遅い車は私を守るタイムキーパーかもしれない
私は過去に、何度か危険を運良くすり抜けてきた経験がある。
例えば高速道路を走っていたときのこと。
途中、トイレ休憩のためにサービスエリアへ寄った。用事が終わったならすぐ出発するべきなのだろうが、このときの私はなかなか出発せず、いつまでも車内にいた。
疲れていたのか、ケータイをいじりたかったのか、物思いにふけりたかったのか――
今となっては思い出せないが、なんとなく「まだ出発したくないなぁ」とのんびり過ごしていた。
ケータイで姉から「まだちんたら休憩してたのか!」と叱られる