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BリーグQFアルバルク-琉球第3戦プレビュー

初夏の海風が涼しい有明コロシアムはかつてない盛り上がりです。BリーグQFアルバルク東京対琉球ゴールデンキングスは5/10日(金)は2回の延長戦の上80-81の1点差で琉球に敗れました。続く5/11(土)の第2戦は73-69でアルバルクが勝利を手にして決着は5/13日月曜日19時5分TIPOFFです。

この接戦の2戦を観戦して第3戦にいくつかのキーポイントがあるように思います。そこでアルバルカーズのためのQF琉球第3戦のプレビューとしてご紹介したいと思います。


琉球の3Pに対するディフェンス


琉球の3Pに苦しめられています。特に試合後半です。
ゲーム①は前半は2/14本(14.3%)、後半は6/12本(50.0%)しかも要所で決めてきます。残り9秒の岸本の逆転3Pはすでにトラウマレベルです。
ゲーム②も前半は1/6本(16.6%)、後半は6/15本(40.0%)と前半3Pを防いでも後半同じチームとは思えないくらいによく決まっていました。逆にアルバルクは後半同じチームとは思えないくらいに3Pが打たないし入らなくもなります。
ゲーム①前半4/10本(40.0%)、後半1/4本(25.0%)
ゲーム②前半4/9本(44.4%)、後半0/5本(0%)

そこでゲーム③は後半の琉球の3P(特に岸本、今村)を止めたい。
琉球の3Pシチュエーションにはパターンがあります。わかっていればアルバルカーズが声を出せばシュートコンテストが少しでも早くなるかもしれません。(ない!)


①ダーラムからのインサイドアウト
ダーラムがローポストでロシターを相手にバックダウンしてペイントに侵入、もしくはウィングからドライブしてペイントに侵入します。するとディフェンスを収縮させてフリーになったトップの岸本や今村にキックアウトします。
まさにこれが第1ゲームの残り9秒岸本の3Pの正体です。
「ダーラムが侵入したらトップの岸本をケアせよ」です。

②岸本からコーナーの小野寺
岸本がドリブルでゴール下に回り込んでコーナーの小野寺にキックアウトするパターン。小野寺は地味ですが曲者です。
コーナー3だけでなく第2ゲーム第3Q残り5分7秒。今村とクーリーの左サイドのPnRから右ウィングのダーラムに展開されて3Pを食らいましたが、この時サイズにバックスクリーンを掛けていたのが小野寺です。(スペインピック)
サイズや今村に注意がむいているところ、ウィングのダーラムが空いてしまいました。

③PnRでショウにでたアルバルクのビッグマンをかわす。
岸本がクーリーのピックからフレアしてドリブルするとクイックショウにグダイティスやサイズが上がりますがその戻り際にさらにウィング側に進んでフリーになります。


琉球にセカンドチャンスを与えるな。


ゲーム①の試合後アドマイティスHCが「ディフェンスリバウンド(DR)がキーポイントだった。琉球さんにオフェンスリバウンド(OR)を取られてしまい、その部分が勝利できなかった要因。23ものセカンドチャンスポイントを与えてしまったことが響いた」とコメントしていました。琉球の桶谷HCも「セカンドチャンスをいかにとれるかは重要だった」とコメントしているようにアルバルクと琉球の対戦においてリバウンド、セカンドチャンスポイント(SCP)の獲得は両指揮官が重視するところです。

ゲーム①はアルバルクはOR23本、DR32本、TR55本で琉球のOR14本、DR30本、TR44本より大きく差をつけてリバウンドを取っています。
しかしSCPはアルバルク11点、琉球23点とリバウンドは取れているのにセカンドチャンスを活かせていないことがわかります。

なぜなのでしょう。

アルバルクのORシチュエーション時、ペイントの中はどうなっていたか?思い出してください。
ロシターが何度もリバウンドに2回、3回飛びつきます。琉球にはクーリーとダーラム、カークとダーラムもしくはクーリーとカークと大男が狭いペイントの中で「セカンドチャンス許すまじ」と得点をなかなか許しませんでした。

一方琉球のORシチュエーションではクーリーやカークが1回のタップで完了しているケースが目につきました。


リバウンドを取ることにフォーカスすることと、得点を許さないセカンドチャンスを阻止することにフォーカスする意識の違いが第1ゲームには現れていたように思います。


安心してください。



第2ゲームにはしっかり修正されました。第2ゲームのアルバルクのOR10本、DR26本、TR36本、SCP14点です。琉球はOR10本、DR18本、TR28本、SCPは10点です。ロシターは鬼ブロックで止めまくっていました。

フリースローの獲得はアルバルクの生命線


実は地味なのですが2戦ともアルバルクにとってフリースローの獲得は大きな得点源となっています。ゲーム①が17/26本 65.4%(琉球は8/14本 57.1%)ゲーム②は21/23本 91.3%(琉球は10/15本 66.7%)とその差9点、11点と3P3本ちょっとの差があります。


レギュラーシーズンでは両チームとも総得点に対するFTの割合が17%弱でCS前はどちらが上回るか未知数でした。ところが、このシリーズはアルバルクがFT獲得については上回っています。フリースローを与えず、獲得する。ゲーム③もこの部分は10点くらい上に行きましょう。


ゲーム②の小酒部のフリースロー7/7本は素晴しかったです。
グダイティスも確率を上げてきています。今までのようにたくさんFTをもらってください。

プレッシャーのかかる場面でアタックする責任感。


この連戦でロシター、テーブス、メインデルのプレイタイムが尋常でないくらいなレベルに達していていつ足が止まってもおかしくないように思います。
また、レギュラーシーズンチームの得点リーダーのサイズもトップコンディションでないことは明らかで相手にもわかってしまいました。

こうなってくるとハートの強さがものをいう時が必ず来ると思うのです。
ゲーム①のオーバータイムやゲーム②の第3Qの追い上げられた場面などでみられたような強いプレッシャーにかかったとき、誰かの打開を待たないでほしいと思います。


ドライブで打開したメインデルやフローターを決めたロシターからは強い気持ちが伝わりました。 
緊迫した場面でこそ「俺が決める!」とセルフィッシュに行って良いと思います。


さて、メディカルスタッフの皆さんはじめ、スカウティングスタッフも大変なことになっていることでしょう。でもまだまだ頑張ってください。
会場のボルテージを上げるのはアルバルカーズが頑張りましょう。


今日、有明コロシアムから次のステップへ上がりましょう。

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