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無形の美


金木犀の香りがしてきましたね

凄く好きな香りですが、金木犀の香りって私は少し苦しい思い出があるのです。

中学生の時、この秋の時期に駅伝部として練習をしていました。規模の小さな学校だったのこともあり、ソフトボール部・野球部・卓球部の3つの部活の中で普段は練習に励んでいるのですが、秋に駅伝の大会があるので1、2年生は体力作りという名目で強制的に、3年生は希望者や足が早い人が入部するという部活でした。

その駅伝の練習がこの世の終わりレベルでキツく400メートルの校庭を毎日狂ったように走っていた頃に、香ってきたのがこの金木犀の香りでした。

毎日、部活の時間を迎えるのが怖く
今日はどれだけ辛い練習なんだろう…とか
あの練習やるのかな…とか1ヶ月近く限界を超えて走り続ける練習への恐怖心と闘っていました。

10年経っても金木犀の香りが漂うとそんな季節なのかと思うと同時に、辛く走り続けたあの日々を思い出してしまいます。

でもあの時の限界を超えてまで走り続ける忍耐力のおかげで、物事に対するとりあえず耐えるという力が身についたのかなと思います。良くも悪くも。

香りがもたらすものってとても強烈ですよね。

例えば、恋人や友達の香りがふと街中で感じると思い出してしまう。ポップコーンの香りで映画館を思い出す。

癒しや安らぎと与えれますが、人によっては、苦痛を味わせることもあります。

私は結構嗅覚がとても敏感といいますか、
香りに対して好き嫌いがとても多いのです。

香りの守備範囲が狭いのでプレゼントの香りものを貰うと、シャキッと背筋が伸びてしまいます。ど、ど、どんな香りだろう。と
ちなみにわたしはいわば、自然の香りが好きです。
シャンプーの香りであったり、新緑の香り、お花の香りとか。石鹸の香りなども好きです。
今挙げた好きな香りでも、ものによっては受け付けられないものもあるので難しいですが…

香水も好きなのですが人工的だと感じるとムムム…となってしまうこともしばしあります。

でも、気に入った香りはとても好きです。

この香りに関して紹介したい言葉があります。

香りは目を閉じていても感じられる唯一の美である
視覚的な美を求める世界がうんざりな人にはこの無形の美が癒やしとなるだろう

私のIDはカンナム美人より

とても素敵な言葉です。

香りって確かに形を持たない『美』ですよね。
手に持って感じたり目で見て確認できるものではない唯一の存在だと思います。

この「無形の美」がとても大好きです。
見えない美しさって一言では伝わらないじゃないですか。一目で伝わるものではないと思うと言葉に出せないじわじわと温かな気持ちにさせられます。

こたつとか布団の暖かさもこの無形の美に似てる気がします。
ホッとする気持ちにさせられるものって、温度が目に見えているわけでもないのに、どこか安心を感じられるって不思議だなと。

皆さんは香りにまつわるエピソードありますか?

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