Takuma Kogawa

読書記録をメインとします。文化に触れた際の雑感やレビューについても書けたらいいなと思い…

Takuma Kogawa

読書記録をメインとします。文化に触れた際の雑感やレビューについても書けたらいいなと思います。

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  • スマイルプリキュア コアレビュー

    スマイルプリキュアのレビュー記事です。

  • ラムネーション コアレビュー

    ラムネーションのレビュー記事です。

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【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 0 なぜ私はこのゲームをレビューするのか

はじめに2016年に発売されたWhitePowderのLAMUNATION!(以下、ラムネーション)のレビューを書くことにしました。2016年にオリジナル版であるR18のラムネーションが、2019年にSteamにて全年齢版のラムネーションインターナショナルが発売されました(R18パッチは存在しています)。今回はR18のラムネーションをレビューの対象とします。ただしR18シーンは対象外とします。 WhitePowderというブランドはビジュアルアーツ傘下に存在していた(現在は

    • 小川和人『41歳の東大生』-大人の学習とは-

      まず最初に本書の公式紹介ページと概要のリンクを掲載しておく。 0. 導入18歳かそこらの人間が大学入試に合格することは難しい。中高一貫校ならまだしも、高校に入学してからカリキュラムどおりに学習を進めれば、高校三年生で受験に間に合わすのは偏差値50の大学でも厳しいだろう。その点では大人が大学受験に取り組むのは時間の要素を除けば高校生より有利ではないかと考えている。 小川は、明治学院大学社会学部(河合塾偏差値50.0-55.0)を卒業し、郵便局員として働く二児のパパである。二人

      • 【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 9 全体的な感想

        スマイルプリキュアとはどのような作品なのかということについてはコンセプトを調べればおおよそわかるため、それはここでは取り上げない。今回は5人の主要キャラクターごとにどのような描かれ方をされているかをまとめてみる。 星空みゆき/キュアハッピーみゆきがメインの回は 第1話 誕生!笑顔まんてんキュアハッピー!! 第8話 みゆきとキャンディがイレカワ~ル!? 第13話 修学旅行!みゆき、京都でドン底ハッピー!? 第15話 ドタバタ!みゆきの母の日大作戦!! 第39話 どうなっちゃう

        • 【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 8 第43-48話

          第43話 れいかの道!私、留学します!!日本の中学生でただ一人イギリスに留学する権利を得たれいか(どんな制度?)。みんなはそれを喜んでくれる。出発は一か月後だが、イギリスに行くとみゆきたちと一緒にプリキュアをやっていけなくなることに悩む。 心の乱れが生じて弓道もうまくいかなくなっているところにジョーカーが現れ、れいかの心をよけいに乱してくる。留学に行っても行かなくても、多かれ少なかれ周りに迷惑をかけてしまうことを指摘され、ビューティの変身が解けてれいかにもどってしまう。そこ

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        【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 0 なぜ私はこのゲームをレビューするのか

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        • スマイルプリキュア コアレビュー
          9本
        • ラムネーション コアレビュー
          13本

        記事

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 7 第37-42話

          第37話 れいかの悩み!清き心と清き一票!中学校の生徒会長に何を求めるのか。ふつうの中学生は勉強したくないし、掃除もしたくない。遊びたいしお菓子を食べたい。れいかは生徒会副会長として活動してきたが、生徒会長として生徒たちに示すべき道が見つからないといい、生徒会長選挙への出馬に前向きではなかった。そこに人間に擬態した敵が現れ、宿題をなくすとか、お菓子食べ放題とかいう公約をもってくる。れいかはそれらが自分の「道」に反すると考えるが、それを生徒たちになかなか納得してもらえない。理念

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 7 第37-42話

          ゆめの『人生のやり方がよく分かりません』-公的支援へのアクセスの補助-

          はじめて文学フリマという即売会に行ってみました。ほとんど情報を仕入れずに飛び込みましたので、全体をぶらついてその場で興味を持った本をいくつか購入しました。今回はその中から『人生のやり方がよく分かりません』について速報的に文章を書きます。 私は以前に『生きてるだけで、疲労困憊。』という発達障害に関する本を紹介しています。 『疲労困憊』は幼少期から現在までを不気味なほど淡々と描いたエッセイでしたが、『人生のやり方』は主に現在の症状や治療法にスポットが当てられており、またマンガ

          ゆめの『人生のやり方がよく分かりません』-公的支援へのアクセスの補助-

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 6 第31-36話

          第31話 ロイヤルクロックとキャンディの秘密!!前回登場した謎の物体はロイヤルクロックというらしい。その力を目覚めさせるには、プリキュアとキャンディに何か足りないものを埋める必要があるようだ。 おなかがすいたみゆきたちは、一枚のクッキーをみんなで分けて食べる。一口で終わってしまうようなサイズだが、みんなで食べるクッキーはおいしい。みんなでクッキーを食べる人生を送ってみたいものだった。 アカンベェ→スーパーアカンベェと強化されてきた敵だが、ここにきてハイパーアカンベェが現れる

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 6 第31-36話

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 5 第25-30話

          第25話 夏だ!海だ!あかねとなおの意地っ張り対決!!あかねに海に誘われたみゆき。海の家の近くに行ってみると、あかねがお好み焼きを、なおがかき氷を売っているのを見つける。負けず嫌いな二人が売り上げやビーチバレーで勝負する。 小麦色に焼けた肌を手に入れようとやってきた敵に襲われ窮地に陥るプリキュアたち。それまでライバルだったキュアサニーとキュアマーチの協力により敵をやっつける。お好み焼きとかき氷のセットでお客さんを呼び込むでー! 第26話 夏祭り!夜空に咲く大きな大きな花!ふ

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 5 第25-30話

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 4 第19-24話

          第19話 パパ、ありがとう!やよいのたからもの第19話については、レビューの文章を書いても、観た私の気持ちが読んだ人に伝わるとは思えない。この記事を読まなくていいから、まずは観てほしい。 やよいの名前の由来を探して、今は亡きお父さんとの記憶をたぐる回。単身赴任などを理由に同居していないのではなく亡くなっているのは、子ども向けアニメとしては攻めた設定に思った。やよいが5歳のときに亡くなり、その前に名前の由来を聞いていたようなのだが、現在中学生のやよいからすれば10年近く前ので

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 4 第19-24話

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 3 第13-18話

          第13話 修学旅行!みゆき、京都でドン底ハッピー!?例の魚眼レンズ顔が登場した回。ネタ画像としては知っていたが、実際のアニメの流れで出てくるとびっくりしてしまう。女児が見たら泣いちゃうのではないか。 修学旅行先の京都が舞台だが、中学二年生で修学旅行に行くものなのか。自分は中学三年生のときだった(インフルエンザで行けなかったが)。 不運な一日を過ごしたみゆきは宿でみんなから励まされる。枕投げとかやってみたい人生だった。 「そうだ、京都へ行こう」と実際にセリフがある敵が京都を訪

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 3 第13-18話

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 2 第7-12話

          第7話 どこなの?わたし達のひみつ基地!?スマイルプリキュアを結成したみゆき達は、誰にも聞かれずにプリキュアの話ができるような秘密の場所を探し始める。みゆきがこの街に引っ越す前に住んでいた町には、赤毛のアンに出てくるような森があり、そこがいいのではないかという話になる。みゆきが思い描いていた場所はもうほかの少女たちの遊び場になっており、それを横取りするわけにもいかないため、改めてほかの場所を探そうと帰ろうとしたそのとき、敵が現れて少女たちからバッドエナジーを吸収する。 敵の

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 2 第7-12話

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 1 第1-6話

          はじめに2012年に放送された「スマイルプリキュア!」(以下、スマプリ)のレビューをする。プリキュアシリーズは初代とMax Heartはリアルタイムでちらっと観ていたが、それ以降はほとんど触れていない。2023年末に全プリキュア展に足を運んだことをきっかけに、何か一作品を通して観てみようかという気になった。プリキュアをあまり観ていないのになぜ展覧会に行ったのかという指摘は受け付けていない。 スマプリはキャラクターだけは少し知っており、特にキュアピースが好きだったのは覚えてい

          【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 1 第1-6話

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 12 全体的な感想

          ゲームとしてみたラムネーションラムネーションをレビューしてきたが、ノベルゲームとしては高い評価を得られないのは確かである。エロ要素に重きを置かれていないし、シナリオには中身がない。キャラゲーとしてみても、結局のところヒロインどうしのかけあいに面白さがあるのであって(面白いとはいっていない)、キャラクター単体の魅力はあまりない。また、Steam版は改善されているかもしれないがオリジナル版のUIはあまり力が入っておらず、セーブをするときなどにWindowsの既定のポップアップが出

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 12 全体的な感想

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 11 陽菜ルート③

          ゲームのようすが……?以前見たことのあるシーンが次々に登場する。月菜たちは同じことを繰り返していることに気がつくが、違う行動をとろうとすると何らかの力によって過去の行動をトレースするようにされてしまう。だかららむねは何度も砂浜に突き刺さり、引っこ抜かれたらどこかに飛んでいくのだ。 実は、この展開を示唆するシーンはいくつかあった。たとえばアイリス/レイラルートなら、 らむねルートなら、 などがある。陽菜ルートでも、 という描写がある。黒幕は陽菜だということだ。魔法使いとい

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 11 陽菜ルート③

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 10 陽菜ルート②

          重要な局面月菜と陽菜の両親は橋の建設などのインフラ事業でセントアリア市民を幸せにしてきた。陽菜から「みんなを幸せにしてあげて」と言われたのにはこういった背景がある。月菜はそれを思い出し、展望タワーの屋上に巨大ジャグジーを建設することを思い付く。ジャグジーなんて月菜の趣味全開ではないかというツッコミはもっともである。しかし、いい眺めの温泉があれば多くの人は喜ぶだろう。 展望タワーの屋上に視察に向かった月菜だったが、謎の障壁に侵入を阻まれてしまう。それに対して月菜も謎の力をもっ

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 10 陽菜ルート②

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 9 陽菜ルート①

          ついにRMCに切り込んでいくいきなりラムネーションとは思えないような演出から始まる。初見プレイだと一応陽菜ルートはロックされているから、やはりここからがラムネーションの神髄なのだろう。神髄なんてあるのだろうか。 ここでようやくRMCがどのような組織なのかの輪郭が見えてくる。RMCのCEOであるマクスウェル(メルセデス)が魔法使いであることはすでにシナリオで言及されているが、どうやらこの世界では数少ない選ばれしものが魔法使いとして魔法を使う能力を有しているらしい。その魔法を誰

          【表現評論】WhitePowder「LAMUNATION!」コアレビュー Part 9 陽菜ルート①