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自転車レストア

自転車レストア。この作業は6年ほど前に行ったのですが、古くなった自転車を蘇らせたい、という方もいらっしゃると思うので参考までに作業を共有いたします。ゆくゆくは自転車ではなく、自動車のレストアを一生をかけて楽しんでいきたいと考えていたので、良い練習台になりました。作業はDIYの友のUさんと。

レストア後の自転車

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元の自転車

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元々はこんな感じのボロボロの車体でした。先輩から頂戴したのですが、全体がサビと汚れで劣化しています。シート ピラー(座席
と本体を繋ぐ棒の部分)も錆により固着していて動きません。

作業工程

作業工程は大まかに書くと以下になります。

1)自転車を一度すべて分解
2)パーツを洗浄
3)塗装を剥がし。
4)コンセプトを決め、塗装方法と相性の良いパーツを選定。
5)塗装
6)水ペーパーで表面を磨き上げ→塗装
7)組み立て

必要な物品

アサヒペン塗料剥がし液ラスリムーバー(錆び取り溶液)タミヤ ファインサーフェイサー(ホワイト)耐水紙やすり(#1000-#1500)
カンサイペイント シリコンラッカースプレー(ピンクとつや消しホワイト)
マスキングテープ

購入/付け替えたたパーツ
何日かけてゆっくり楽しみながら作業しますので、購入する部品は作業をしながら考えていきます。むしろ磨き上げれば再利用できるパーツをどれだけ多くできるかを楽しみます。結果として購入したパーツは以下になりました。

サドルBeam
ペダル
シマノ ALIVIO - V-BRAKE - POWER MODULATOR - ブレーキキャリパー 
ブレーキパッド、ワイヤー
グリップ
チェーン
シフトケーブルセット

作業開始
それでは作業開始です。

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分解作業(作業時間3時間半)

一番苦労したのは固着していたシートピラー(サドルと本体をつなぐ棒)を外すところで想定外の作業となりました。うんともすんとも動きません。

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バーナーで炙ったりもしてみます。バーナーが効いたのでしょうか、シート ピラーに穴をあけて棒を通してオールを漕ぐように力を入れるとほんの数ミリですが動きました。一度動き始めるとこっちのもの。クレ556などを注入しながら力を加えていき、ようやく外れました。格闘時間およそ1時間半。

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シートピラーの穴に近いところがギザギザになっているのは、固着した本体から剥がす過程で金属が削れてしまったあとです。固着の強さを物語っています。大変な苦労をしただけに、このシート ピラーは戦利品として捨てずにとってあります。いつかお花でもいける一輪挿しにでも改造しようかと計画しています。

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パーツ洗浄(作業時間20分〜数日)
既存の部品を可能な限り流用してレストアしたいという考えだったので、パーツ(といっても小さな部品ですが)を洗浄します。ラストリムーバーに数日漬け込むと汚れとサビが綺麗に取れました。綺麗になったパーツはクレ556で噴射しておきます。

洗浄前

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洗浄後

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塗装剥がし(作業時間3時間)
塗装はがしは剥離剤を使います。塗装剥がしをハケで塗り30分ほど放置すると油膜が浮き上がってきて、塗装面がポロポロと剥がれ落ちてきます。やっていて楽しい作業です。

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塗装がある程度剥がれたところ、まだ白い塗装が残っています。

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磨き上げ 作業時間1時間
ここから耐水ペーパー(#600)くらいで磨いていきます。耐水ペーパーは#600くらいからスタートして最後は#1500くらいまで磨きます。

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磨き上げ完了
綺麗なシルバーの金属面がでてきました。このまま乗ろうかと一瞬魔が刺したのですが、この状態で1週間ほど放置していると小さな錆が浮き出てきました、塗装ってやっぱり大事。

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塗装の下地づくり 作業時間1時間半
サーフェイサーで塗装の下地をつくります。念の為フロントフォークのところとネジの部分だけマスキングしていますが基本はマスキングなしです。スプレー作業です。

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コンセプトを決め、塗装方法と相性の良いパーツを選定
どういう塗装にするのかを考えるのは一番楽しいところ。今回はこのフレームをじっとみているとオートバイの燃料タンクのように見えます。その良さを生かそうと思い、ツートンカラーにしました。色は既製品にあるような色はつまらないので、東北風土マラソンのピンクとつつや消しホワイト。じつはこの組み合わせはタミヤのマイティフロッグが自分の中の原点なんだったとあとで気付きます。

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こんな配色案もありました。

配色案1

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配色案2


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塗装1(マスキング)作業時間2時間

いよいよ塗装です。塗装はマスキング(養生)にはじまりマスキングに終わると言っても過言ではないのではないないでしょうか。産みの苦しみの一番地味な作業のひとつですが、ここを手を抜くとあとで痛い目にあうので辛抱しながら作業。しかもツートンにするとマスキングの手間は二倍になるんですね。

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塗装2(スプレー)作業時間2時間
スプレー塗装はなかなか上達しませんが、肉体感覚が大事な作業なので、ここも経験値がものを言う作業工程です。この自転車レストアの5年ほど後に板金屋さんの友人に教えてもらったコツがありますのでまたいつか共有いたします。

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塗装3(仕上げ)
耐水ペーパー#1500で表面を滑らかにします。そのあと再びスプレーで塗装してあらためて耐水ペーパーで磨きます。こうする事で塗装の層が分厚くなり、表面も滑らかになり仕上がりが美しくなります。

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組み上げ

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サドルはクラシカルなこちらに

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完成
振り返ってみると塗装剥離と再塗装のノウハウみたいになってしまいましたが、部品を再利用するのは精神衛生上も気分がいいです。写真が多くてアメブロみたいになってしまい読みずらかったかもしれませんが、一部でもご参考になれば幸いです。

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