チャミ

だいたいチャミと呼ばれています。子どもにはチャンと呼ばれています。湖の近くに暮らしてい…

チャミ

だいたいチャミと呼ばれています。子どもにはチャンと呼ばれています。湖の近くに暮らしています。シングルマザー。

マガジン

  • Re.彼方からの手紙

    マガジンタイトル「彼方からの手紙」はスチャダラパーの曲名です。 幼い頃から生きにくいなあと思いながらもここまでこうしてやってこれた日々に思うこと、生活のすきまに光るもの。 みんなに読んでほしいけどみんなには読んでほしくないような、一人きりの空白な時間に届く手紙のようでありたいです。

  • 覚えている気持ち、忘れないことば、 日々の記憶

  • 詩、もしくは詩のようなもの

  • 旅記

    ちょっと遠出した場所でのこと

  • QUANTAリトリート・沖縄

    全てを諦めていた日々の中、突然目の前に現れた「QUANTAリトリート・沖縄」という文字になぜか惹かれ、どうせ諦めるなら最後の足掻きとして思いきってダイブしたことで人生が大きく変わった、その変化や気付きなどを書いています。

記事一覧

夢と『デッドエンドの思い出』と思い出

土曜、悪夢を見て目が覚めた。 夢と呼ぶにはとてもリアルで身体がずっしりと重い。 悪夢といっても何かひどい目にあったりとか、ゾンビが出たりとか、そういう怖いような夢…

チャミ
13時間前
4

手紙 15.

ご無沙汰してます 手紙を書きます 本当はもう手紙って時代遅れというか 多くの人には必要ないんじゃないかなって 思ったりもしています みんな忙しくて 情報もたくさんあっ…

チャミ
6日前
13

(前回からの)近況

うんうんと自分に没頭したり子どもの高熱に集中している間にいつの間にかガチャンとレールが切り替わってしまったみたいになっていて、こういうことは何度か経験して来たけ…

チャミ
7日前
12

赤裸々な近況(射手座満月)

ものすごく自分に集中しているから文章が書けない 自分にぴったりとしてるからことばが離れていかない 正直、これはわたしだけじゃなくてみんなそうで、みんなそういう流れ…

チャミ
10日前
15

源泉

文章になる前のモヤモヤとしたかたまりのような時間があって、その間には、同じテーマの何かが不思議にしぜんと集まってくるので、私はそれをなんとなく眺めています。 そ…

チャミ
2週間前
17

手紙 14.

こんばんは 手紙を書きます

チャミ
2週間前
13

星々からの手紙(転送) 13.

時々、夢なのか現実なのか、分からなくなることがある なにも分からなくなる と書きながら 雨の音のBGMを消したら ベランダから雨の音が聞こえている いつの間に本当の雨が…

チャミ
3週間前
17

夢の中の夢(音楽絵本)

夢の中で夢を見た。

チャミ
3週間前
15

ささくれを むいたら 血がでて なめた 血のあじは あじ というより 血のにおいは からだから ほどとおい でも ながれてるのですね からだに 赤のいろは うつ…

チャミ
4週間前
13

ここ

相当迷って ここと決めた 足が砂にとられて ここは沖 髪が随分伸びたのね と あなたが言うから あなたと出会ったのは今が初めてだと 私は言えないでいる   「眠りか…

チャミ
4週間前
9

約束

ほどなくして空は晴れて 雨は記憶をなくした あなたとわたしは 今 同じ瞬間に瞬きをしたから 永遠に もう見つめあうことは出来ないだろう 雲間からひかり かなたの…

チャミ
4週間前
7

バニラ

『ドーナツにこそ世界の秘密はあるのだ。』 と博士は言ったが (不味いドーナツじゃ話にならない) とバニラは思った。 バニラの猫は雑種だが美しい毛並みをしていて …

チャミ
4週間前
5

朝食

出来上がったばかりの街に 夜毎雨が降る しんしんとつたう   手のひらに花びらを満たして 思い出ごと引きちぎって捨てる 排水溝が夢を吸って膨らむ 想像だにしなか…

チャミ
4週間前
4

スペースに身を寄せて暖かいスープを飲んでいる さらさらとしたオニオンのスープだ 森のなかの矢印を変えたのは誰ですか おかげできょうも町子は戻ってこない 新しい畳…

チャミ
4週間前
4

峠のテトリス

やさしいいきものの やさしいかたち さみしいいきものの さみしいかたち やさしいいきものの さみしいかたち さみしいいきものの やさしいかたち

チャミ
4週間前
5

ことばの記憶

小学校の、誰もいない放課後の図書室には西日がさしていて、教室がオレンジ色に染まっていた。 校庭から楽しそうに遊ぶ声が聞こえる中で、私はいつも一人で本を読んでいた…

チャミ
1か月前
14
夢と『デッドエンドの思い出』と思い出

夢と『デッドエンドの思い出』と思い出

土曜、悪夢を見て目が覚めた。
夢と呼ぶにはとてもリアルで身体がずっしりと重い。
悪夢といっても何かひどい目にあったりとか、ゾンビが出たりとか、そういう怖いような夢ではなかった。
それは昔付き合っていた人の夢で、その人は夢の中ではまだ若くて、変わらずわたしに優しかった。

手紙 15.

手紙 15.

ご無沙汰してます
手紙を書きます
本当はもう手紙って時代遅れというか
多くの人には必要ないんじゃないかなって
思ったりもしています
みんな忙しくて
情報もたくさんあって
いちいち人の発言に立ち止まるなんて、それどころじゃないだろうし

(前回からの)近況

(前回からの)近況

うんうんと自分に没頭したり子どもの高熱に集中している間にいつの間にかガチャンとレールが切り替わってしまったみたいになっていて、こういうことは何度か経験して来たけれど、それとも何か全然違うような感じがしている。

赤裸々な近況(射手座満月)

赤裸々な近況(射手座満月)

ものすごく自分に集中しているから文章が書けない
自分にぴったりとしてるからことばが離れていかない
正直、これはわたしだけじゃなくてみんなそうで、みんなそういう流れの中に今いるって思いたいくらい怖いというか逃げ道がない感じなのだけど、

源泉

源泉

文章になる前のモヤモヤとしたかたまりのような時間があって、その間には、同じテーマの何かが不思議にしぜんと集まってくるので、私はそれをなんとなく眺めています。
それは誰かのことばや、テレビの特集や、本屋さんでパッと開いた一文の中にあったり、ただふと感じるものであったり、様々ですが、大事なことはそれを捕まえない、ということだとなんとなく、でも確実に感じています。
中途半端に捕まえると私の主観や判断が入

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手紙 14.

手紙 14.

こんばんは
手紙を書きます

星々からの手紙(転送) 13.

星々からの手紙(転送) 13.

時々、夢なのか現実なのか、分からなくなることがある
なにも分からなくなる
と書きながら
雨の音のBGMを消したら
ベランダから雨の音が聞こえている
いつの間に本当の雨が降っていたのだろうか

こんばんは
少し息をつくタイミング
いかがお過ごしですか
月のない夜の
星々からの手紙を転送します

花

ささくれを むいたら

血がでて なめた

血のあじは あじ というより 血のにおいは

からだから ほどとおい

でも

ながれてるのですね からだに

赤のいろは うつくしいので 

たんじゅんに うれしいことだと おもいます

question

花のいろは

花の なにの いろですか?

つぼみ ひらいて 花 さき うれて あまい かおり はなち やがて ひからび 
はてて くち おちて

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ここ

ここ

相当迷って
ここと決めた

足が砂にとられて
ここは沖

髪が随分伸びたのね

あなたが言うから
あなたと出会ったのは今が初めてだと
私は言えないでいる
 

「眠りから覚めたのなら
 行きなさい
 ここはもう
 あなたのいる場所じゃない
 どこへでも好きなところへ」

ならば
しおりを挟んだあのページへ

しおりは
沖で拾った白い貝殻

ここは
いつかのあなたの遠い呼び声

約束

約束

ほどなくして空は晴れて

雨は記憶をなくした

あなたとわたしは



同じ瞬間に瞬きをしたから

永遠に

もう見つめあうことは出来ないだろう

雲間からひかり

かなたの

あなたは何を見るだろう

あなたの閉じた瞼の裏の

はるか何万光年も先にたたずむ

冷えた私の瞼の裏に

あなたは一体

何を見ただろ

バニラ

バニラ

『ドーナツにこそ世界の秘密はあるのだ。』

と博士は言ったが

(不味いドーナツじゃ話にならない)

とバニラは思った。

バニラの猫は雑種だが美しい毛並みをしていて

猫にも人にもなつかず花しか食べない。

その年の夏は例年より4度も高い最高気温73度を記録し

カウカウナアイスクリームは爆発的な売れ行きを見せた。

当然ドーナツはパサパサに乾燥した砂漠のようなありさまで

(世界の秘密は私の下

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朝食

朝食

出来上がったばかりの街に

夜毎雨が降る

しんしんとつたう

 
手のひらに花びらを満たして

思い出ごと引きちぎって捨てる

排水溝が夢を吸って膨らむ

想像だにしなかった

 

希望と絶望の朝食が

朝靄の中で

多分それは(それだけが)真実となって

そっと静かに光っている

桃

スペースに身を寄せて暖かいスープを飲んでいる

さらさらとしたオニオンのスープだ

森のなかの矢印を変えたのは誰ですか

おかげできょうも町子は戻ってこない

新しい畳の匂いがするねおかあさま

そしたらわたくし桃と山菜でスープをつくろう

ガブリとかんだらジュワンと汁の出るそういう桃
だよ

皮にうっすらと毛の生えてなでると懐かしむそういう桃だよ

森の中の矢印を変えたのは誰ですか

おかげでき

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峠のテトリス

峠のテトリス

やさしいいきものの

やさしいかたち

さみしいいきものの

さみしいかたち

やさしいいきものの

さみしいかたち

さみしいいきものの

やさしいかたち

ことばの記憶

ことばの記憶

小学校の、誰もいない放課後の図書室には西日がさしていて、教室がオレンジ色に染まっていた。
校庭から楽しそうに遊ぶ声が聞こえる中で、私はいつも一人で本を読んでいた。
本を読んでいるときだけが、言いようのない、生きていることの寂しさから逃れることができた。
本の中に、その世界に、そこに綴られた言葉の中に、私の居場所があった。
たとえ恐ろしい広島の戦争の絵本であっても、江戸川乱歩の猟奇的な事件であっても

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