異文化混じるカオスな州都パレルモ

北西部に位置する大きな都市で、美しい建造物や町並みの存在感が凄かった。そんなパレルモはシチリアの中でもいちばん国籍が多様だと感じた場所でした。

パレルモにもスローフード協会の支部があるということで、今日はスローフードのメンバーのMarilúに町を案内してもらいました。彼女の愛犬とともに駅でお出迎えしてくれました。彼女自身はスローフードノメンバーとして働く傍ら、夏の時期だけ果物を育てる農家をしている。

まず案内してもらったのが市場。市場の雰囲気はカオス。アラブ文字で書かれた看板があり、アフリカやアジアの人たちも買い物をしてる。通りを歩くだけで、色んな言語のことばが頭の上を飛び交うのが聞こえる。屋台には食材やストリートフードが。食材はたこなどの魚介類をはじめ、野菜・果物・お肉・チーズと旬のものがずらりと並べられている。内臓パニーノがおすすめのストリートフードということで、老舗の内臓パニーノ屋さんに連れていってもらった。

シチリアの人たちが大好きなお菓子カンノーロの老舗もこの町にある。レシピと味は修道院で代々受け継がれてきたみたいで伝統菓子として愛されている。とても甘く全部食べるのには一苦労だが。

その後、スローフードメンバーでありシェフでもあるボネッタさんにお会いし興味深いお話を聞きました。シチリアは3つのエリアに分けられ、それぞれ特有の食事が見られるみたい。例えば、アラブに近い地域ではクスクスなどのアラブ料理の面影が残った料理が名物だったり、ギリシャに近い地域ではギリシャ料理(豆のペーストやナスとトマトのオーブン焼き)が食べられていたり。思い返すとたしかにそうだったかもなーと。
他にもシチリアは、かつて数多くの移民から支配された歴史があり、いろんな文化が混じり合ってきた。そんな複雑な歴史的背景がシチリアの多様な食文化を作りあげたんだと、色んな地域を見て回ったことも踏まえ感じました。

こう感じたと同時に日本食ってやっぱり豊かだなと思いました。シチリアのように外からの侵入を沢山受けてきたわけじゃないけれど。日本にもその土地ごとに魅力的な食文化があって、健康的だしなにより美味しいし🍣日本食ってすばらしい、なんてシチリアにいながら日本に思いをはせていました。


いただいたサポートは「食」を発信する活動に使わせていただきます^^