企業はreligionを超えられるか


私が働く企業には経営理念があって、入社する前から好きな理念であった。
晴れて入社したその会社の理念は、時代に合わせてニュアンスと文言を変えながらも今でも当時の面影を残しつつ時代に合わせて変化し、一定数定着している。
一方、その理念が必ずしも全員に定着しきれていない側面もある。世の中の価値観が変わり人口が減少している中、決して見通しが良いとは言えない業界なので離職も多い。資格や知識も不要、経験は強みになるが未経験でも歓迎、といった職種なので、離職の穴埋めに走ればそれなりの人材がそれなりに入社してきて、それなりに事は運ぶ。
頭数としてのマンパワーが必要な職種上、余程でない限り採用せざるを得ない状況の中、前述の理念なんたらに深く共感してくれる人、はたまたそれらを真剣に読みいって賛同した上で応募してくれる人はいったいどれだけいるだろう。

現代では無宗教の割合が年々増えているらしい。
数値化されたデータを容易に探す事ができ、自分の尺度と他人の尺度の答え合わせを1人で完結できる時代。あいまいな何かに縋る必要もなくなったからでもあると思う。そんな中で企業における理念やパーパスは宗教をも超えて、賛同者を集められるのか

前述した理念や社是は、
聖書や憲法に似ていると思う。
形式上定められてはいるものの、解釈はそこにいる人の数だけあって良いし、派閥が別れても仕方ない。ただ迷った時にはそこに立ち戻るべき基点となるモノではあるべきだ。
と、思う今日この頃。



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