論文紹介:スクリーンタイムと情緒や行動の問題との因果関係
こんにちは,umenoです.本日も論文紹介をさせていただきます.
TV,スマホ,タブレットなどあらゆるもので動画をみたり,ゲームをしたりしますね.親御さんからの相談では,ここに関することがとても多いです.休みの時は一日中…といったケースもあります.
現在,こういったスクリーンタイムが及ぼす影響という研究が多くされてきています.その中でも今回は情緒的な問題といった点で結論を述べているものを取り上げました.親御さんや教育,療育関係者の皆様にとって参考になれば幸いです.
Early childhood screen time as a predictor of emotional and behavioral problems in children at 4 years: a birth cohort study in China
本研究のポイントについて
・中国における対象2492人
・4歳時点での話
・スクリーンタイムとSDQで分析※SDQは日本語版あり
・多変量ロジスティック回帰による分析
・4歳時点で2時間/日以上のスクリーンタイムをしている児は行動面,情緒面などの困難感がある.
SDQについて
ちなみにSDQは時々使います.幼児期は親御さんがアンケートにチェックをつける形です.とてもシンプルで10分以内には終わります.親御さんの困り感が数値化でき便利であり,かつ,お子さんをどう捉えているかわかりやすくなります.
下記のサイトで日本語版のものを詳しく紹介していますので,詳細を知りたい方はご覧になってください.
現場の感覚について
動画視聴が多いお子さんは,今回紹介した論文のような情緒や行動の問題がある方は感覚的にも多い印象があります.加えて,大人のようなことばを使ってくることが多いですね.沢山ことばは知っているのですが,「やりとりに使えることば」にはなっていないことが多い印象があります.やはり,リアルな人間どうしでのコミュニケーションで培われることばが,「やりとりに使えることば」なのかな?と考えています.
何事も直接因果関係を結ぶということはなかなか難しいのですが,今回ご紹介した論文は現代の子育てにおける悩みと向き合う上で非常に大切なのではないかと思います.
気になる方はオープンアクセスのため,是非原本をチェックしてみてください.
本日も最後まで読んでいただき,ありがとうございました.
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