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私は小学生に上がるまで、泣き虫だった。
ただことある事に泣いていた。

例えば、姉が朝食に出た目玉焼きを見て

「あー!それ半熟だ!」

と言ったただその一言でも、半熟って悪いものなのかと思って泣いては朝ごはんを食べ終えられなかった。(ちょっと可愛いな)

そして食べ終えられない事に対して、

「食べるのが遅いね!」

それだけでも泣いたいたりした。

びーびー泣くので、びっちゃんってあだ名を付けられたりした。

でも小学生に上がった時、
正直姉より怖いものが無いと思って生きていたのと、家族以外に泣いている姿を見せるのがイヤだな〜と思い小学校で嫌ことされても、いじめまがいな事されても全く泣かなくなった。

それを機に、私の涙腺には水分というものが通っていないのでは無いか?涙腺がもう終わったのかと思うほど泣かなくなった。

そりゃあ、親に怒られた時や姉と喧嘩した時は泣いたりしたけれど、やっぱり外に出た時(学校など)でほとんど泣くことのない人生になった。

中学に上がり先輩が部活を引退するとき、
自分が部活を引退するとき、

同じ学年で泣いていないのが私だけで、
自分にはもう涙を流すということは無いのかなと思った。人間として、どこか欠如していて、涙を流すほどの感情がない人間で、なんて薄情な人間なんだと思ったりした。

中学の卒業式も泣かなかった。
私の小学校は中学卒業までクラスが変わらず、先輩も後輩も全く変わることのない小規模学校であったので、流石に9年間同じとなると卒業式でたくさん涙を流す子が多かった。
あ、自分泣かないとって思っていても泣けないし、むしろ泣きそうになると自分とは別の位置にいる自分(第三者的な位置的で)が泣きそうなっている自分がいると意識してしまっただけで余計泣けなくなった。

高校生になってからは、映画を観て少しだけ泣く人間になった。ただ、少しだけ泣いただけで人間っぽさを感じて感動したりした。

月日が経って、社会人になった。
今年で社会人6年生。

とんでもなく泣く人間になってしまった。

ヤバい。平気でどこでも泣く人間になってしまった。

歳を重ねたからというのも勿論あると思う。
歳を重ねると涙脆くなるという言葉も聞くからね。

でも社会人になった途端、本当に涙を流すタイミングが増えたので何故かな〜と思っていた。

そしてある時、
テレビ見ていた時ある俳優さんがお悩み相談に、


「泣く演技が苦手なんです。」

と言っていた。

詳しく聞くと、子供の頃泣くという概念を取り除いてしまったから泣くということがよく分からない。と言っていた。

…………ん?なんだか、自分みたいだ。と思った。

その時アドバイスをした方が

「人に心を開くようになると、涙を流すようになるんです。他人と話したり、尋ねたりすることの壁が取り除けると変わりますよ(ニュアンス)」


※言葉、もう5年くらい前でニュアンスでしか覚えてません………でもそんな記憶です、どこ探してもこの日の言葉が出てこないので……確なる証拠が出せないのがくやしい。

その言葉を聞いた時とてもとても納得した。
初めて謎が解けた!って気持ちになるほどハマった。

私は社会人になって、仕事柄不特定多数の人と話す機会が圧倒的に増えた。学校生活の決まった人間としか話さない生活から、自分から尋ねたり、人から話を聞いて、仕事として対応したりして、無意識に人への壁が人と話すハードルが下がっていたんだ。と思った。

確かに、お店の人に場所を聞いたりしたりレジで話すことさえ苦手だったのが難なく話せるようになったり、疑問点さえ尋ねることもできた。

自分の感情も良くも悪くも出せるようになった。

勿論、歳を重ねた事によって涙脆くなったという一面もあると思う。

ただ、今年は本当によく泣いている。
勿論、いい意味で。です。

去年までは、割と人間関係で上手くいかなかったりした時何故か涙が出てきてしまったり多かった。

でも今年はね、違う涙を流してる。

勝手にご紹介。

①今年の2月に公開した映画ハイキュー!で、あり得ないくらい泣いてしまった。
こんなに自分映画見て泣けるんだなってくらい泣いて泣いて泣いて。
4回見たんですけど、毎回泣いている。

それからアニメでハイキューを

見返す→泣く→見返す→泣く→見返す→泣く。

を繰り返してる。全部同じシーンで泣くし、初見の時は泣いていなかったところで泣いている 
どうしちゃったんだろう。
前なんて電車の中で見ながら気づいたら涙流れてた、本当にびっくりしちゃったよ。

②最近コードブルーがテレビで再放送されていて、医療に関わる仕事をしているからとても感情移入してしまいすごい泣いてしまう。身近に感じてからのコードブルー、危険すぎて見たくない。見れない。大好きなのに。笑

③サカナクションがライブ活動再開して、サカナクションのライブ特集を朝のニュース番組見て泣いた。起床して15分で泣いた。
日程的に合わなくてライブに行けないけれど、サカナクション復活してよかった。嬉しい

④SUPER BEAVERのライブで大泣きした。
ライブで泣いた事って、2度目。
1度目の時は、好きなアーティストがお休みしていて活動再開していた時だったけれど、今回はMCに流されてそれから続く曲で沢山泣いてしまった。

流れ的にですね、

俺の幸せは俺の幸せ。あなたの幸せはあなたのもの。自分の幸せを理解してもらえないこともある。自分以外は他人だからね。どうやったら分かってあげられるかな(ニュアンス)

涙腺決壊

「幸せのために生きているだけさ」

涙腺氾濫

それこそ、ライブ中で泣きそうになった時って、第三者の自分を感じて涙が引っ込んでしまうことが多かったけど、ビーバーのライブはもうそんなの関係ないってくらい泣いてしまった。

本当に学生時代に泣けない人間だったのか?と思うくらい大人になってよく涙を流している自分が、より人間らしく感じて、前よりもすこだけすこーしだけ好きになれている気がする。

私は、20歳になってお酒が飲めるタバコが吸える、責任を取らなければならないものが増える。など、目に見えて感じる大人像を乗り越えたら、大人になったとか歳を重ねたなと感じるものが減った気がする。
こころがまだまだ子供のままなのに、大人になってしまったみたいなそんな感覚。

ただ、涙脆くなったと感じるとすごく大人になったな〜〜〜〜だてに生きてるだけじゃないなとこれだけ感情移入する瞬間に出逢っていると思える、そんな瞬間が、愛おしいな〜〜と思う。

悔し涙、嬉し涙、悲し涙、泣き笑い
沢山あるけど、腐る程泣いたらどんな涙でも本当にスッキリする。私はそれを大人になって身をもって実感した。たかが、人間の水分のくせに、水分のくせに…………

だから、これからも自然と頬を濡らしていく事、悪いことばかりではないと思いながら、胸を張って流していきたい、この涙。大事な自分の水分をね、



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