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会話泥棒としょうもなさ


授業が始まる1時間以上前には学校に来て、人が少ない時間帯の図書館で読書をするのが私のルーティーンだ。
午後からの授業だけど、午前中には大学へ行き、腹ごしらえをしてからようやく授業を受ける。そんな毎日を送ってる。



至高の読書タイムを終えるとお腹が空っぽの合図がした。
弁当を作る気力が最近はなく、もっぱら学食に頼りっきりだ。学食は安価大量で大変コスパは良いけど、脂肪の蓄積も高効率で少々お手上げ気味。
それでも美味しいには敵わないという理解はあるから、唐揚げをつい選んでしまう。



お盆を水平に持ち歩きながらどこに座ろうかと食堂内を物色する、なんてことはしない。一人でご飯を食べる私にはテーブル席を使う権利はない。
カウンターの端の方の席がいつもの狙い目だ。
「よし、今日も端が空いてる」と心の中で拳をきゅっと握り、席に着いた。
お昼の時間帯ということもあって四方八方から会話が聞こえてきた。
私を会話泥棒と知りもしないで。



真後ろのテーブル席にいた男子二人組の会話が聞こえてきた。
あくまで、耳に勝手に入ってきただけだよ。



「競馬で4億当たるらしいぞ」
「まじ?」
「4億も当たったらどうする?」
「えー何すっかなー。長野とか土地が安いところにでっかい家建てたい」
「確かに。東京で4億だとあんまかもな」



その後も会話は続いていた。最終的には「使い切れんのかな?」と事収まり、別の話題へと流れていった。
男子もしょうもない話するんだなと私は正直な感想を抱いたとともに、しょうもないことを話せる友達っていいよなと思った。女子が話す内容の会話しか知らないからさ。(大概女子もしょうもない会話してると思う)



私の思う”しょうもない”会話は、正直言ってどうでもいいポイントを軸に会話を広げていくこと。彼らの話の中で言うと、「4億も当たったらどうする?」の部分。4億に注目して、しょうもない方へと導いて相手との会話と想像を楽しむことができる。
4億なんてほぼ当たるはずがないのに、考えたところでお金が湧き出るわけでもないのに。



もちろん、しょうもない会話をしようよと提案された側がその提案にのってのってのりまくってくれたら本望。4億の使い道を提案したのに、「えー、知らね」なんて返されてスマホでも触り始めたら心のシャッター閉店ガラガラ。たまったもんじゃないと私は思う。



私はしょうもない会話が好き。

「月曜日ってみんな嫌いって言うじゃん。
それ聞いて思ったんだけど、月曜日は月曜日なだけで嫌われて可愛そうじゃない?
月曜日が嫌われ者じゃなくなるにはどうしたらいいんだろ」


最近はずっとこのことを一人で考えてたけど、どうも解決策が見つからない。だから、私からのしょうもない提案をここでさせてもらう。
一緒にしょうもないを広げてくれる人、この指とーまれ!





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