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ぴあMOOK「東京BAR 10×10」読書感想文

よくあるバーを紹介する雑誌。
厚さ1センチに満たない雑誌に、東京にある100のバーが紹介されている。

表紙には『老舗の各店から話題の新店まで。仕事にオフにと使いたい。初めてでも安心のもう1件を教えます』とあるのが心強い。

『栄冠の1杯に酔う』ともあるが、そこまで酒に入れ込んではない。

いいなと感じたのは、老舗のバーが目立つこと。
話題の新店ばかりの雑誌もあるけど、ああいったのはどうも宣伝臭がして、読んでいてなんかつまらない。

10のテーマごとに10店で計100店。
だから10×10で “ テンバイテン ” とタイトルにある。

テーマは以下である。

  • 夜景

  • トラディショナル

  • 美空間

  • 隠れ家

  • こだわりの酒

  • 音楽

  • なごみ

  • ショットバー

  • インターナショナル

  • エンターテインメント

発刊は2007年。
となると「多くが閉店しているのではないか?」という疑問がある。

読んだ感想としては、まだ現存している店が多いのではないか、と真っ先に浮かんだ。

逆にいえば、逆にいわなくてもだけど、残っている店には何かがあるのではないのか?

流行りすたりに耐えうる、好奇心だけでは終わらせない何かが、今も残る店にはあるのではないのか?

それを探るのだったら、雑誌の読書感想文もアリだ。


この雑誌を読んだとき

この雑誌は身元引受人からの差入れ。
その辺りにあった雑誌を適当に送ってきたと思われる。

それから3年ほど読まずに、ずっと私物箱の底にあった。
こういう雑誌は、外に出たくなってくるだけで、落ち着いて読めたものではない。

3日に1度は「ここを出たら何食べる?」という会話になってしまうのが受刑者の生活だった。

いい大人が真剣になって「オレは脂こってりのラーメンって決めてる」「その前にコンビニのチョコだろ」「いや寿司だな」「いきなり生モノは危ないぞ」「焼肉だろ」「それは2日目だろ」「シンプルに卵かけごはんもいいな」「吉牛もいかないとな」と延々と話して、当然に「酒飲みてえなぁ」となって「あーあ」とため息で終わる。

封印していた雑誌を読む気になったのは “ 洗心寮 ” に入ってから。
釈放の2週間に移る房で、いうほど心は洗われない寮。

寮といっても、端にある雑居房を1人で使うだけ。
タンスと本棚は置いてあるから、半歩は社会に近づいている。

すでにグリグリに陥っている。
抑えていた感情が放たれて、目が爛々と輝いている状態。
誰でもなる。

が、あえて読書感想文を書く。

※ 筆者註 ・・・ 今になって読書録を読み返してみると、おそらく、落ち着こうと思って書いてます。かえってグリグリになっている気もしますが、せっかくなのでUPする次第です。

ムック本|2007年発刊|104ページ|ぴあ株式会社

【テーマ】夜景

1番目のテーマは『夜景』となっている。

紹介されている10の店は、シティーホテルやランドマークの最上階のラウンジが多い。
これらの店は残存していると思われる。

ただ2000年代と比べると、全体的に夜景のラウンジは縮小気味の感がある。

あちこちのホテルのラウンジで、グランドピアノがなくなったり、シンガーが歌ういっときもなくなったり、クロークサービスがなくなったり、改装してダイニングになったりしてきている。

これは、夜景を見る場所が増えてきて、見る人も増えてはいるが、同時に夜景を見ながら酒というのが、以前よりは特別でなくなってきている現れかもしれない。

1店舗あたりの入客も少なくなってきて縮小気味なのでは、と勝手に分析した。

それと、高層ビルが増えて趣が変わったのか。

なんにしても、夜景のことばかり考えて生活しているわけではないし、もう4年も檻の中なので、その変の事情は不明である。

スターロード - お台場

最初に紹介されているバーが、この『スターロード』。
お台場のグランパシフィックホテルのラウンジ。
30階にある。

これは外せない店。

このラウンジから見る夜景は、写真にあるマンハッタンの摩天楼を軽く超えている。
東京ってすごいんだな、と実感させられる。

このホテルが、こうした夜景の特等席が取れたのは、開業が早かったからかもしれない。

まだ、お台場の一帯が草っぱらのころ。
フジテレビの移転も失敗だったといわれてもいた。

夜になると真っ暗で『アベック襲撃事件多発注意!』という看板ばかりだった。

そんな中にピカピカのホテルが建ったから、まだ大人じゃなかった自分は興味で入ってみたのが最初。

今となっては、人がいっぱいいるから、安易に金曜や土曜の夜にはいってはいけない。

日曜日の夜にいきたい。
そのときは、新しい生活が落ち着きすぎている。

ジャージで過ごしたような、つまらない日曜日が終わりかけのときにタイドアップして車でいく。

まずは、81.3の j-wave にして首都高に上がって、環状線を1周してから、レインボーブリッジを抜けて台場ランプで降りる。

そこからは、グランパシフィックの地下駐車場までは5分。
降りてからは、エレベータで最上階までいくと店がある。

タイドアップしていかないと、もしくは女性連れでないと、夜景が広がる窓際のいい席に案内されにくい。

飲んでいて心地いいのは、さっき走り抜けたレインボーブリッジが、大窓に夜景となって納まっているから。

1杯飲んで帰る。
駐車場代と、首都高速代を入れても1万もあればいい。
つまらないまま日曜日を終わらせたくないときは、ここにいく。

帰りも台場ランプからレインボーブリッジだ。

いかん、飲酒運転になる・・・
そこは、法令厳守だ・・・

ノンアルは置いてあるか不明。
なければ「水ください!」と思いきっていきたい。

※ 筆者註 ・・・ 確認してみますと『グランパシフィック』から『グランドニッコー東京 台場』と名称が変更されてました。2017年からです。

THE SKY - 赤坂

もしかして雑誌に掲載されている中には、閉まっている店もあるかもしれないから、この1店を追加したい。

赤坂のニューオータニの『THE SKY』が、この夜景がテーマの10店の中に入ってないのは、老舗すぎて目新しくないからか。

展望レストランとなる。
たしか、昭和の東京オリンピックのころに開業しているから、ゆうに50年は経っている。

なんてたって、ホテルの上に乗っかっている円盤型のレストランが回るのだ。

フロアごと。
360度。
70分かけて。

回転しているといっても、床の境目をよく見ていれば動いるなとわかる程度。
目が回ることなんてないし、歩くにも不都合がない。

夜景もいいけど、ディナーだっていい。
ビュッフェで和洋中とあって、いちいちうまいし、1品つづ食べても食べきれない。

寿司は、その場で握る。
てんぷらもその場で揚げる。
それにつける塩も7種類ほどある。

鉄板焼きなど「ハラすいてるんで3つおねがいします」なんていっても嫌な顔されない。

これで8,000円の、酒を飲んでも15,000円でおつりがくる。
報奨金を握り締めて直行してもいい。

ちなみに。
1人でのテーブル席が気が引けるのだったら、円盤の真ん中がバーになっている。
ランチだったら5,000円ほど。

で、この展望レストランにはロマンがある。
戦艦大和の46センチ砲塔の回転技術が施されている。

それを知ったときから、夜景なんかよりも、床面を取り払って動力部分を眺めながら酒を飲めば旨いだろうな、という想いに捕らわれている。

※ 筆者註 ・・・ 確認してみますと、2018年3月にフロアの回転は停止されました。「安全性の考慮」とのことです。そういうご時勢だと思い知らされたのです。

【テーマ】トラディショナル

トラディショナルとは “ 伝統 ” という意味らしい。

このテーマで紹介されている10件のバーは老舗が多い。
おそらく、大半の店が現存すると推測される。

場所は銀座が多い。
店内の写真には伝統の年季が漂う。

このテーマに1件のバーを追加したい。
銀座とトラディショナルつながりで。

dunhill BAR - 銀座

ダンヒル銀座本店の中にあるバー。
銀座の中央通りにある。
ここは休日の昼間にいきたい。

まずは1階で、スーツなど見る。
値段など気にしてはいけない。

どうせ買えないのだ。
1着30万からで、100万以上だってある。

そんなだから、店内は客よりも店員のほうが多い。
こっちだって『株で1億ほど儲かっちゃった!』という顔をしてフロアを見て回る。

決して詐術ではなくて、これは鍛錬。

場を飲むのだ。
酒を飲むまえに。

人には出番っていうものがあって「ここぞ」というときには、場の真ん中に立たないといけないときもある。

能力も学識もない自分にとっては、そういうのこそが大事だから、ここで鍛錬する。

そう1人で力みながら、なんとか1階をクリア。
2階に上がると “ dunhill BAR ” がある。

が、最初の目的はここではない。
併設されている “ dunhill BARBER ” となる。
平たくいえば床屋。

カットのみだったら8,000円。
フェイシャルなんとかもあって、やってはみたけど変わらないようで、カット込みで20,000円となる。

料金はともかく dunhill BARBER はいい。
理容師は丁寧に、あきらめる素振りも見せずに、なかなかダンヒル風にやってくれる。
顔面は別にして。

この dunhill BARBER を出たところに dunhill BAR があるので1杯やる。

なんやらカクテルが充実していて、ティーメニューもある。
昼間だし、ビール1杯で1,000円ということろか。

バーテンは女性。
ざっくばらんに話せて感じがいい。

会計のときに、財布に溜まっていたセブンイレブンのクーポン券をあげたら、以外にキャッキャッしていたときもあった。

気分が乗れば、1階で買い物してもいい。
手頃なものは、1本8,000円の “ dunhill ” のフレグランス。
皮小物を15,000円くらいで買ってもいい。

そうして店を出たとする。
ハラもすいているだろうし、1点豪華主義は終わった。

あとは報奨金の封筒と相談。
おそらく新橋までブラブラ歩いて、地下街の立ち飲みに寄ることとなる。

【テーマ】隠れ家

この『隠れ家』をテーマにした10の店は、話題性を重視してるようだ。

現存率は下がると思われる。
となると、1店は追加したい。

この雑誌の副題には『大人の100店』とあるので、隠れ家として1人でもいける大人のバーか。
それか、1人でバーにいけるようになって大人といえるのか。

これはニワトリとタマゴの関係で、どっちが先かわからないけど、差し当たって隠れ家として1人でいけるバーを追加したい。

目玉のバー - 歌舞伎町

歌舞伎町1丁目の真ん中に『うな鉄』がある。

その脇道を入ると『カミヤ』というモツ焼屋がある。
1本80円からで、煙と油の黒ずみと、肩を寄せ合うようにして飲むオジさんたちでギッタギッタの店だ。

その隣に、そのバーがある。
が、名前がわからない。
看板が出てない。

ドアには、目玉をデザインした小さなプレートがあるだけ。
深夜になると、その小さなプレートがライトで照らされるだけ。

この半径30メートル辺りは、古い雑居ビルに混じって木造建屋も密集していて、違法営業の店も多い。

2000年代には、歌舞伎町浄化作戦の嵐もあったし、殺人事件も3件はあったりして空気はよくない。

プレートからするとバーっぽいけど、目玉となると、なんかの秘密クラブか。

カジノではない。
そうだったら、もっと独特な熱気が漂っている。

気になっていた。
ある日に、酔った勢いで飛び込んでみる。

本当にやばい秘密クラブだったら「バーだとおもっちゃて」と笑ってごまかしてUターンすればいい。

古いドア引くと開いた。
ギシギシという急な階段を上がる。

すると、静かなバーがあったのだ。
正統派の古びたバー。

なによりも、騒がしい街路からのギャップがいい。
これは、隠れ家のテーマに沿うバーだ。

ウィスキーと葉巻とフルーツしか置いてない。
グラスはバカラ。
たぶん。

かかっているジャズはなにかとバーテンに聞いてみると、ビル・エバンスだという。
そのバーで、ビル・エバンスを知った。

葉巻はコイーバのキングサイズで3,000円ほど。
モンテクリストだと2,000円ほどか。

これはコイーバにいってもいいのではないか。
だって、世界中で最高級といわれている逸品に、このときだけは手が届くのだから。

1時間ほどじっくり葉巻をふかして、グレンリベットをダブルをロックでやって6,000円ほど。

客層は、近辺で働いている人たちが主。
おそらく、現場の責任者の立場の人たち。

なにか考え込んだり、ため息をついたりして、1人で飲んでいるのがほとんど。

何時からやってるかはわからないけど、深夜27時でもやっているし、明け方の30時でもやっている。

歌舞伎町は変わったらしいが “ 目玉のバー ” は、きっとまだやっている。

まずは報奨金で、キングサイズのコイーバをふかす。
マッカランの18年をストレートで飲んでやる。

【テーマ】美空間

今でもやっているバーには何かある。

何かのひとつには、パワースポットが挙げられる。
だって、のんびりした気持ちで、バーのドアを開ける人はそんなにいないだろう。

どちらかというと、切実そうな人が目立つ。
どうせ下品な切実さだろう。
だから念がこもってパワースポットになる気がする。

テーマの美空間に沿っていて、かつパワースポットつながりの1店を、ここに追加したい。

アルカナ東京 - 丸の内

ここのバーは、美空間でもあるしパワースポットでもある。
しかも気軽にいける。

東京駅南口を出てすぐの商業施設の “ KITTE ” の6階にある。

屋上庭園の一角にあるけど、店へ行く前に見える東京駅が素晴らしい。

暗くなってからいったほうがいいかも。
東京駅がライトアップされる。

ざわついている東京駅には、電車が新幹線が出入りしてる。
エネルギーが放たれているのが伝わる。

パワースポットそのもの。

一帯の再開発もエネルギーを増幅させている。
東京駅の周辺は、長く規制されていて、高層ビルが建てれなかった。

それが東京駅の “ 空中権 ” が売却されて、どんどんと周囲に高層ビルが建設されるようになる。

ちょうど、この雑誌が発刊された2007年ころから一気に変わってきている。

で、パワースポットとなっている屋上庭園の一角に、カフェテラスがある。

フレンチレストランの『アルカナ東京』のテラス。
つかれたオジさんが、ぜったいに入ってこないテラス。

美空間ではないか!

この屋上庭園は無料なので、かなりの人がスマホで写真を撮ったりしているのに、このテラスを利用する人はいないといってもいい。

フレンチレストランに併設されているから、異様に高そうな雰囲気があるし、加えて客を呼び込むための看板も出してないからだと思われる。

最初にここを通りかかったとき。
「ここで酒の1杯でも飲みたいな」と思った。

「まさか東京駅のまん前でボッタクリはないだろう」とインしたが、ビール1杯で800円だという。
2,300円で飲み放題にもできるという。

そうなったら飲み放題だ。
生ハムなどは3人前を1皿に盛ってくれとオーダーして、ささやかな宴を張る。

もしかしたら、1人で雰囲気を壊しているのかなと思っていると、愛想よく「バケットです」といってスライスしたパンもつけてくれる。

「ハラすいてたんです!」なんて喜んだら、また1皿「サービスです」と大盛りで持ってきてくれたりして居心地はいい。

昼もいいけど、やっぱ夜にいきたい。
初夏くらいか。

夜になると、スピーカーが設置されるのだ。
けっこう大きな音量でR&Bがかかる。
それがまた、音響がいい。

隣接するビルの壁面に音が反響して、ちょうどいい感じの “ あとノリ ” で耳に返ってくる。

これは屋内では出せない味。
ほんとに気持ちがいいR&B。

オーダーするときには、置かれたペンライトでチカチカとスタッフに信号を送るのだって楽しい。

でも4年経っているからな・・・
アルカナ東京あるかな・・・

とにかくもだ!
穴場ではないか!

夜景もパワーも酒も音楽もある。
気軽に寄れる。

※ 筆者註 ・・・ 確かめてみると、アルカナ東京ありました。当時の料金かは不明です。飲まなくても、屋上庭園に寄ってみるのも一興です。

【テーマ】音楽

飯倉片町の交差点に『SOUL SONIC BOOGIE』というクラブがあった。
2000年代の初めにはもうあった。

DJブームで、流行の曲ばかりかかっているクラブも多かったなかで、ここはソウル1本。

終電でいって始発で帰る。
深夜は、ものすごい踊りをする人ばかり。

人に見せるための格好がいい “ ダンス ” ではない。
各々がよくなるためだけの必死の “ 踊り ” だった。

皆は一晩中踊る。
ナチュラルハイというか、トランス状態というのか。
そうなると時間の感覚がなくなり、気がつけば朝になる。

楽しいというのは間違い。
日常がつまらないからそうなる。
でないと、次の1週間が持たない。

一晩中踊った余韻が、体内に残ったリズムが、なんとか水曜日まで持てば、あとの2日か3日は耐えれるといった若い日常があった。

この店に深夜にきていた人は、そういう人が多かったのではないのか?

大人になってからもたまにはいったけど、年々と人が少なくなってきているのは感じた。

BAR SOUL SONIC BOOGIE - 恵比寿

2015年ごろに、SOUL SONIC BOOGIE は閉店してしまった。

「なにか、おもしろいことあるかな」と街に集まって遊ぶって時代は、もう完全に終わったのだった。

みんな目的も計画も持って、スマホ片手に街にくる。
街なんか見てない。
スマホの情報を見ている。

そんなこんなでクラブのほうは閉まったけど、バースタイルの店がこっちの店。

恵比寿駅からは、歩いて10分かからない。
15席ほどの小さなバー。

音楽はソウル中心だけど、上から降ってくるような音響で、ジャンル関係なしに楽しめる。

会話が弾まない同士でも、いくのもアリ。
19時からやっているのも使い勝手がいい。

まずは、ここには早い時間にいく。
で、酒を飲んで音を浴びて下地をつくる。

でもそうなると、この4年で体力が落ちているし。
3日前から早めに寝とかないといけない。

もう、時代が変わったんだ。
こうなったら、オンラインのバーでもいいかもしれない。
そのほうが手っ取り早そうだ。

2年半後の読書感想文

不思議だ。
結局は、酒は1滴も飲んでない。
2年半が過ぎた今になっても、1滴も飲んでない。

あの釈放の前日まで、出たらすぐに報奨金で酒を飲む気マンマンでいたのに。

たまには酒の席もあるけど、ウーロン茶で通している。
飲みたいとは思わない。

本当に不思議。
たしかに釈放の前の夜は、酒と食べ物のことばかり考えていて寝れなかった。

朝になって6:30の起床となって、最後の麦飯を食べて、手続きして、持ち物検査して、着替えて。

宣誓式をして、荷物を持って、塀の外に出たのが9:00ごろ。
その塀から1歩出た瞬間に、酒はどうでもよくなったのかも。

いつでも酒が飲める。
自由に酒が飲める。

その衝撃に驚いたのか。
瞬間で飲みたくなくなってしまった。

さあどうぞ!
飲んでください!

そんな気軽には飲めない。
そんな思いで飲みたかったんじゃない、というのもあった。

まあでも、そのうち飲みたくなるだろうと、はっきりと理由がわかるまで飲まないでおこうと、3日が経って、3ヶ月が経って、もうすぐ3年が経つ。

つくづく不思議。

あんなにも酒を飲みたかったのはなんだったのだろう?
あんなにも酒を飲んでいたのもなんだったのだろう?

はっきりと理由もわからないままで、やっぱり飲もうという気がおきそうもない。
報奨金もとってあるし。

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