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1996年夏、初めて東北に行った時の話

ちょうど別件で思い起こす機会があったので、28年前のことになるけどまとめてみました。

1996年夏、初めて東北へ足を延ばすことになった動機はこんな感じ。
・行ったことがないところに行く⇒東北地方はすべて未踏
・日程的に日帰りしかできなさそう⇒南東北
・せっかくなら東北四大祭りでも体感するか⇒仙台の七夕まつり
そしてこの年の春に天橋立に行っていたので、日本三景のひとつである松島も近いじゃない!ということで旅程に組み込むことに。

そこでカギを握ったのが「日帰りしかできなさそう」なスケジュール。
大阪と仙台はざっと800~900km離れており、空路だと約70~80分が目安で、新幹線は東京乗り継ぎが可能ではあるものの、東京ー新大阪間が「のぞみ」で2時間半、「ひかり」で2時間50分ほど。東京ー仙台間が2時間ぐらいかかるのが相場で、上野や大宮も通過してしまうノンストップタイプのものでも1時間50分を切るのが精いっぱいという状況。しかも東北・上越新幹線が東京駅に乗り入れたのは1面2線の12・13番線のみだったものだから、臨時列車の大半は上野発着が多勢を占めていた頃の話となります。

それでも、今回は往路こそ空路を用いたものの、復路は新幹線乗り継ぎにしたのは以下の理由がありました。

・用意した乗車券類が一般周遊券だった⇒片道だけ空路を使うことができる
・できることならいろいろなルートを使いたい⇒単純往復は面白くない
・東北新幹線初乗り&東海道新幹線乗り通しが実現⇒東端は熱海までだった

そして最大の理由だったのが「仙台での滞在時間を極大化させたい」でした。
当時はすでに夜行バス「フォレスト号」も運行されており、これを利用するのが最安値だったはずですが、大前提に“日帰り”があるので夜行バスは選択肢にない。そうなると、新幹線と航空、どちらのほうが遅く仙台を発てるのかがポイントとなります。

さて、答え合わせです。
当時の時刻表、小型版ではありますが1996年7月号が手元にあるので開いてみました。

伊丹・関空と仙台空港を結ぶ航路はこんな感じ。

伊丹ー仙台間。仙台発最終は18:50。
関空ー仙台間。仙台発最終は18:20。

当時は仙台空港と仙台市内を結ぶ鉄道路線は存在せず、館腰や名取から路線バスやクルマでアクセスするか、仙台市内と空港を結ぶリムジンバスの利用となっていました。リムジンバスは40~50分ほどかかっていたかと思います。2024年現在は仙台空港鉄道で25分ほど(運良く快速に乗れると17分)ですから、便利になったものです。

で、時刻表を照合すると仙台空港発の最終便が18:50ですから、チェックインや余裕をみて動くとすると遅くとも17時30分にはリムジンバスで移動を始めていなければいけないレベルとなります。

そこで新幹線で大阪に帰る最終はどうなるかというと。

東北新幹線。やまびこ8号が仙台18:49発。これを逃すと新大阪ゆき最終に間に合わない


東京発最終は「のぞみ303号」だけどその前の「ひかり283号」で先着できる

新大阪着こそ日付が変わる手前になってはしまいますが、仙台発は18:49。19時前まで仙台市内に滞在することが可能となりました。
しかも当時は1時間に1本の全席指定で、「のぞみ料金」も高額だった「のぞみ」を選ぶことなく「ひかり」で帰ることができて、ちょうど接続する列車が“のぞみ型車両で運転”、つまり300系(当時は700系などいなかった)によるものだったので、停車駅のようすも含めて「(ほぼ)のぞみ」に乗るようなものだったことから、いろいろ恵まれていた旅程だったことがわかります。

このときの旅の記録は弊note内でご覧いただけます↓

仙石線の仙台駅は地上にあったころの話。懐かしいですねえ。
それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

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