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世界はまだまだ面白い!#94 腕時計

さて、昨日、久しぶりに、いくつかある「腕時計」の整理をしてたら、一番のお気に入りの「カルティエ・サントスガルベ」の電池が切れていたので、近くのデパートにある、お店に持って行きました。担当者に渡そうと、鞄から出したら、何と、ブレスレットの部分が切れているじゃありませんか!たった、15分の間に。。「経年劣化」だそうで、修理ではなく、交換になるとの事でした(カルティエのポリシーなので仕方ありません)。

この時計を購入したのは、長期出張中のクウェートで、1990年の7月21日でした。30歳そこそこの安月給なのに、「一目ぼれ」で、「清水の舞台から100回飛び降りて」、購入したのを覚えています。当時、クウェートの英字新聞「アラブタイムズ」では、国境付近にイラク軍が終結し始めていると、毎日のように報道されていました。危ないなと思いつつも、次の出張地であるUAE経由で、勤務していたアテネ出張所に戻りました。その直後の1990年8月2日にイラク軍侵攻によりクウェートは占拠され、一緒に食事をしていたクウェートの駐在員の方々は、全員、「人間の盾」として、イラクに連れていかれました。NHKの国際放送「ラジオジャパン」で、家族からの手紙が毎日読まれるのを、心配しながら聞いていましたが、幸い、全員無事に解放されました。間一髪で、私は捕虜にならずに済みました。

この時計を見ると、その時の記憶が蘇ってきます。以来、34年間お守りのように私を守ってくれたこの「腕時計」は、私の「分身」です。一回も狂うことなく動き続けた「サントスガルベ」、絶対に元通りにしてあげるよ!


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