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エンジニアのバイト1年目の時の話

前書き

ひょんなことがきっかけで、現在エンジニアのバイトをやっています。この2月終わりでちょうど1年半になるんですが、最近他の人にバイトの話をすることも増え、今までを振り返ってみると色々なことがあったので、今回はその内容をまとめていきたいと思います。

採用まで(-2020年8月)

学部生(教育)の先輩に今のバイト先で正社員として働いている人がいました。この時点で情報量が多いですが、ちょうどその先輩がアルバイトの募集をしており、学部の友達からその話を聞いて応募しました。
採用を決めるため、3日間のインターンというものがありました。1日目の課題は与えられたPythonのモジュールを使って指示されたタスクを行うというもの。文法があやふやだったので所々調べながら問題を解き、社員さん(後にお世話になるNさん)との軽い面談があって1日目が終わりました。(1日目でこれだったら後の2日間どうなるの…?)と不安になりましたが、それ以降は「君が今日のインターンの子?Arduinoわかる?このコード修正しといて!」みたいな形で仕事の一部分が投げられ、それらをこなしていたらインターンが終了しました。

そんなこんなでバイトとして採用されることになりました(当時は自粛ムードで実家に篭っている日が多かったので、外出する目的が出来た点でも嬉しかった)。

2020年9月-2021年1月

バイト先の会社では、主な事業として企業や工場のシステム開発を扱っています。採用後はアプリケーションのUIをコーディングするフロントエンドの部門に回され、大学院生のD先輩の下でタスクを割り振られながらTypeScript, React, Electronでの開発を経験することに。知らないことを学びながらお金ももらえるなんてめっちゃ良いな…と働く前は思っていたものの、初めて触れる言語、未知のライブラリ、それまで使ったことがなかったツールの勉強と並行して作業をこなすのはやはり大変でした。全然実装方法が分からず、椅子をただ温めているだけなのに給与が発生している、というのはなかなか辛いものです。そうして1,2時間悩んだエラーを先輩に聞いてみると、10分程度で解決されることもあり、これも心にきました。
エンジニア1年目の辛いこととして「求められる勉強量が多い」という点が挙げられます。これをよく聞くのでバイトを始める前は、プログラミングは好きだけれどもエンジニアとして仕事をするのは大変だろうし、やはり趣味の範囲で楽しむのが良いかな…と思っていました。しかし働き始めてみると、分からなかったことができるようになり、与えられた課題を自分の頭で解決し、実際に動くものが自分の手によって形作られていくのを見るのは楽しく、しんどいことがあっても他と比べて苦にならないようだ、ということが分かってきました。
キャリアを考える際によく言われがちなのが「好きなことを仕事にする」という言葉だと思います。しかし仕事で対価をもらう以上はどうしても責任が発生したり、締切に追われたりと大変なことも多いので、どちらかと言えば「大変なことになっても苦に思わないか」という視点の方が進路を選ぶ上で大事だな〜と最近は感じています。
またありがたかったのが、このとき自分を担当していたD先輩やその後上司になったNさんがとても親切な人だったことです。初歩的な質問をしても丁寧に答えてくれて、自分が書いたコードをレビューする際にも「〜の方がわかりやすいかなぁ」や「〜みたいな感じでお願いします!」というように言葉を選んでいて、慣れない中でも心理的安全性が高い状態で仕事ができたと思います。これらの先輩方の振る舞い方は、のちに他のバイトの人へ作業を割り振ったり彼らのコードをレビューする役職になったときに参考になりました。この数ヶ月のおかげで基本的な開発の流れ(Githubの使い方やTypeScriptとReactの書き方など)に慣れることができました。

2021年2月-3月

仕事に慣れ始めた中で迎えた2021年2月25日。受験会場となった大学の前をタテカンが並ぶ中、Nさんから新たな案件があると言われてオフィスに来ることに。待っているとNさんが現れ、「だいぶ開発に慣れてきた所だと思うので、さっき送ったデザイン案通りにアプリケーションを作成し始めてください!僕も後から作業に加わります」と伝えられました。どうやらかなり厳しい案件らしく「急ぎになって申し訳ないけど2,3週間の間に作って欲しい」と続けるNさん。作成するページが少なかったとはいえ普通なら無茶だろと言うべき所でしたが、当時の僕は春休みで暇を持て余していた上、「大変な方が燃えちゃうな〜」となる感じの楽観的な人間だったので早速取りかかることにしました。

3日経ち、めちゃくちゃ大変だということが分かりました。とりあえず期日の次の日から旅行の予定を入れて退路を断ち、出来そうな部分からゴリゴリ実装していくことに。そうこうしている内にNさんも作業に参加し、以降は明らかに進度が上がりました。
エラーが出たとき、Nさんは基本的に英語で検索をかけ、公式のドキュメントやGithubのissueを参照した上で、原因の予測→コードの修正→結果を確認して調整というサイクルを高速で回していました。自分よりも優秀な人が手早く問題解決する様子を、間近で見ることが出来たのはかなり良かったと思います。何かで成果を出すためには生産性や効率性が(エンジニアに限らないけれども)重要なこと、その優秀さというのは質的なものだ(要は、普通の人を何人か集めて代替出来るようなものではない)ということをNさんの仕事を見ていて感じました。
ちなみに案件の方は期日までに大半の実装が終わり、細かい修正を残しただけの状態でNさんに引き継ぐところまで行きました。良かった。

という感じで、思い出してみると最初の半年間だけでも色々ありました。しかし1年後にはさらに難しい作業が降ってくることを、4月を迎えた僕は知りませんでした──(長くなったので2年目〜現在までの話は続きの記事にまとめます)。

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