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【短編】前の愚痴

こんにちは、前です。
愚痴なんですけどね。ちょっと聞いて欲しいんですよ。

「前を向こう」って、未来に向おうってときにポジティブな意味で使いますよね。いやね、だから僕はてっきり自分のことを明るい未来を切り開くために必要不可欠なヤツだと思っていたんですよ。

だけど最近のヒトたちは、「この前」「ひとむかし前」とか言ったりするでしょ?そうです、過去を表すときに。

未来に背中を向けて過去をみたときは、そりゃ過去が前になるワケですけどね。それってもう、後ろ向きじゃないですか。そんなふうに思うと僕は、自分がいったいなんなのか分からなくなってしまったんです。

この話を同僚の“後”にもしたんです。そしたらアイツ、『キミは目の向いている方向という意味で、「目(ま)」と「方・辺(へ)」から生まれたんだから、“目”次第でしょ?』なんてワケのわかならい御託ばかり並べるんでよね。あげくの果てに「この後、用事がありますので。失礼。」って未来に向かって進んでいく感じを出しちゃったりするんですよ。後のくせに。

でもね、なんだか今日話を聞いてもらえてスッキリしました。自分の理想ばかりに縛られてなんかいたら、可能性もなにも掴めるチャンスも逃げちゃいますもんね。前向いていきますわ。

そっちは最近どうですか?




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