谷尻誠 / 建築家 / 起業家
建築家(suppose design office 代表)、起業家。 tecture、絶景不動産、TECTURE、DAICHI、Yado などの法人を経営。 古郷三次では、もちのえきを営業中。 ビジネスをつくり、設計し、運営して、伝えるまでの経営についてや、お役立ち情報ことを週一回ペースで更新していきます。
「THINK BOOK」は、サポーズデザインオフィスが企画する、THINKをテーマにしたプロジェクトを文字と写真でとどけるメディアです。 2011年からスタートし、毎月1回、国内外から広島事務所本社へゲストを招いてのトークショーと、その時々のゲストに関連する企画を行っています。 谷尻誠がファシリテーターをつとめ、240designの西尾通哲が、ゲストの現在の活動内容だけでなく、なぜその活動を行うに至ったのか、その発想の原点にある「考え」はどのようなキッカケによるものかなど、物事の生まれる背景についてせまっていきます。
書くことで自分に言い聞かせたり、見ることで自分を奮い立たせる。 そんな感動の日々をデザインするための場所。
「つらい出来事があった時、その体験をどのようにプラスの力へ転化するのですか?」 先日、建築スクールchangerのメンバーからこのような質問を受けた。 Changer 仕事がうまくいかない、勝負ごとに負ける、挑戦に失敗する、人から心無い対応をされる…生きていれば当然悪いことだって起こる。 ネガティブな体験や感情をポジティブに転化するための自分との向き合い方とは──ある意味、それは生きる知恵でもある。 その問いに対し、はじめにぼくはこう答えた。 「そもそも、ぼくは負けた
友人と食事をしていた時、会社の在り方についての話になった。 世の中の流れが急速に変化し、社会全体がホワイト化している昨今、働き方もルールに基づいた在り方が求められている。 徹夜はもちろんダメだし、規定通り休みも取らなくてはならない。 当然と言えば当然だが、この仕組みの中では個性豊かな組織はなかなか生まれづらい。 たとえば、好きで好きで建築をやりたくても、スタッフをマネジメントする立場として「定時には帰りなさい」と言わなくてはいけない現実がある。 そんな話をしていると、友人
先日、素敵な出来事があった。 以前、SUPPOSEで働いていたスタッフが20年ぶりに広島の事務所までやってきたのだ。 彼には明確な目的があった。 「あの時はすみませんでした」 ぼくを前にした彼は、頭を下げてそう言った。
このマガジンでは、ビジネスや設計を軸にした「ぼくの考え方」を書いている。 読んでくれた人が少しでも役立ててくれるとうれしい。 今回は「勝手に人物紹介」と題して、ぼくが好きな人を文字通り勝手に紹介しようと思う。 (反響があればシリーズ化して不定期に更新するかも) ぼくが人のどういうところに惹かれて、どういう人とお付き合いしたいと思っているか。 それは、ビジネスの考え方、生き方の哲学にも通ずる。 誰について語りたいかと言えば、真っ先に思い浮かぶのは「ととのえ親方」でお馴染みの
テレビもニュースも見ない、読書家というわけでもない。 そもそも家にテレビがない。 そんなぼくのライフスタイルを見て、ある人から「誠さんはどうやって情報を仕入れているんですか?」と訊かれた。 その人曰く「ニュースを積極的に取り入れているようには見えないのに、それぞれの分野の最先端のことを知っていたり、あるいは歴史的なことにも詳しかったり、モノに詳しいイメージがある」という。 確かに建築については詳しいかもしれないが、それ以外の情報はどこから取り入れているのだろうか。 今回は
先日、オンラインスクールchangerのメンバーからこんな質問があった。 「建築のデザインが、世の中でどれくらい役に立っているのかわかりません。具体的な集客とどれほど関係があるのか、社会的な役割としてデザイン性にどれだけの需要があるのか。建築のデザインの効果についてお伺いしたいです」 この問いの本質的な部分は「デザインがエゴになっていないかどうか」だと感じた。
仕事をはじめて以来、メモをとることが習慣になっている。 昔は紙のメモ帳に記していたのだが、2013年からはスマホのメモ機能を使うようになった。 たまに振り返って見直してみると、今の自分でもハッとするようなことが書かれていておもしろい。 当時のぼくは“自分”に向けて書いているのだが、そのメッセージが時空を越えて今のぼくにも刺さることがある。 たとえば、こんなことが書いてある。
また一つ、新たな事業を立ち上げる予兆があった。 主に、土地やビル、マンションの売買を扱う不動産テックカンパニーだ。 ほんとはまだ話したくないけど、今回はその話を少し紹介する。
最近、よく建築の夢を見る。先日も夢の中に、ある建築家が出てきてぼくに語りかけた。 「谷尻、50歳の建築をつくれ」 来月50歳を迎えるぼくに「お前の建築は何だ?」と大きな問いを置かれた気がした。 ぼくは夢の中で考えていた。 「構造と意匠が一体となった建築」とひらめき、夢から覚めるとすぐにそのイメージをスケッチした。 これまでも構造とデザインの一体性については考えてきていたが、より意識が高まった。 実は、正月にも同じような夢を見た。 それが今年の初夢だった。 夢の中に何度も
つくり手はどこか「いいモノをつくれば、世の中に自然と伝わる」と思い込んでいる節がある。 実際には、「伝える力」がなければいいモノをつくっていても届かない。 インターネットの検索窓に名前を入れられる人にならない限り、検索してもらえないのが現実だ。 厳しい言い方だが、「伝える」を怠っていては存在していないことと同じ。 伝え方は、ある種、マーケティングに近い。
設計者として成長することは大事だが、人として成長することもとても大事だ。 今いるSUPPOSEのスタッフにも、独立して離れたスタッフにもそのことを伝えたい。 先日、あるお施主さんからこんな話を聞いた。
ぼくは、自分が偉いとも、正しいとも思っていない。 むしろ、「自分は間違える」と思っている。 だから、一人で進めるよりも、チームを組んでみんなで考えながら形にしていくことの方が好きだ。 社長だからと言って、常に正しい思考や判断ができるわけではない。 社長もまた、間違える生き物。 自分一人ではできないことが、仲間とならつくることができる。 ぼく以外のすべての人が、ぼくにはないモノを持っている ぼくの考えやアイデアは、一つの例に過ぎない。
先日、「デジタルマーケティングについて試してみた」という記事を書いた。 https://note.com/tanijirimakoto/n/ne22e28550793?from=notice Instagramの投稿方法を変えた話。 想像以上に反応があり、フォロワーが急激に増えた記事なのだが、「みんなこういうことを知りたいのかもしれない」という発見があった。 その中で、記事を読んでくれた人から質問が届いた。 「どのようにストーリー性のある展開を考えているのですか?」 イ
一般的に「不安」はネガティブなものだと考えられているようだ。 確かに“不安な状態”は、居心地が悪いかもしれない。ただ、ぼくは不安のおかげでここまで成長させてもらえた。 今回は、不安との付き合い方について。 Instagramのリールで自邸について書いた時、「借金を返せなくて不安だなんてありえない」とコメントで書かれた。「有名人なのだからそれくらい余裕だろう」というニュアンスで。https://www.instagram.com/reel/C1JEMLjv-rj/
最近、Instagramの投稿方法を変えた。 すると、4日で2000人フォロワーが増えた。 自分なりに仮説を立てて、デジタルマーケティング的な試みを落とし込んだのだが、ぼくのアカウントをフォローしてくれている人は、その変化に気付いたかもしれない。 今回は、その辺りのことについて書いてみようと思う。
先日、オーストラリアへリサーチトリップに行ってきた。 「不動産を見つけて買ってくるぞ」くらいの意気込みで行ったのだが、現状ではそれがいかに難しいことなのかがよくわかった。 家族3人でマックに行けば7000円、少しおしゃれな店で夕食をとれば3万円…といった感覚でお金が消えていく。 アルバイトの時給が2500円だったりして、日本とは感覚がずいぶん違う。 それくらい日本とオーストラリアでは経済状況が異なり、向こうの人たちはそれを日常として暮らしている。 今海外の人たちがこぞっ