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アメリカの黄禍論はなぜ生まれたか - 中国人移民排斥から排日移民法まで

黄禍論はアジア人に対する経済的・社会的・軍事的・生物的脅威を唱えた「反アジア人論」。

特に19世紀末からの中国人移民と日本人移民のアメリカ流入に併せてマスメディアを中心に扇動されるようになりました。
日露戦争による日本の勝利によって日本の軍事的脅威が高まると一気に差別的感情が噴出し、とうとう1924年の排日移民法の制定にまで繋がっていきます。
黄禍論はアジア人を相対的に敵視することで、「白人種」内での人種の境界性と優位性を薄めるることになりました。

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