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川遊び、カヌーの面白さとは!その歴史と醍醐味を紹介!

#川旅   #アウトドア #カヌー
#カヤック #野田知佑

私とカヌーとの出会いは、野田知佑の著作「日本の川を旅する」だった。この本を読んで、カヌー(カヤック)の魅力にはまり込む。早稲田大学の英文科を卒業している野田。その文章は軽妙にして、ウィットに満ちていた。これはたぶん野田の言葉に引き込まれたのだろう。

いまにして調べてみると、野田知佑よりさかのぼること124年前にカヌーツーリングの本を著した人物がいた。スコットランド人弁護士のジョン・マグレガー。彼はヨーロッパのあちらこちらに行き、川旅を楽しんだ。使ったのは、自作の折りたたみ式カヤック「ファルトボート」。19世紀の半ば、英国では空前のアウトドアブームが起きていた。

そうしたなか、マグレガーは1865年、川旅の本を出版する。これがベストセラーになったようだ。英文科出の野田知佑、この本を読んだのではないだろうか。そういえば夏目漱石の「吾輩は猫である」も、元ネタは英国の著作だという。野田は若いころ、ヨーロッパを旅したというから、これはほぼ間違いないだろう。

そのマグレガー、日本にも来ていた。まだ開国もない明治3年(1871年)のことだ。やはり自家製のファルトボートを持ちこみ、友人2人と相模川を下ったとされる。これは野田知佑がアラスカ・ユーコン川を旅する光景とかさなる。まさに野田の師匠は、マグレガーだった。

*初体験のカヤック
家の近くにカヌーショップがあった。行ってみると、カヌー教室があるというポスターが貼ってある。さっそく申し込んだ自分がそこにいた。初めていった先は、奥多摩の御岳渓谷。青梅市を流れている多摩川の源流、奥多摩湖から放流されているため、いたって流れは穏やかである。

頭で考えたものとは違って、カヤックに乗ってはみたものの全く前へ進むことができない。クルクルとその場で回ってしまうのだ。昼食をとった後、午後になると少しコツがつかめてきた。ようやく前に進むことができるようになる。

*カヌー(カヤック)の魅力とは
まずカヤックとは何かというと、アラスカ・エスキモーの生活必需品とされる。ある種素材でフレームをくみ獣皮でおおう。そして、なかに水が入らなくした舟。彼らエスキモーはこれで猟をしているという。何の仕掛けもない舟である。そのため、前にすすむにはコツがいるわけだ。そのうえ気を抜けば体は水のなかに入ってしまう。これを「沈」(ちん)という。

極寒の地アラスカ、しかも海での猟。長く水に浸っていては危険だ。だから、体を元に戻すワザが生まれた。これをエスキモーロールと言う。体が水に浸かっても、水を漕ぐパドルをつかい復元するのだ。この辺りがカヤックの面白さにもつながる。水平方向に360度うごけるうえ、上下垂直方向にも360度動く。そしてパドルでの水漕ぎさえ気をつければ、まったく音がしない。だから釣りや猟にはバッチリというわけだ。

*カヌーの基礎知識
リオ五輪(2016年8月)のカヌースラロームで、羽根田卓也が日本人初の銅メダルをとった。これはアジア人でも初となる快挙だ。この競技、圧倒的にーロッパが強い。そもそも競技人口がまるで違うからだ。幼い時から相当に鍛えられているようである。

この羽根田が乗っていたのがカヤック。カヤックには人が乗るべき場所はあるが、ここにも水が入らないようカバーがかけられている。これをスプレーカバーと言う。また水を漕ぐ道具はパドルといい、片側にのみブレードのついたものをシングルパドルと呼んでいる。羽田はこのシングルだ。

競技用カヌーは、ほとんどが一体成型である。素材は、カーボン性が現在の主流。以前はFRPが主だった。また初心者は、ポリエチレン製を使うのが一般的だといわれている。とにかく初心者にはより丈夫なものが求められるからだ。

*川旅の醍醐味
野田知佑の本を読むと、その魅力のいくつかが垣間みれる。まず釣りができること、しかもほとんどの釣り人が入れないような穴場に行くことができるから、釣り針を入れるたびに魚が獲れるのだ。

また最近のキャンプブーム。これには少々困ることが多い。あまりに人が多いのだ。日曜祭日ともなれば、キャンプ場はいわば過密状態である。これが川遊びには全くない。キャンプ芸人ヒロシも、人混みのキャンプ場は嫌っていた。人が多ければ、アウトドアの魅力が半減してしまう。都会でも喧騒を逃がるためにやっているはずなのだから…。

*カヌー体験するなら
東京近郊に住んでいるなら、そして初心者ならば奥多摩をお勧めする。ウェブ検索をして、行ってみたらどうだろう。着替えと、飲料食料は必ず持っていくこと、近くに売店はないと思った方がいい。

川旅なら、那珂川をお勧めする。まず良いところは、まだ川が綺麗なところだ。東京近郊の川はそのほとんどが生活廃棄水が流れ込み、汚くなった。この影響が少ないのが魅力といえる。こちらも、リバーツーリング初体験なら、ウェブ検索で調べてるといいだろう。

まとめ
アウトドア・スポーツは舐めてかかると、大火傷につながるといえる。前もって本をよく読んでおくことだ。場合によっては、死に直結することも起こり得る。しっかり自分の身を守ることを考えておこう。ニュースにはあまりならないが、カヌーで死んだ人はけっこう多い。とくに自分が中級者以上と思っている人が危険だ。くれぐれも注意してほしい。

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