情景らしきものを書いたり歌ったりして綴っています。

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    感覚に集中しようとして生きると人はどうなるのかという実験をしている人の生活を描いている日記風小説。

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    毎日1通の手紙を書いて更新しています。 完成すると一点ものの手紙の綴りが出来ます。 手紙は一通一通封筒に入っています。 大事な気持ちの手紙が届いたり、自分で出さずに保管する手紙でも、日記とは違う感性で書かれた誰かを思ってのものが形に残るように工夫してあります。

記事一覧

青い鳥のおじぎ

いつもは、野生の鳥さんが玄関先にいるということは、ない。 いつもは、疲れて帰ってきて、早く部屋に入るだけ。 いつもは、野生の鳥さんが、逃げないでそこにいるというこ…

愛
6時間前
9

ガタガタしないおくりもの

6月7日 金曜日 晴れ 電車でも、地面でも、振動のあるときに、字を書くなら 自分を支えにするのが一番ぶれないのだと、今日知りました。 きっと心だって衝撃を受けたとき…

愛
1日前
10

人がサイコロを振って、神様が手品を見せてくれる。

6月6日 木曜日 やや曇り どうせおくるなら、自分の胸が一瞬でもときめいたものがいい。 だけど時々、ふざけたいときがある。 誰かが笑いだすようなことを言いたいときも…

愛
2日前
11

ふんわりのおくりもの

6月4日 火曜日 曇りのち雷雨 緊張して字が汚くなります。 手紙、書いたのだけど、それはまあ、いつもだってそんなに綺麗には書けていないのだけど、心も体もこわばった…

愛
4日前
12

思い出のおくりものできない

6月3日 月曜日 雨 鏡の中も、闇も光も、誰も、まいにち幸せだらけで笑っているわけではないのか。同じ場面を、繰り返し再生して、そんな大きな場面が、また訪れるように…

愛
5日前
11

黄鶲の声のおくりもの

6月2日 日曜日 雨 青い青い空の下で木々のどこかしらから、とても上手な鳥の歌がきこえてくるよ。その鳥はつくつくぼうしの真似までしていたから、わたしは最初はつくつ…

愛
6日前
13

ガラスの破片のおくりもの

5月30日 金曜日 雨 こうして、敷き詰めると。 一つずつ。 こう、三粒でずいぶんもう集まったみたい。 この容器いっぱいになるのを思い浮かべてみる。 だけど一粒ずつだ…

愛
8日前
16

探求のおくりもの

5月29日から、30日になった午前1時 曇り 本の中に月日と運命が書いてあります。 その数字と文字を世間話を聞くみたいに解釈して、紙に一晩中書き写している。 もし阿利…

愛
9日前
12

雨風のおくりもの

5月28日 火曜日 雨風激しい日 雨風の激しさは試されているようで 胸が躍り出すから、わたしは外に出て、 走ると道が沢になっており、この沢が、 自転車の細いタイヤで通る…

愛
11日前
13

5月27日 生物は不思議

5月27日 月曜日 強風曇り 今日、白い猫と目が合いました。 本当は猫は横切ろうとしたのだけど、わたしが話し掛けたくなって、ニャと言ったら、立ち止まってくれました。 …

愛
12日前
12

5月26日 思い出したこと

5月26日 日曜日 晴れ 風の吹き抜けている日。 わたしは今日、動物たちと、友達だった。 部屋に帰ったら、透明なものを増やしたい。 世間との、向き合い方がわからなかっ…

愛
13日前
11

大事なお話(柔順な人こそ表現してください)

大事なお話 (起こった出来事そのものは、いろんな方にとってはそれほど大事ではないのですが、柔順な方々が自分の身を守る方法として必要なときもあるかもしれませんので…

愛
2週間前
28

胸中の手記 5月21日 わたしの親友皮膚の中

5月21日 火曜日 曇り 26時間ほど、食べるのも忘れて、自らの指針というものをはっきりさせたく、考えていたら、どうなったと思う?どうなったと思う? 人間は、食べない…

愛
2週間前
16

胸中の手記 5月20日 芸達者の武士

5月20日 月曜日 雨 少しずつ、昨日の夜から雨が降っていた。 見えないで、音もしないで、ただ濡れるから、わたしは喜んでいなかった。 朝、雨はもっと降っていた。 仕事が…

愛
2週間前
9

胸中の手記 5月19日 楽しみ親しみ

5月19日 日曜日 雨 コインは言いました。 「心から喜んで、人とも親しみなさい。自分のすることを心から喜んで。」 おお、弾く弦から美しい音が出るといいよね。 紡いでい…

愛
2週間前
9

胸中の手記 5月17日 思い切り

5月17日 金曜日 晴れ ちょっと面白い曲(面白いのではなくて、変わっているというのでしょうか)を作ったから、聴いてもらいに行った。仕事をしている方々に。今日のわた…

愛
3週間前
11
青い鳥のおじぎ

青い鳥のおじぎ

いつもは、野生の鳥さんが玄関先にいるということは、ない。
いつもは、疲れて帰ってきて、早く部屋に入るだけ。
いつもは、野生の鳥さんが、逃げないでそこにいるということも、ない。
その鳥さんが青い色をしているということも、ない。
その鳥さんが玄関先で人間のわたしに、鳴きながらおじぎを繰り返すことも、見たことがない。
わたしも鳥さんにこんなに何度もおじぎをするのは、はじめてだ。
いつもは起こらないような

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ガタガタしないおくりもの

ガタガタしないおくりもの

6月7日 金曜日 晴れ
電車でも、地面でも、振動のあるときに、字を書くなら
自分を支えにするのが一番ぶれないのだと、今日知りました。

きっと心だって衝撃を受けたときに、同じようなことが起こっている。
ガタガタしているときは自分をつかまえるんだよ。
だけど、誰かにとっての、ガタガタしないわたしにもなるよ。

ガタガタしないおくりもの。

人がサイコロを振って、神様が手品を見せてくれる。

人がサイコロを振って、神様が手品を見せてくれる。

6月6日 木曜日 やや曇り

どうせおくるなら、自分の胸が一瞬でもときめいたものがいい。
だけど時々、ふざけたいときがある。
誰かが笑いだすようなことを言いたいときもある、けど、わざと笑わそうとすると寒いから、いつも通り真面目に探すよ。たまに笑ってる人間を見たくなるけど、やっぱり。

昨日みつけた、サイコロ。
サイコロを持ってみて、何が起こるかわからない希望が胸の中に走って行くよ。サイコロみたいな

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ふんわりのおくりもの

ふんわりのおくりもの

6月4日 火曜日 曇りのち雷雨

緊張して字が汚くなります。
手紙、書いたのだけど、それはまあ、いつもだってそんなに綺麗には書けていないのだけど、心も体もこわばった字になってしまって、

これから外に出るのに、雷様が大はしゃぎしている。
濡れても往くからどうか、撃たないでよ。まだ、死にたくはないからねって、合羽着込んで、鞄をビニール袋に入れて、裸足に靴を履いて、さあ来い!って表に出たら、
止んだ。

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思い出のおくりものできない

思い出のおくりものできない

6月3日 月曜日 雨

鏡の中も、闇も光も、誰も、まいにち幸せだらけで笑っているわけではないのか。同じ場面を、繰り返し再生して、そんな大きな場面が、また訪れるように願ったり、もう見るだけでたくさんだから再生機だけ欲しがったり色々する。全く同じ気持ちのするものは二度と見られないのに。

大事な思い出の再生機は、誰でも持っているから、わたしが届けに行かなくてもいいの。それでたまに、わたしも思い出になり

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黄鶲の声のおくりもの

黄鶲の声のおくりもの

6月2日 日曜日 雨

青い青い空の下で木々のどこかしらから、とても上手な鳥の歌がきこえてくるよ。その鳥はつくつくぼうしの真似までしていたから、わたしは最初はつくつくぼうしは初夏でも鳴いているものだったかしらと振り向いた。

あの声をおくりものに出来たらな。
声を持って行って置いて行けたら。
同じ声で鳴けたらな。

坂道を下りると鳥の声が小さくなる。
車の音にかき消されてゆく。
神様の住んでいると

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ガラスの破片のおくりもの

ガラスの破片のおくりもの

5月30日 金曜日 雨

こうして、敷き詰めると。
一つずつ。
こう、三粒でずいぶんもう集まったみたい。
この容器いっぱいになるのを思い浮かべてみる。
だけど一粒ずつだよ。

綺麗だと思ったのばかり、この中に入れたら、器の中が海みたいになるんだってね。
今日も一粒、ならべておく。

ガラスの破片のおくりもの。

探求のおくりもの

探求のおくりもの

5月29日から、30日になった午前1時 曇り

本の中に月日と運命が書いてあります。
その数字と文字を世間話を聞くみたいに解釈して、紙に一晩中書き写している。

もし阿利布の枝が見附かったら、それを咥えて飛んでいって、見附からないように置いて帰る。
何本も何本も、わたしの姿は見せないように。

暗号解読の走り書き。

雨風のおくりもの

雨風のおくりもの

5月28日 火曜日 雨風激しい日

雨風の激しさは試されているようで
胸が躍り出すから、わたしは外に出て、
走ると道が沢になっており、この沢が、
自転車の細いタイヤで通ると、人生が輝いて、
ゆらめいているような音を立てるので、
今日はその音を置いて行きます。

漕いでもいないのに、勝手に進みます。
危険な夜でした。
体中光らせていても、きっと車の窓からは、
わたしが見えません。

水が風に押されて

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5月27日 生物は不思議

5月27日 生物は不思議

5月27日 月曜日 強風曇り

今日、白い猫と目が合いました。
本当は猫は横切ろうとしたのだけど、わたしが話し掛けたくなって、ニャと言ったら、立ち止まってくれました。
しかし、猫にしてあげられる面白い話が思い浮かばなかったから、ごめん。何もなかった。と言ってお別れした。

機会があればね。何か考えておこう。

仕事上がりには、漢字について考えていました。
愛という漢字の心を抜いたら受(とはちょっと

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5月26日 思い出したこと

5月26日 思い出したこと

5月26日 日曜日 晴れ

風の吹き抜けている日。
わたしは今日、動物たちと、友達だった。
部屋に帰ったら、透明なものを増やしたい。

世間との、向き合い方がわからなかった。
だんだん、少しずつ、朝から夕方にかけて、わたしが探していて、人生で、何回かしか見つけられなかったものがどんな感じだったのか、思い出してきた。

それを増やしたかったけど、自分から集めたり、呼んだり、つくったりできるかもしれな

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大事なお話(柔順な人こそ表現してください)

大事なお話(柔順な人こそ表現してください)

大事なお話

(起こった出来事そのものは、いろんな方にとってはそれほど大事ではないのですが、柔順な方々が自分の身を守る方法として必要なときもあるかもしれませんので、同じことで悩んだらいつかまた読んでいただきたいと思います。)

わたしはここで文章を書いてきました。歌って、動画まで録れたときは公開してきました。そこで災いを呼び込むことになってしまいました。だからわたしは書くのも歌うのも、やめようかと

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胸中の手記 5月21日 わたしの親友皮膚の中

胸中の手記 5月21日 わたしの親友皮膚の中

5月21日 火曜日 曇り

26時間ほど、食べるのも忘れて、自らの指針というものをはっきりさせたく、考えていたら、どうなったと思う?どうなったと思う?

人間は、食べないと、お腹が減って、変な音が鳴るのよ。別の生き物が中から呼んでいるみたいな音がするのよ。

やっと鳥の肝を煮て、多めに御飯を食べて、安心していたら今度はね、胃がびっくりしたんでしょうね。痛くて痛くて何も出来ない。

胃散を飲むと唾が

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胸中の手記 5月20日 芸達者の武士

胸中の手記 5月20日 芸達者の武士

5月20日 月曜日 雨

少しずつ、昨日の夜から雨が降っていた。
見えないで、音もしないで、ただ濡れるから、わたしは喜んでいなかった。
朝、雨はもっと降っていた。
仕事が長引いて、帰れなくなった。
その間に恋の告白などあった。
わたしは芸達者の武士を慕って
告白をお断りして、後輩の手伝いをした。
後輩は「あとはお任せください。先に帰れますよ。」と言った。
残っていた仕事をしなくてよい連絡があって、

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胸中の手記 5月19日 楽しみ親しみ

胸中の手記 5月19日 楽しみ親しみ

5月19日 日曜日 雨

コインは言いました。
「心から喜んで、人とも親しみなさい。自分のすることを心から喜んで。」
おお、弾く弦から美しい音が出るといいよね。
紡いでいる言葉から、人とわたしの同じ喜びが浮かび上がるといいよね。

雨が降った。わたしは何でも頭を下げる。
道を渡る間少し待ってくれた人、塞っている道を開けてくれた人。
だからわたしも待って、わたしも道を開ける。

コインはこんなことも

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胸中の手記 5月17日 思い切り

胸中の手記 5月17日 思い切り

5月17日 金曜日 晴れ

ちょっと面白い曲(面白いのではなくて、変わっているというのでしょうか)を作ったから、聴いてもらいに行った。仕事をしている方々に。今日のわたしは自己採点が低い。
練習時に完全集中したときとは、明らかに精神状態が違うのです。
結果どうあれ、完全集中のあの気分の良さと納得の仕方が欲しかったというわけです。

しかし完全に目の前の人達を無視してもいいものか、完全に集中してしまっ

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