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実録 私の可能性〜自分に学ぶ生き方のヒント〜24

私は病院を辞める1年ほど前から、
転職について考え始めていた。



本音を言えば…

転職という名のもとに
「この時」も逃げ道を探していたのだ。



その反面、
せっかく取得した資格を
このまま捨て去る勇気はなかった。



だから、
カタチを変えて活かしたいと思った。



進路に関する
情報を求め続けていたある日、

ひとつの選択肢が
目の前に飛び込んできた。



それは
大学へ編入学すること。

 

編入学とは、

学校を卒業した人が、
別の種類の学校へ途中年次から入ること。



私は専門学校卒だったので、

編入試験に合格さえすれば
3年次から大学に入ることが可能だった。



さらに
大学へと進めば、

保健師※という新たな資格を取るチャンスにも
恵まれることを知った。



経歴を
高めることにつながるのであれば、

親も反対しないだろうし、
世間体も悪くないはず…。



当時の私は
頭の中で「言い訳づくり」に励んでいた。



仕事で求められる能力に
ついていくことができず、

職場から
逃げたいと考えるようになったあの頃。



新たな病院に再就職したものの
そこでも行き詰まり、

自分に適性がないと確信した。



自信がない時ほど、
なぜか人の評価が気になる。



人の目を気にしすぎるあまり、
つい背伸びをしていた当時…

自分をカッコよく見せることが、

自分自身を守ることだと
私は思いこんでいたので、

見栄を張るための決断に迷いはなかった。



とは言うものの…

専門学校と同様、
大学へ進むとなればお金が必要。



学生時代に借りていた
奨学金があったので、

卒業後は
仕事をしながら返済を続けていた。
  

もちろん
お金に余裕がなかったので、

学費を少しでも抑えたい
という気持ちから、

必然的に
国立大学に的を絞った。



もうひとつ
心の中で決めたことがある。
  

それは経済的な面で
母親に負担を求めないこと。



なぜなら、
母親の顔を浮かべる度に
思い出すことがあったから…。



私の記憶には、

親の笑顔よりも
家族を養うために苦労をし続けてきた姿の方が、

色濃く残っていた。



もう大人なんだし、
せめてお金のことは自分でなんとかしよう!
  

仕事を辞めて
大学へ行くのであれば、

自己責任のもとで進みたいと
私は思った。  



さて…

新たな道筋を見つけ、
編入試験に向けた準備を始めた頃。
  

学生の時から
付き合っていた彼氏が、

都心を離れて帰郷することになった。



それに伴い、
彼氏と私を取り巻く環境も大きく変化し、

遠距離恋愛へと
突入することになったのである。  



今思えば、
この変化も「運」のひとつだった。

 

つづく

 

※保健師

看護師は病気・けがの治療にかかわる医療行為をするのに対し、保健師は予防医療に関する知識や実践の機会を提供する。

https://www.supernurse.co.jp/useful/10887/#:~:text=看護師が病気やけ,のが保健師です。

写真引用
https://www.town.shodoshima.lg.jp/kanko/iam_s/iam_s_sunset.html

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