【緊急寄稿】京アニ放火殺人事件 死刑判決に思う

2024年1月25日、京都地裁において、京都アニメーション放火殺人事件を引き起こした被告に死刑判決が下った。
そりゃ36人も殺せば、極刑は免れないだろう。

死刑に反対なのではない。
むしろ、今回の場合は死刑になって当然だと思う。
被害者の遺族からすれば、被告がのうのうと生きられたら、やるせないだろう。被害者も浮かばれない。

わたしが違和感というか、なにか腑に落ちなかったのは、被告も当初は、全身に大火傷を負い、瀕死の状態であったのを、当時の主治医がなんとしても死なせずに生かしたのを、結局、死刑にして死んでもらうとしたことだ。
せっかく生かしたのに殺してしまう。
当時の主治医はどう思っているのだろうか。
主治医の想いが気になった。

25日夜のニュースで、当時の主治医はわたしの思いとは次元の違うことを言っていた。
「ただ目の前の命を救うのが我々医師の務めである」
「彼(被告)を絶対に死なせずに、証言台に立たせ、罪と向き合わせたかった」
「死刑判決に同情も何もない」
この当時の主治医に、医者の中の医者、プロフェッショナルドクターだと、わたしは感じた。

ただ目の前の命を救うこと。
これが医師の使命。

夜のニュースを見るまでは、自分の中にモヤモヤしたものが残っていたが、元主治医の記者会見を見て、どこか気持ちがスッキリしたわたしがいた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?