見出し画像

騙されないぞ

主に会社組織におけるティーチングやコーチングの研修を行っているコンサルの先生と知り合った。

私も同じような仕事をやってはいるのだが、ティーチングやコーチングに主眼を置いてコンサルティングを行っているわけではない。

その先生から依頼があり、ティーチングやコーチングとは別に、リスクマネージメントや、人材育成に関することについて研修ができないかということで、月に1回3時間程度の研修の枠を頂いた。

1年間という研修期間を経て、そのコンサル先の会社から、私もその先生も同時にコンサルタントという位置づけではなく、ちゃんとその会社の名刺を持ち、相談役あるいは顧問、そういった形での経営支援に入ることとなった。

実際に現場に入り、その会社の従業員たちをコントロールするような立場で仕事をさせていただくことになる。
常駐するわけではないが、週に一度程度はその会社に訪問をし、業務内容の確認やアドバイス、時には一緒になって顧客へ訪問するようなこともあった。

コンサルティングという外部からの客観的な支援を行うような仕事ではなかったため、実際の実務能力というのが問われるような状況になったわけだが、そのコンサルの先生の見事に空気を読めない仕事の進め方や、『ティーチングやコーチングを教える』という立場で、実際にはティーチングもコーチングも、全く何もできないということがわかった。

そして、実際にその先生は、ティーチングやコーチングという経験を踏んでいたわけではなく、学問としてティーチングやコーチングを学んでいただけだということもわかった。

従って 、会社運営における相談役や顧問という役割はほとんど果たせず、研修講師としてだけ役に立つという状態だった。

それまで研修講師として素晴らしい話をしてくれ、自分たちのティーチング やコーチングによる人材育成というものを行ってきた現場の管理職たちからは、少々 呆れ顔をされるような状況でもあった。

まあ学問として学んできたことをさらに噛み砕いて人に教えるということが得意という意味では、その先生は優れていたのかもしれないが、実務として 本当の組織運営をやるということについては、役に立たないどころか害になるということでもあった。

経験に加えて、学問として何かを学び 、そしてそれをコンサルティングの中で活かしていくということができるのであれば、十分に役に立つのであろうが、実際に組織運営をしたこともないような人間が、学問で学んだことだけを実際の現場で使おうとしたところで、ほとんど役に立たないという現実があった。

なので、是非皆さんには、学問として学びたいのか、または実際の仕事の現場において使える知識を学ぶのか、ということについて、依頼をする人、依頼をする内容を考えてみてほしい。


知らんけど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?