「クルーズ船のお見送り」という最高の遊びを紹介したい。
やっと3月になりましたね。
私が働くバーベキュー場の冬は、閑古鳥が大合唱するくらい暇でした。
とりあえず「何かしなくては・・・」という焦燥感に駆られこのnoteを始めましたが、お客さんが来ないので仕事に関するネタはすぐに尽き、学生時代の黒歴史などを書いて気を紛らわせていました。
しかし、3月がやってきました。
春と言えば出会いと別れの季節、新生活を控えたお客様たちが「歓送迎会でバーベキューでもやろうか」と予約を入れてくださるんです。
やっと、会社の預金残高が毎月減っていくのを眺めるしかない恐怖から解放される・・・はず。
ただ、忙しくなると困ることもあります。
それは、土日の過ごし方です。
バーベキュー場は夫と私ともう一人の3人で回しているので、予約が入って夫が仕事になると、私が5歳の子どもと休日を過ごすことになります。よってオンシーズンの土日は、ほぼワンオペ育児。
子どもの"体験"にはお金を惜しみたくない、今しかない宝物のような時間を充実して過ごしたい、といったキラキラママ願望はもちろんありますが、現実は近所の公園を巡回するばかり。
いつもの公園で、子どもがブランコで激しい上下運動を繰り広げているのを見守るだけでは退屈なので、私もうんていにぶら下がって懸垂をしたり、ブランコ周りの柵を支えに腕立て伏せをして「スキマ時間も大切にするワタシ」を演出しています。
子どもと遊ぶ時間を「スキマ時間」と呼んでいる時点で、親としていろいろ終わっている気もします。
そんな感じで公園だけでは時間を持て余してしまうので、電車で行けて、お金がかからず、時間を潰せ、何より子どもも私も楽しめる、そんな遊びをずっと探していました。
そしてついに昨年、見つけたのです。
最高の遊びを。
それは「クルーズ船のお見送り」です。
子どもが船にハマっていたこともあり、ある日のお出掛けで横浜港に停泊しているクルーズ船を見に行ったところ、結果的に私の方が夢中になってしまいました。
何がすごいって、この遊びは
「無料で富豪感を味わい、さらに世界と一体化することができる」んです。
ぜひみなさんにも楽しんでいただきたく、船遊びのレパートリーを段階別に3つご紹介します。
■ 遊び方① 妄想!「クルーズ船でのすごし方」
実際に船を見にいく前から、この遊びはすでに始まっています。
CRUISEというクルーズ船の専門雑誌があり、これを読むだけで、お金をかけず「育ちの良い家族がバカンスでカリブ海を一周する自意識」や「穏やかな余生を過ごす老夫婦が飛鳥IIで東アジアを旅する自意識」に浸ることができます。
サンプルとなる家族を脳内イメージし、「その家族が乗るであろう船」を雑誌を見ながら子どもと選び、その船に乗ったつもりで会話をします。
例えば、「おもしろ動画で大成功したYouTuber家族が超大型客船"MSCベリッシマ"に乗船した時の会話ごっこ」はこんな感じ。
雑誌を見ながら、こんな会話を永遠と続けます。
ごっこ遊びですから子どもの食事の栄養バランスなんてどうでもいいので、すごく楽しいです。
このごっこ遊びなら、1時間くらいあっという間に経ちます。
■ 遊び方②真剣勝負!「見送りたい船プレゼン合戦」
妄想に飽きたら、本物の船を見に行きましょう。
ネットで「地域 客船入港予定」と検索すると、自分の住む地域の客船入港予定情報がすぐ出てきます。
ネットに掲載されている一覧は船の名前だけなので、その名前を船の図鑑やネット検索で画像を探し、「どの船を一番見送りたいか」を検討します。
例えば、私たちのホームグラウンドである横浜港のスケジュールはこんな感じ。
子どもは「色は白で、全長200メートル以上の大型クルーズ船」が好きで、私は「船体の下の部分が紺色であれば大きさにはこだわらない」と好みが分かれるので、どちらの船を優先的に見にいくか、真剣勝負です。
互いに「どれだけこの船が素敵か」をプレゼンしあい、見に行ける日付や時間帯などを考え、総合的に判断します。
■ 遊び方③感動!「本物の船を見ながら世界と一体化する」
船が決まったら、いよいよ見に行きます。
先日お見送りした時を例にして、ご紹介したいと思います。
船は、何よりも見にいく「時間帯」が大事です。
あなたは着岸(到着)を見たいのか、離岸(出発)を見たいのか、はたまた停泊している状態を見たいのか。
私のおすすめは圧倒的に離岸(出発)、つまり、「お見送り」です。
遅くとも離岸予定時刻の1時間前にはターミナル入りします。
この日の船は19:00離岸(出発)だったので、1時間前の18:00に客船ターミナルに着きました。
離岸30分前ごろになると、乗客に対し乗船を促すアナウンスが流れます。
この時の、胸の高鳴りといったら。
「本当に行ってしまうんだ・・・」
「どうか、どうかお元気で」
という、なんとも切ない気持ちになります。
全く知らない人ですけどね。
そしてついに、別れの時がやってきます。
夜の見送りはライトアップでムード満点。
この「光に包まれたお別れ感」が、さらに涙を誘います。
意味がわからないのですが、本気でこんなふうに思ってしまうんです。
もちろん、脳内では "We are the world"がエンドレスリピート。
子どもは船を見られて満足。私も世界との一体感を感じ、涙活までできて大満足。
こんなに楽しい遊び、なかなかありませんよ。
ぜひみなさんも、一度客船ターミナルに足をお運びください。
なお、私が涙ながらに見送った船の次の寄港地は、静岡県の清水港でした。