田中 茂/しげるん

経済活動と市民活動の経験を経て、次世代のあり方を探し求めて彷徨うちょい悪オヤジ /NP…

田中 茂/しげるん

経済活動と市民活動の経験を経て、次世代のあり方を探し求めて彷徨うちょい悪オヤジ /NPO法人シミンズシーズ 代表理事//前職:(株)ゼロワンゼロ 代表取締役/(株)BAN -BANネットワークス 社長/生活協同組合コープこうべ 理事/協同組合リビンズ 副理事長

最近の記事

#39 わたしのなんちゃってパラダイム10(アラカルト編3/3)

 なんちゃってパラダイムのアラカルト編、最終回です。 🔶ビジョンピラミッド  シミンズシーズの会議や会話でよく出てくるのがこの「ビジョンピラミッド」という考え方です。年度計画を立てたり、事業の企画を考えるとき、上位概念である理念やコンセプト、方針に沿ったものかどうか、この事業を行うことによって理念の達成に近づくのかどうかなどのチェックは大切なポイントで、それを確認するためのイメージ図です。事業の年度が複数年に亘ってくると作業をルーティンかすることが効率が良くなることなどが理

    • #38 わたしのなんちゃってパラダイム9(アラカルト編2/3)

       なんちゃってパラダイムのアラカルト編2回目は主にイベントに関するテーマ2題です。 🔶イベントはツール  事業を具現化し、多くの人に広めるために「イベント」はとても大切な手段であり、ツールです。ただ、ややもするとこの「イベント」は「行うことが目的になりやすい」性格を帯びています。懸命に考えた事業の目的をブレずに達成することが何より大切ですが「イベント」は人が集まり、目に見える部分で違った意味での達成感を得やすい魔物(事業目的を見失いがちになる)です。その意味では、「何をする

      • #37 わたしのなんちゃってパラダイム8(アラカルト編1/3)

         なんちゃってパラダイムの最終編は雑多な着想をアラカルト編としてランダムに3回にわたって書いてみます。 🔶市民活動の必要性  人口減少、税収の減少、それに伴う行政サービスの縮小はこれからの日本社会において避けられない現実です。これまでと同様の行政サービスが維持できないわけで、自助と共助と公助のバランスをどのようにするのかを考え直す時期だと思います。  何もかもを行政に任せる時代は終わります。協働は言わずもがなですが、参画を投票権に限定するのではない考え方にしていかなければな

        • #36 Good&New/最近感じるちょっといい話

           若者の人材育成についてのセミナーに参加しました。入職後まもない離職問題についての話が興味深く、離職理由の三分の一ずつが「きつい」と「ゆるい」だそうです。腫れ物に触るように新入社員と接する大手企業では、自身のキャリア形成に熱心な若い世代は「ゆるい」と感じて、早々に会社を見切って辞め、昔ながらハラスメントギリギリの環境で厳しく育てる中小零細企業では「きつい」から辞めるようです。(企業の大きさはあくまで目安です)  若い世代の育成で思い浮かぶのがスポーツ関連の指導者で、2年前の

        #39 わたしのなんちゃってパラダイム10(アラカルト編3/3)

          #35 綱引きファシリ/しげるんのThird Lifeの旅9(東京編2)

           東京で同業のNPO法人と情報交換をさせていただきました。日本を代表する「センターof 中間支援センター」ですから、事業内容もレベルが高く、さまざまなネットワークを持っておられて、大変参考になりました。 中でも、全国の中間支援組織の状況についての話題はとても興味深く、中間支援組織のあり方が大きなターニングポイントを迎えていることを実感しました。この話は機が熟してから改めて書くとして、今回は企業とのコラボレーションの話です。 🔶綱引きファシリテーションの妙  企業からの相談も

          #35 綱引きファシリ/しげるんのThird Lifeの旅9(東京編2)

          #34 わたしのなんちゃってパラダイム7(ローカル編2/2)

           なんちゃってパラダイム7回目はローカル編の2回目です。「地域」というキーワードに絞っての2回目も気構え1題と目指す事業1題です。 🔶土地に染み込む取組み  1990年頃から全国のいわゆるまちづくりの先進事例を見て回る機会を増やすようになって行きます。その時期までの先進事例を見る視点の基準が都会化を目指すののでしたが、前述のようにその視点を変えてみると、視察先そのものも変わりますし、同じ場所を見に行っても教えていただきたいポイントが変わって来ました。 どのように都市化をする

          #34 わたしのなんちゃってパラダイム7(ローカル編2/2)

          #33 わたしのなんちゃってパラダイム6(ローカル編1/2)

           なんちゃってパラダイム6回目はローカル編です。「地域」というキーワードに絞っての1回目は気構え1題と目指す事業1題です。 🔶地域で生きる覚悟  高度経済成長期に生きた世代のひとたちは(私も含めて)日本はこのまま永遠に成長し続けると思っていました。加古川に住まいする私は、加古川はいずれ神戸のようになり、神戸は大阪のようになり、大阪は東京のようになる(東京と同じようになりたいとは思っていない)と思っていました。このブラックジョークにも近い錯覚がいまだにビジネス界には残っていま

          #33 わたしのなんちゃってパラダイム6(ローカル編1/2)

          #32 わたしのなんちゃってパラダイム5(ベーシック編5/5)

           なんちゃってパラダイム5回目は「心構え」について2題です 🔶流入人口より活動人口(縮充)  「活動人口」はコミュニティ・デザインの山﨑亮さんが言い始めた言葉だと記憶しています。ざっくり言うと、人口減少が避けられない日本社会において、基礎自治体間の人口の取合い(行政サービスを充実させていくことは大切です)ではなく、今いる住民の活動力をアップさせようと言う提案です。それを「縮充」という単語でまとめた語彙力はリスペクトです。もちろん行政も民間も協働して行うことが効果的であること

          #32 わたしのなんちゃってパラダイム5(ベーシック編5/5)

          #31 わたしのなんちゃってパラダイム4(ベーシック編4/5)

           なんちゃってパラダイム4回目は「運営のスタンス」について2題です 🔶保守70、革新30  新しいことを始めるにあたっての進め方の塩梅考です。 時代の変化に適応することが求められる「中間支援組織」を主宰していると、 ややもすると新しいことがクールだと言う感覚に陥りがちです。 確かに固定概念に捉われない新しい発想は魅力的で、何かが起こる鼓動を感じます。若いスタッフが多い組織となると企画会議も面白く、次から次へ新しいアイデアや先進事例が引用されて来ます。お!と思うことが多々ある

          #31 わたしのなんちゃってパラダイム4(ベーシック編4/5)

          #30 中間支援のありよう/しげるんThird Lifeの旅8(高知編2/2)

           「どのようにして(やって)ますか?」を高知弁で言うと「どうしゆう?」となります。高知編1と同じ「どうしゆう?」も今回は「How do you doing?」です。 🔶ザ・中間支援  高知市内にある中間支援組織のNPO法人とお互いの活動内容や運営上の悩みなど情報交換しました。  中間支援業界の話になりますが、全国には概ね各都道府県に1つづつ「センターof市民活動支援センター」とも呼ぶべき中間支援組織の中心的役割を担う組織があります。多くは都道府県名を冠した「○○NPOセンタ

          #30 中間支援のありよう/しげるんThird Lifeの旅8(高知編2/2)

          #29 どうしゆうが?/しげるんThird Lifeの旅7(高知編1/2)

           「どうしゆうが?」という高知弁は ・どうしてる? ・元気にしている? ・どのようにやってますか? って時に使います。今回は「おいおい、そんなんじゃダメだよ」って感じに使ってみました。 🔶高知朝市に見るコミュニティーの重要性  高知の朝市を散策しました。交わされる土佐弁の温かさに癒されます。約300年続く理由が何なのかが気になり、思いを巡らせました。 まずは「生活市」として経済の循環が基本にあって、人々の暮らしに密着した市として栄え、生鮮品を中心とした生産者と消費者の「顔が

          #29 どうしゆうが?/しげるんThird Lifeの旅7(高知編1/2)

          #28 わたしのなんちゃってパラダイム3(ベーシック編3/5)

           なんちゃってパラダイム3回目は「地道さに対する想い」について2題です。 🔶成果主義と基礎研究  最近の日本のノーベル賞受賞者が、分野を問わず口にする言葉で共感するのが「日本の基礎研究の衰退」です。成果が見えやすい(見える)ことには投資(お金)が集まるが、成果が出るかどうか分からない、期待はできてもいつ成果が出るかか明確でない事には資金や人が集まらない、それ故に優秀な人材が海外に流出して負のスパイラルが加速している。このような事象に対する危惧と杞憂です。  もちろん成果を否

          #28 わたしのなんちゃってパラダイム3(ベーシック編3/5)

          #27 わたしのなんちゃってパラダイム2(ベーシック編2/5)

           なんちゃってパラダイム2回目は「基本的な方向性」について2題です。 🔶中間支援という選択  シミンズシーズを設立する前の活動は、どちらかと言うと具体的な事業を組み立てて実施することで想いを実現する手法をとっていました。しかしながら、活動をすればするほど、その多様性に気づき、自身のカテゴリーの狭さに気づきます。そのようなことを感じながら法人を立ち上げ、初めて取り組んだ活動は加古川市内の市民活動団体やボランティア団体と緩やかな連携をはかりながら、協議会的なものをつくることでし

          #27 わたしのなんちゃってパラダイム2(ベーシック編2/5)

          #26 わたしのなんちゃってパラダイム1(ベーシック編1/5)

           13回にわたってアップしてきた活動履歴から学んだ思考的価値観みたいなものをまとめてみようと思います。自分自身で感じたこと、先輩や仲間、後輩やスタッフから教わった価値観も

          #26 わたしのなんちゃってパラダイム1(ベーシック編1/5)

          #25 地域活動履歴とマイ・キーワード13(2020年代前半編)

           私の地域活動履歴最終回は、2020年代前半です。2020年代前半も新たな活動にチャレンジする機会を得ました。 🔶コープこうべ (共助社会・ビジネスとソーシャルの融合)  2019年から4年間、生活協同組合コープこうべの理事として運営に関わらせていただきました。おそらく私に期待された役割は「組合員活動の活性化と本部機能のあり方改革」ではないかと感じながら、今までに経験したことのない巨大な組織のマネージメントと向き合いました。  ビジネスとソーシャルの両方の世界に身を置いて感

          #25 地域活動履歴とマイ・キーワード13(2020年代前半編)

          #24 地域活動履歴とマイ・キーワード12(2010年代後半編)

           地域活動履歴12回目は、2010年代後半です この期間は中心市街地の活性化にトピックが集中しました。模索するテーマのひとつ「参加の場づくりのデザイン」について試行した時期でもあります。 特に衰退した商店街をどのように活性化させるか、そしてそのひとつの手法として、居場所つくりをどのように組込むかにチャレンジしました。 🔶00 workshop space & office/びぃぷらす(サード・プレイス)  いわゆる「場」の重要性が言われ始め、各地でサード・プレイスをつくる

          #24 地域活動履歴とマイ・キーワード12(2010年代後半編)