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家で食べるのり弁

 日本人の中でも、和食がないと死ぬ和食ラブ人間と、特別にこだわりがない、もしくはどちらかというとワインに合う食事を好む人がいるよなぁとうっすら思っていた。

 私は、確実に和食ラブ人間だ。

 イタリアンも中華もタイ料理も美味しいけれど、やっぱり和食が一番。しかも、天ぷらや寿司やそばが好き、というレベルではない(全て好きだけど)。米を常食するのはもちろんのこと、味噌汁とか梅干しとか海苔とか昆布とか納豆とか糠漬けとかとか、そういった素朴な和の味を、できれば毎日摂取し  たい。

 そんな私が、最近やっているのが、家で“のり弁”を食べること。

 過去に通勤していた頃(今はほぼ在宅ワーク)、週に何度かは弁当を持参していたのだが、海苔が好きなので、海苔を切らしているとか時間がなくて手抜きしたいとき以外は、基本、のり弁にしていた。

 マイのり弁のレシピは次の通り。

 ごはんは五分付きが多い。これを弁当箱の底に薄くしいて、その上に、海苔→醤油→ごはん→醤油→海苔といった形で最後に梅干しをちょっと載せる。これが、わたしにとってはごちそうで(ちなみに玄米と海苔はべらぼうの相性だと思っている)、このマイのり弁(もちろん、おかずは別につめている)を持参した日は、いつも以上にお昼休憩が待ち遠しかった。

 しかし、最近はほとんどの日が在宅勤務のため弁当を作る機会がめっきり減った。そこで、「別に家で弁当を食べてはいけないという決まりはないわけだし、家でのり弁を食べてみよう!」と思って、タッパーに、ごはん→海苔→醤油→ごはん→醤油→海苔を詰めて、昼食にしてみた。

 職場で食べようが家で食べようが、やっぱりのり弁はごちそうだった。これに焼き鮭と味噌汁、そして糠漬けもしくはサラダや煮物の残りなどちょっとした野菜があれば、私にとっては高級料理屋での食事と劣らぬセットになる。

 海苔は、のり弁だけでなく、よくお菓子代わりにパリパリ食べたりもする。お蕎麦屋さんで焼き海苔を噛みながらお酒を飲むのも好き。味付け海苔ではなくて、普通の乾燥海苔のほうが磯の香りがわかるので、好き。

 それにしても、海苔ななぜこんなにも私を魅了するのだろう?と思い、ちょっと調べてみた。日本橋の老舗の「山本海苔店」のHPにこんなことが書いてあった。

海苔には、昆布のうまみ成分である「グルタミン酸」、鰹節のうまみ成分である「イノシン酸」、しいたけのうまみ成分である「グアニル酸」などがたくさん含まれていますが、これらの「うまみ成分」は、ひとつひとつよりも一緒になった方がおいしくなります。

山本海苔店

 海苔にはうまみ3大王が含まれている。どうりで美味しいわけだ。栄養も豊富だし、なんて素晴らしいんだろう。海苔について考えれば考えるほど、愛が深まる。

 しかも、醤油もうまみが多く含まれる調味料だ。海苔だけでもうまみたっぷりなのに……のり弁は海苔と醤油のうまみが相まって、美味しさが爆発している可能性が大である。

 やっぱり、のり弁を食べない理由がみつからない!

 写真ののり弁、いただきます!

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