【200点満点】横浜FC×ベガルタ仙台

どうも、たりょーです。
3連戦をちゃんとレビューにしようとするとめちゃくちゃハードだということに気づきました、もしかしたら愛媛戦の更新はないかもしれない。

まあ先のことばっか考えとったってなるようにしかならないので、とりあえず横浜FC戦!やっていきます!


スタメン

ベンチ
仙台‐小畑、マテウス、知念、松井、鎌田、ジョージ、エロン
横浜‐永井、武田、山根、三田、新井、ソロモン、高橋

最少失点同士の激突。どちらがその看板を下ろすのかという試合。

横浜FCはここまで6戦3勝2分1敗。前節は鹿児島が2人の退場者を出したこともあったが、4-0で粉砕。昨シーズンをJ1で戦ったチームとしての意地をここまで見せつけている。
前節からは1枚の変更。前節アシストを記録した山根に代わって中村がRWBに入る。今シーズン唯一のJ1からの降格組というだけあって、スタメンもベンチも豪華なメンバーが名を連ねている。

対する仙台は3試合連戦スコアレスドロー中。得点が取れていない中で雑音が出てきたが、ゴリさんは笑顔で一蹴。進むべき道は絶対に間違ってないと思うので、このまま突き進んで欲しい。
前節からは2枚の変更。中島が2トップの一角に入り、LSHに相良。

ゴリさんの「0-0でいいよ!」という言葉の通り、ベンチメンバーは少し守備的な印象。いつもは攻撃陣を多めに積んでるけど、今節は知念とマテウス、そして松井と守備に走れる選手を3名入れている。

前半

ロングボールの応酬

試合開始から15分前後まで、お互いにボールを落ち着かせずにロングボールを蹴りあっていた。
まずは横浜FCのロングボールの狙いから。

基本的にはこの形が多かった。左足で正確なフィードを蹴れる福森から対角の中村、カプリーニに届けるボール。ただ、十分に機能していたかと言われれば微妙。石尾は上背があるし、単調気味だったこともあって、決定機を作るには至らなかった。
個人的には、カプリーニにも抜けをさせてるのは勿体ないような気はしている。もっと自由に振る舞われた方が正直嫌だな~とは思った。レススペースでもボールを操れるし、遠いサイドが見えてて届けることも出来るし、足元でボールを届けてあげたい選手だなとか思いながら現地で見てた。


次は仙台の狙い。

ボールが落ち着くまでも、落ち着いてからもこの形は多かったかなと。相手のWB-HV間、HV-CCB間を狙い撃ちにしていた。
9分のシーンは上手くいってた例だと思う。市川が蹴ったボールを回収して、RWBの中村がポジション取り直す前に背後を突いて、最後は中島からファーへのクロス。中にも郷家と中山の2枚が入ってたので、ちゃんとデザインされた攻撃で相手ゴールを脅かしていた。

この試合はクロスに入ってくる枚数が多かったんじゃないかなと個人的に思っていて、例としては12分。長澤が右大外の髙田に展開、一気に押し上げてから小出がワンタッチでぺナ角ファー。このシーンでは前線の4枚(中山、中島、郷家、相良)がエリア内にいた。
その直後の攻撃もそう。石尾がセカンド回収して、長澤から左大外の相良を使う。対面の中村を制圧してポケットからファーへ上げたシーン。ここでは郷家がニア、中島がマイナス、中山がファーポスト、大外から突っ込んでくる髙田の4枚。
結果としてクロスは合わず、蒼生のバー直撃ミドルで攻撃を終わらせたけど、かなり枚数はかかってた良い攻撃をしていた。「0-0でいい」なんて言いつつも、0で終わる気なんて毛頭なかったんじゃないかな(笑)

徐々に仙台がペースを握り始めた中で、前半は中盤に差し掛かる。


詰む右サイドと、初のビハインド

試合がある程度落ち着いてからは、長澤を中心にボールを回す仙台。
左サイドでのボールの動かし方がすごく良かった。

カプリーニの立ち位置が曖昧だったのを利用したボール保持。相手の前線3枚の背後にポジションを取る長澤を経由したり、長澤へのコースを見せておきながらLBの石尾から脱出したり。相良が中村をピン留めしてるので石尾に対して縦スライドには出れないので、左サイドに関してはボールがよく回ってたと思う。

対して右サイド。基本的には郷家が内に絞って、髙田が大外の高い位置。中野をピン留めする存在がいないので縦スライドは行えるし、郷家も福森の監視下。数的同数の形を取らされてるので、なかなかボールが回らない。
28分のシーンでは石尾が絞って長澤がヘソの3-1ビルドから、郷家がサイドフローして蒼生がユーリララの背後に動いた。人が動いてボールを動かしに行ったけど、結局前半終了まで右サイドは渋滞したままだった。

正直に言うと、この右サイドはこの試合に限ったことじゃないと思ってる。郷家がスタメンの試合は結構こういうシーンは見られるな~とは思っていて、大外に幅を取るのが髙田となると、崩しづらいイメージ。徳島戦みたいにボランチ脇で受けて前進出来ればとは思うけど、この試合では難しかった。
というかまあ、俺の個人的な意見として、SHは大外に張っていて欲しいタイプの人間なので、無視してもらって大丈夫です。

それにしても長澤はえぐかった。14分のシーン、林からボールを要求する前に2回首降って盤面を把握、半身で受けて菅田へのパスコースを見せることでカプリーニのプレスを誘発。その背後にサポートに来た相良に楔を入れてプレスを空転させた。その直後には中山を走らせるフィードで決定機演出、あまりにもやばすぎる。


決定機は作れている中で得点に結びつかない、横浜FCの堅守に阻まれながら時間が進んでいった。
そして迎えた38分。ロングカウンターから得たCKのこぼれ球を中野がコースを突いたシュートで沈める。現地で真裏で見てたんですけど、絶対決まると思った。完全にコースが空いたし、右利きだし、中野だし、これはまずいと思った瞬間にはネットが揺れていた。相良が一瞬反応が遅れてしまったのを見逃してくれなかった。

このCKに関してはそこまでケチをつける気はなくて、個人的にケチをつけたいのは35’50の石尾のスローインについて。何が言いたいかというと、攻撃は終わらせて欲しい。
ロングスローを見せておいて近くから繋いでいくという判断は、そこまで悪いとは思っていなくて、問題は中途半端に終わること。ショートコーナーもそうだけど、CBを上げてるのにクロスを上げずにボールを奪われる・カウンターを食らうっていうのは、個人的にすごくモヤモヤする。実際このゲームでも攻撃を終わらせることが出来ずに、トランジションが連続した中で相手のロングカウンターを食らっていた。
全面的に「これが原因だ!」っていうつもりはないけど、一因であるとは思っている。

いつだかのバイエルンの試合で、CKで上がってきたボアテングとフンメルスがショートコーナーやり始めるロッベンにキレてるのを見て以降、ショートコーナーアンチの自分の思うところでした。


というわけで今シーズン初めてのビハインドとなった仙台。横浜FCは先制直後からカプリーニを石尾に当てて、仙台の左サイドの循環に対しての守備を整備していた。
自分たちの時間帯で取り切ることの重要性を改めて気づかされた前半だった。

後半

松井の投入と長澤の最大化

仙台はHTに蒼生に代えて松井を投入する。
この采配によって仙台のボール保持は大幅に改善する。

松井と長澤の関係によって中央からも前進できるようになった。
横並びになるシーンもあれば縦関係になるシーンもあって、お互いが呼応して立ち位置を取ってのボール保持。松井が4番位置に入って長澤が8番っぽく振舞えるのは、蒼生とのコンビでは見られなかった。川崎育ちをひしひしと感じる。

同点弾のシーンも松井と長澤の縦関係からだった。


菅田→長澤→松井→中島で中央突破、相良が中村を引き連れて内に入って、空いた大外のスペースに石尾がオンタイム移動、中村の意識が一瞬石尾に向いたところで相良がポケット凸。深い切り返しで岩武を外して、ファーの中山にピンポイントクロス。
お手本のような崩しだった。こんな崩しできるとは思ってなかったわ()

松井の投入によって長澤が1つ奥のスペースを取ることができる、そして1つ奥にいる長澤は前向きの松井を使って前進する。長澤は手前にいるよりも奥にいる方が怖さがあるし、より潤滑油として動ける。長澤を最大化させていることが出来ていた得点シーンだと思った。

57’40のシーンも良い関係性から前進出来ている。保持時に手で味方に指示できてるし、立ち位置が本当に効果的だった。
非保持でも出足早いし脚力も馬力もあるし、蒼生にとっては強烈なライバルが現れたかもしれない。


そんなことを思いながら迎えた62分、中山に代えてエロンを投入した直後。
福森に猛烈にプレスに行った郷家がひっかけて奪い、そのまま横にドリブルして相良へ届けた。対面の岩武を抜かずに右足を振りぬいて逆転。

まさかの(失礼)大逆転。

限界を超えた

逆転した直後、相良が左大外を埋めて541チックになる仙台。

69分には相良に代えてジョージ。
横浜FCも和田に代えて三田、小川に代えて高橋を入れて攻勢に出る。

この時間になっても縦に早くボールを進めたがるところは少し気がかりかもしれない。ボールを持って時間を使って試合を締めに行く点は身に付けていきたいとは思う。試合の序盤は早く送るマインドで、後半になってからは少しボールをコントロールしていきたいところ。

75分、松井のタッチダウンパスに抜け出したエロンのマイナスのクロスにジョージが決定機。決めような、これは。

78’30、ここの松井の動き直しが半端じゃない。相手のゲートの間から顔を出して受けに行く動きの連続。こんなに気が利くとは思っていなかった。

仙台は80分に知念とマテウスを投入、逃げ切りを図る。足が限界を迎えた郷家が最前線に入り、元気なエロンが右のシャドーの位置に入った。
対する横浜FCはソロモンと新井を投入して前のめりに。

80分以降はずっと押されっぱなしになると予想してたけど、想像以上にエロンがロングボールを収めて時間を作ってくれたのは大きかった。そろそろ報われて欲しい。

今シーズンの代名詞とも言えるようなパッションDFを見せて、ハラハラしながらタイムアップ。試合終了後ほとんどの選手がぶっ倒れてたのが印象的だった。限界を超えて掴んだ逆転勝利、3連戦最初の試合を白星で飾ることが出来た。

おわりに

7戦3勝4分、無配。複数得点。横浜FC相手に三ッ沢で逆転勝利。出来すぎですね!
「0-0でいいよ」なんて言ってた監督が、試合を終えた後に「逆転は簡単」だなんて、とんでもねえ詐欺師ですわね!

冗談はさておき、この勝利は本当に大きい。上を目指すにあたって間違いなく立ちはだかるであろう相手に逆転勝ちは自信になるし、勝ち点3以上のものを得られたゲームだと思う。
守備の部分では失点シーン以外特に穴をあけられなかったし、攻撃陣は決定機を多く作れていた。昨シーズンJ1で戦った相手に内容でも上回っていたことは誇りたい。
昨シーズン終了してからまだ半年ちょっとなのに、まじでどんな手使ったんだ、信じられない。

個人的MVPは松井。後半頭から出てきてしっかり試合に入って、長澤との関係性も今まで組んだボランチの中で1番良かったし、味方に指示を出してるところとか、キックの質の高さを見てると、長澤すら食ってしまいそうな予感。守備でも出足が早いし、フィジカルコンタクトも厭わないので本当に頼りになる。
蒼生、がんばれ。大変なライバルが出てきたけど、蒼生なら全員食い散らかせるはず。


次節はホームで愛媛と対戦。この試合から中3日でどこまでコンディションが戻るか分からないけど、今の俺たちを止められるものはいない!
必勝です。ホームでも複数得点や!!!!!!

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