ゲームセンター金田金子

ビデオゲーム歴45年 ゲームに興奮し ゲームに憧れ ゲームに憤怒し ゲームに泣かされ…

ゲームセンター金田金子

ビデオゲーム歴45年 ゲームに興奮し ゲームに憧れ ゲームに憤怒し ゲームに泣かされ ゲームに励まされた 共に生きたゲームへの恩返しがしたくて、プレイヤー目線による小説を書き始めました ゲーム以外も書きます 星新一先生、渡辺浩弐先生の影響を受けています

最近の記事

「戦場の狼」

私の住んでいた団地から徒歩3分の場所に「タカハシ」という名のおもちゃ屋があった。いつも元気ハツラツなおばちゃんが、ワンオペで回せるくらいの小さなお店で、ファミコンカセットやゲームウォッチ、LSIゲームからガンダム、ミリタリー物、お城や妖怪などのプラモデル、人生ゲームやちくたくバンバンなどのボードゲーム、リカちゃんやシルバニアファミリー等、それなりの品揃えの店だった。しかし、毎日のように子供たちが押し寄せワイワイと賑わせていたのは店の3分の1を占める駄菓子と屋内と屋外に設置され

    • 「バンゲリングベイ」

      小学生の頃、ファミコンは大ブームで各家庭にほぼある状態だった。 それは、男女関係なく持っているほどだったので、本当に凄かった。 家庭環境により各家庭さまざまなルールのもとファミコンをやることを許されていたが、私の家は厳しく「雨の日以外はダメ!」という正に神頼みのようなルールに縛られていた。 私が、毎日逆さてるてる坊主を作っていたのは、友人の間でも有名な話だ。 ただ、そのルールはあくまでも自宅内のローカルルールであり、他人の家に影響はない。 そのため私は、外に遊びに行くと家を出

      • 「スペースインベーダー」

        「ドゥッ、トゥ、ドゥッ、トゥ、ピッキューン」 1979年 1月 あの時の事は今でも鮮明に思い出せる。 生まれてはじめて感じた興奮、いや、あれは快感だったかもしれない。 当時、3歳だった私は家族親族と共にとある温泉旅館に来ていた。 とても古臭い匂い、ギシギシときしみ音を立てる廊下、窓から見える庭園の木々にはうっすらと雪が積っていた。 両親と祖父母らが新年の挨拶で集まるその集会はそれから数年後には開催されなくなる。 祖父の事業が暗礁に乗り上げ地元に撤退を余儀なくされたからだ。