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スピ系の人に出会った話②

たまたま仕事中に出会ったスピ系さんに鑑定してもらうことにした私は、一人で行くのは心細かったので興味を示してくれた友人を誘い、とあるマンションの一室を訪れた。

ドキドキしながらインターホンを鳴らし玄関を開けてもらうと、何の変哲もない一般住宅だった。
リビングの隣にあるお部屋が鑑定部屋なんだけど、まだ今はプレオープンみたいな状態だから何もなくて、と彼女の言う通り、ローテーブルと座布団以外何も置いていないスッキリとした部屋が目に入った。

どんな内容を伝えないといけないかわからないから、別々に部屋に入る?と聞いてくれたが、友人も私もこういうところに来るのは初めてで勝手がよくわからず不安があったのと、興味本位で来ているのでそんな大した話をするつもりがないというのもあり、一緒でいいよね?と話して二人同時に鑑定部屋に入った。

するとさっそく、
「今日は二人は別々で来たよね?」
と質問された。
確かに二人ともそれぞれの車で来たので、そうですと答えると
「玄関開けた時にさ、えらい大人数で来たなと思ってん。二人一緒に車で来てたら入り切らへんくらい。」
と言われ、二人で顔を見合わせて頭にハテナを浮かべていたら

「リビングに来た時に人数が減って二人になったから、あー、実体があるのは二人ってわかったわ」

「・・・え!?なんか連れてきてたってこと!!!???」とどよめく友人と私。

すると私の方を見て、
「そう、あなたがね、おじいちゃんとおばあちゃんが背後にいる。これは守護霊的な存在の人たちやね。たぶんお父さん側かな。
今日、めっちゃ急いで来た?なんかすごい疲れてはんねんけど(笑)」
と問いかけてきた。

その通りだった。時間に遅れそうで家の中をバタバタ走り回ってめちゃくちゃ急いで来ていた。
そこで一つ気になったことがあったので聞いてみた。

「あ、そういえば不思議な出来事というか、、、一回家出ようと思って玄関開けてから忘れ物に気づいて、2階にある自分の部屋にダッシュで駆け上がってダッシュで降りた時に、2階からバタバタバタって足音がした気がしたんです。猫を飼っているので猫が2階にいるのかなと思ったんですけど、1階で寝てて…。気のせいかな?って思ったんですけど…」

「あぁ、それはこの方達の足音やな。ご老体やからあんま急にダッシュとか止めたげて(笑)必死でついてきて疲れたみたい。」
と笑いながら言うのでおじいとおばあにごめんと謝った。

そして友人の方を見て、
「あなたはね、小さな子ども…。さっきリビングに来たときはいなかったけど今またいるわ。
なんか、交通事故の現場近くとか行った覚えある?」
と私のときとは変わってちょっとシリアスな雰囲気になった。

すると友人は、
「事故現場かどうかわからないですけど…おとといかな?ちょっと私も不思議な出来事があって…。
田んぼ道を車で走ってたんです。十字路を右に曲がろうとしてウィンカーに手を伸ばそうとしたんですけど、ハンドルを握ってる手が上から誰かに抑えられてるような感じで動かせなくて、右に曲がれなくてそのまままっすぐいっちゃったんです。えー!?なんでー!?って焦ったんですけどその次の十字路ではその押さえつけは無くなって右に曲がれました…」
とほん怖なエピソードを話した。

「うーん、なんかその近くで不慮の事故に遭った子なのかな。あなたが優しいから、なんとかしてくれるかもって思ってついてきてる感じ。悪いものではないんだけど、そのハンドル切れなかったのもその子の仕業やな。
強引にどっかいけってするのは良くないから、私は何もしてあげられないから離れてねってお菓子買ってきて家にちょっとの間置いとくと離れてくれるわ」
とガチなアドバイスをしていた。

まさかのお話に鑑定前から震え上がった友人と私であった。


そしていよいよ話は本題の鑑定へ。
どんなことをするのかもよくわからないまま、紙に名前と生年月日、気になる人や彼、旦那さんがいるなら相手の名前と生年月日を書いてと指示を受け、A4のコピー用紙とペンを手渡され、記入した。


まずは私から視てもらうことになった。
開口一番、「あー、冷え性やね、体温低いでしょ?」と身体のことについて指摘を受けた。
確かにめちゃくちゃ冷え性で、真夏でも指先は凍えるほど冷たい。
体温もだいたい35,8~9度で36度台に入ることはほとんどなかった。
もう、なんで紙に書いただけでそんなことわかるん…と一般ピーポーには謎が深まるばかりだった。
(たぶん霊視とか透視とかをしてるので生年月日とかもはや関係なさそう)
そして思わぬ一言が飛び出た。


「あー。別れるわ。」

ん??え???
と一瞬理解が及ばなかった。

当時、同い年の彼がいたので私と彼の名前、生年月日をその紙に書いたのだが、全然仲が良かった時期だったので何言ってんの!?とムッとした。
なんでですかと聞くと
「だって、全然好きじゃないやん。あれかな、焦ってたんかな。そろそろ彼氏できないとマズイ、みたいな。そこにちょうどいいタイミングでまぁ悪くないかな、と思える彼が現れた、みたいな。」


……図星だった。
一応その当時はその時なりに好きになっていたと思うが、付き合ったキッカケは焦ってたからで大当たり。
うまくいかない片思いをしたり、全然恋愛モードじゃない日々を送っていたりして気づけばバージンのまま21歳になっていた。
周りはどんどん進んでいるのに私は…と置いていかれている感から早くどうにかしないと!と焦っていたところに、たまたま中学の同級生の集まりで再会し、それこそ「まぁ悪くない」と思った。
シャイで奥手な人だったので私から積極的にグイグイ攻め入って付き合うことになった。

だから具体的にどこが好きとかはなかったけども
連絡はマメに取って遊びに行ったり実家を行き来したり、当時は仲良くやっていると思っていたし、結婚したいね、なんて話していたので将来的には結婚もあると思っていた。
このラブラブだと思っている時に「別れる」と言われたことは相当ショックだったし何やねんコイツと思ったのが本音だった。

その後は何を言われたのか覚えてないくらいそのことで頭がいっぱいになってしまった。

思わぬ鑑定結果に撃沈し、しかも友人に聞かれて恥ずかしいわ友人はどういうリアクションをしたら良いのかわからずアセアセするわ、、、なかなかカオスな初鑑定になった。


そして、続いては友人の番。
友人の鑑定はいかに!?



つづく















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