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【フィリピンvsマレーシア】北ボルネオ紛争の発生原因

 一般的にはマレーシア・サバ州と言われる、ボルネオ島(インドネシアではカリマンタン島と呼ぶ)の北部は、マレーシアが実効支配しフィリピンがその領有を主張する係争地です。

現在はフィリピン政府は表立って主張していませんが、スールー諸島のイスラム武装勢力が自らの北ボルネオの領有を主張しています。2013年に「スールー王国軍」を名乗る武装勢力数百人がフィリピンから北ボルネオに上陸し、海沿いの村を占拠する事件が発生しました。

今後 フィリピン南部のイスラム武装勢力が巨大化した場合、北ボルネオ問題は再燃する可能性があります。というのも、現在この地がマレーシアの領土になった経緯はかなりややこしく、問題が多いプロセスを経ていたからです。

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