【502/1096】ただ幸せでいてほしかった

きみが苦しかった時
すこしでもいいから
幸せを感じてほしかった
おいしいなとか
あたたかいなとか
たのしいなとか
小さくていいから
気分がよくなることを
してあげたかった

生きていれば
いろんなことがある
その中で
ただ幸せでいてほしかった
幸せにしてあげたかった
幸せを感じてほしかった
その日の中でなにかひとつでも
よかったと思えることが
あってほしかった

きみに生きててほしかった
笑ってほしかった
楽しんでほしかった
きみの幸せを願っていた
苦しかったろう
切なかったろう
どうしようもない気持ちをたくさんに
胸に頭に身体に抱えて
生きていた日々を思うと
どうしようもなくなる

小さな幸せでなぜ
包んでやれなかったのか
幸せを望むことは
傲慢だったのだろうか

幸せだったときもあったろう
最後の方ばかりフォーカスし
こんな結果になってしまって
苦しみばかりを顧みてしまう

望むことは叶わなかったのか
叶い続けないと生きられなかったのか
叶わないとあきらめたのか
叶わないと踏ん切りをつけたのか

いまは幸せですか？
楽になった？
苦しんでないならいいのだけど
未練がましく想っているよ
ごめんねを重ねる日々
自分のできなかったことを
きちんと抱えながら
生きていくのだね
終わらない旅

今日もありがとう
残された者の日々