告知機能と応募機能の2つだけです。
採用活動を点ではなく線で行う為にするべきことをまとめました。

求人活動前に行うこと

応募前
書き並べると難しく見えますが、実際はかなりアナログな作業です。また、「ターゲット設定」と「ターゲット分析」など重複しているように見えるところもありますが、この一つ一つを細かく定義することはそこまで重要ではなく、PDCAをぐるぐる回して精度を上げていくことのほうが持続的な採用力強化に繋がります。「自社」「競合」「採用ターゲット」をよく知り、届ける内容をブラッシュアップしていく作業だと考えて頂くことが良いかと思います。
ちなみに、「応募後」の施策は、普段、採用活動に携わっていない社内メンバーを巻き込む必要があるものも多いので、機能するまでに組織の壁にぶつかりがちですが、「応募前」は基本的に採用担当の方が動けば完結するので、こちらから始めることをお勧めします。
応募後
この中で頂くご相談No.1は、「面接スキル平準化」です。特に、動機づけが弱く、採用したい候補者を逃してしまっているという声をよく聞きます。具体的には「無意識に上から目線の面接をしてしまう」といったところでしょうか。採用担当の方からすれば、せっかくここまで連れてきた貴重な人材なのに…という思いが滲みます。
もちろん面接スキルも大事なのですが、それ以前に採用基準が明確になっていなければ、選考は当然ながら属人的になります。良くも悪くも、目に見えてしまうので、選考スキルを課題視しがちですが、「応募後」の改善は「応募前」で設計したことを実行に落とし込むプロセス。ケースによりますが、目に見えない採用基準を見えるようにしてから、「応募後」の領域に着手したほうが良さそうです。
応募前と応募後をつなぐもの
採用基準設計が採用活動の一丁目一番地であることは以下の記事でも書きました。

この作業を行うと、「そもそもなぜ採用する必要があるの?」「採用しないと何が困るの?」「採用以外で解決する方法はないの?」を検討する必要が出てきます。
これは採用課題の範囲を超えており、組織課題であり事業課題なので、事業責任者が課題認識を持ち、リーダーシップを取ることが施策の成否を分けます。もちろん、採用担当に任せて上手くいく組織であれば素晴らしいのですが、実態としては、コーポレート部門と事業部門(募集部門)の摩擦が起こり、それがボトルネックとなって、結果的に費用対効果を下げているケースがよく見受けられます。

さいごに


企業規模が小さくなればなるほど、本記事の内容が採用成果に影響を及ぼす度合いは大きくなります。経営者=事業責任者≒採用担当、という組織であれば、今日決めたことが明日から実行できるので、行動さえできればPDCAのサイクルも圧倒的に早い、ということです。
弊社では、スポット案件であれば、無料で60~90分程度のMTGで壁打ち相手として「応募前」施策の整理を行った上で採用ツールのご提案を差し上げています。100点満点まで詰めることはできませんが、今まで、中途採用活動=採用ツール選定に留まっていたところが、60~70点レベルでも「応募前」施策に取り組むことで効果改善出来ている事例も多数あります。
「最近なかなか採用出来ないけど、大きなコストも掛けられないし、何から手を付けたら良いのか…」こんなお悩みがあれば、お手伝いできるかと思います。以下問い合わせフォームよりご連絡ください。

本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。