障がい者歯科での経験
みなさん、こんにちは!歯科医師Hachiです。
YouTubeのおすすめにこんな動画が出てきました↓
普通の歯科医院では対応が難しいと判断された障がい者の患者さんが集まる歯科保健医療センターのニュースです。
障がい者の方をしっかり治療するためには、まず安全に治療を受けていただく環境づくりが重要です。
最初は診療台にも乗れなかった患者さんが、何度も根気強く声掛けをしていくことで、徐々に上手に治療が受けられるようになる方もいらっしゃいます。
はたまた、親知らずの抜歯などの大きな処置が必要になる場合は、全身麻酔など特別な対応をすることもあります。
僕も昔、障がい者歯科で勤めていた頃がありました。
障がい者の方も本当に人それぞれで、全く問題なく上手に治療を受けていただける方もいれば、暴れまくってスタッフ総出で静止しながら診療室までお連れした方もいました。
治療中もまだ歯医者になれてない方だと指を思いっきり噛んできたりする方もいるので、噛まれないようにする工夫から上司の先生に教えていただいたのを今でも覚えています。
そして、障がい者歯科の何よりのやりがいというのが、
患者さんの親御さんにすごく感謝されます。
「どこの歯医者でもみてもらえなかったので、本当にここに連れてきて良かった」
と、涙を流しながらお礼を言ってくださるご家族の方を何度もお見かけしました。
それだけ対応が難しいのです。
こちら側も特別な訓練を受ける必要がありますし、全身麻酔などするためにはそのための器材や麻酔医との連携が必要になります。
当然ながら、これらには大きなコストがかかります。
先ほど、最初診療台に乗れなかった患者さんを来院ごとに何度も声掛けして、最終的に上手になったみたいなお話をしました。
もちろんこれは大事なことで、それで上手になるならその後は患者さんも僕らも楽にできるので、必要不可欠な工程なのですが、
上手になるまでの過程では、治療が一切できないので、時間をかけるのに対し、その対価である報酬がいただけません。
ですので、経営的には赤字なのです。
このように、障がい者歯科というのは、非常に重要で尊い分野なのですが、その運営には豊富な人材と資金が必要でかなりハードルが高いことも事実です。
こういった問題もいつかクリアになっていけばいいなと願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願いします!
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