【精神科入院】看護師と患者の間で大事なこと: あだ名
こんにちは、たななこんぶです。
今回は、看護師さんと患者さんの良い関係性とは何か、
あだ名を通して学んだことをお伝えできればいいなと思います。
1. 「父ちゃん」「母ちゃん」
まずは6回目の入院の話から。
簡単に言うと、知的障害も持っている40代の女性患者さんがいました。Nさんです。
Nさんは、同じ入院患者さんや、施設で共に暮らしてきた人たちを、
「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」と呼ぶことでコミュニケーションをとる特徴があるようでした。
だから私も、私の方が年下だけど「お姉ちゃん」と呼ばれて、一緒に給食を食べたりしました。
もっと上の立場の、Nさんをお世話する人、つまり看護師さんや施設の管理者は、
Nさんの中で「父ちゃん」「母ちゃん」と認識されていました。
2. 「父ちゃん」の名言
ある日の昼下がり、私とNさんと、あと2人の患者さん4人で団らんしていた時のことです。
その時のフロア担当の看護師さんは、ベテラン男性のSさんでした。
まだ入院して日が浅いNさんは、その時、
「あの看護婦さんはここの父ちゃんや!」
と言いました。
私はふうん、と思いましたが、あとの2人の患者さんには大ウケで、S看護師が姿を消した隙に大笑いしていました。
それが数日続きました。
S看護師がいるとみんなでじっと見て、いなくなったら爆笑する。
あまりにも爆笑が続くので、私は1対1でS看護師に、「いいんですか?、あれで」と尋ねました。
S看護師の返答は次の通りでした。
「患者さん同士で俺のことを『父ちゃん』と呼ぼうが『S爺』と呼ぼうが別にかまわへん。
けど、面と向かって俺を『父ちゃん』と言った時は注意するで?
俺はお前の父ちゃんではないで?、とね。」
私は深いなと思いました。
“親しき中にも礼儀あり”を連想しました。
3. たななこんぶの中での「おっちゃん」
次に7日目の入院の話をします。
この病棟に入院したのは2回目で、前回、男性看護師さんの中に同じ苗字の方が2名いました。
まぎらわしいので、片方の看護師さんを「おっちゃんの方のIさん」、もう片方を「若い方のIさん」と、
私は他の看護師さんに説明する時は使い分けていました。
7回目の入院時には「若い方のIさん」はもういらっしゃらなかったけど、
「おっちゃんのIさん」とは再会をしました。
また、I看護師は心の広い方なので、対面で話す時も「おっちゃんはさー」と自ら使用してくださりました。
4. 「おっちゃん」を知らない看護師さん
異動はあるので、当時2名のI看護師がいたことを知らない女性看護師さんは、再会した時の様子を見て、
「おっちゃん」の部分がおもしろくて笑いました。
私は、あっ、と思い、「いや、実はね…」と先に述べた経緯をその方に説明しました。
その数日後、「I看護師さん、いらっしゃいますか?」と、また同じ女性看護師さんに尋ねました。
そしたらびっくり、その女性看護師さんはナースステーションの中で普通に
「おっちゃん!」 と言いました。
いやいや、私は「I看護師」と伝えたはずだし、あなたとI看護師は同僚であって、
そもそも「おっちゃん」と呼び合う仲じゃないでしょ!
と、ツッコミどころ満載でした。
だからこのことから、あ、呼び方って大事なんだな、と気づきました。
5. この2つの話から言えること
私は入院してきた身であって、いつかは退院するわけだし、看護師さんといつも一緒にいられる間柄ではない。
そして看護師さんは患者さんの課題を解決するお手伝いをするのであって、患者さんと友達な訳ではない。
こういうことを理解した上で、あだ名は使われるべきだし、
ひいては、入院生活の意味を理解しているかどうかが、あだ名という観点から問われている。
6. 今回のまとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
たななこんぶ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?