No.486|値上げのためのリニューアルという打ち手
2024年5月4日 No.486
当ブログは、ビジネスパーソンに向け、日々働く中で得た気づきについて発信します。
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皆様は、最近、お弁当屋さんで弁当を注文しますでしょうか。
コンビニがいたるところにできる20年前くらいまでは、主にランチでお弁当を食べる際、コンビニを利用する人は少なかったように思います。
というのも、コンビニのお弁当はまだまだおいしくなく、温かい弁当をランチで食べたい場合は、仕事場の近隣の弁当屋さんに行っていた方も多いと思います。
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ほっともっと、ほか弁、かまどやなどが、現在でも弁当チェーンで残っています。
そんな弁当チェーンの定番弁当として、最も安く購入できるのが、「のり弁」です。
ちくわの天ぷら、かつお、きんぴらごぼう、漬物といった、ほかの弁当ではメインにはならないような、おかずがレギュラーメンバーの弁当です。
おそらく、のり弁という名前の通り、のりご飯がメインということでしょう。
とはいえ、地味においしいし、値段も安いため、安く済ませたい際にはコスパ抜群の弁当でもありました。
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そんなのり弁ですが、「これは安すぎる!」と感じる値段で、昔は売られていたイメージがあります。
マクドナルドがハンバーガーを60円にした平成半ばでは、のり弁も300円を切っていました。
その後、徐々に値段は上がってきていましたが、弁当業界で言うと価格と味の満足度で言うと優等生でした。
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しかし、今日、ほか弁(ほっかほっか亭)の前を通った時に、びっくり。
のり弁が460円に。
物価高もここまで来たかという印象を受けました。
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また、価格アップのためにリニューアルという言い訳をしています。
しかし、よくよく内容を見ると、改善しているところが少ない。
ちくわの量が増えた以外は、何ら変化がないんですよ。
何なら、ちくわ以外は減少させている可能性すらあります。
価格を上げるうえで納得いただく際の打ち手としてリニューアルはポピュラーな内容です。
しかし、こうした中途半端なリニューアルであれば、納得感は得にくいなと感じます。
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リニューアルという名前で実質、何も変わらなければ、顧客からは見透かされますよね。
値段上げたいだけやん!
って。
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正直、のり弁ですら460円という価格になると、コンビニと価格競争ができないレベルの価格帯になってきていますね。
そう考えると、コンビニにはできない「ライス大盛無料」くらいは実施した方が良いように思います。
価格を上げる上でリニューアルという打ち手を取る場合は、顧客にとっての具体的な納得感が必要です。
周りが価格を上げているから、ということだけではなかなか納得してもらいづらいものだと感じます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も「即断・即決・即実行」「平均ではなく異常をやり続ける」「わからないからすべてやる」「優柔不断は誤った意思決定よりなお悪い」「手を動かし続ける」でいきます!
●本日のまとめ
・価格を高めるためには、リニューアルという形をとることは有効だが、単なる値上げをしているだけでは、マイナスな印象にしかならない。
・逆に、価格上昇のための納得感を持たせるための企業努力があれば、納得する顧客も多いものだ。
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