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【ヨガ哲学】悩みが減り生き方が変わる【非暴力】

ヨガ哲学には、日常生活で意識して実践する教えが10個あります。

その中で一番最初に意識をする必要があるのが「非暴力」です。
(サンスクリット語ではAhimsa(アヒムサ・アヒンサー)と言います。)

今回は「非暴力」の大切なポイントと、意外な落とし穴についてお話していきます。


人生を安定させるヨガ哲学・非暴力の教え

「非暴力」は、『暴力的な行いをしない・させない』という道徳的な内容で、自分の人生を安定させるために必要な最も重要なことです。

他のヨガ哲学の教えにもつながるとても大切なことです。

「非暴力」を実践するためには、「暴力」とは何かを知る必要があります。

思いつく限りを書き出してみましょう。

言葉の暴力
殴る・蹴る
無視する
悪口を言う
あおり運転
物を乱暴に扱う
ヒステリー
殺人
搾取
自己卑下
自己否定
モラハラ・セクハラ・DVなど
いじめ
怒りをぶつける
暴飲暴食
過重労働
睡眠不足
運動不足
我慢

ざっと5分ほどで思い浮かんだ「暴力」を書き出してみました。

深掘りすれば、もっとたくさん出てくるはずです。
日常の中にある「暴力」を文字にして見ると、自分にも当てはまるなぁという所がいくつか見つかるのではないでしょうか?

日常に溶け込んだ暴力を、自分の人生から完全に排除するのはかなり難しいです。

暴力をしない

「非暴力」の実践は、自分が暴力から離れる練習から始めます。

やめるためには、まず、自分の生活にある暴力を知ることです。

他人を傷つける行動をやめる

他人を傷つける行為が良くないというのは、子供でも知っています。

無意識に傷つけてしまうこともありますが、多くは意識的に相手を攻撃する暴力です。

  • 疑う

  • イライラをぶつける

  • 自分の考えを押し付ける

  • 相手をコントロールしようとする

自分がされたら嫌だなぁと思うこと。

まずはそれをやめましょう。

自分を傷つける行為をやめる

自分への暴力は気付きにくいので、心や身体の反応をしっかり観察してみてください。

  • 働きすぎ

  • 自分を否定する考え

  • イライラを我慢する

  • 嫌な人の側に居続ける

  • 悲しい気持ちを押し殺す

  • スケジュールを詰め込む

  • 自分は価値のない人間だと思い込む

「辛い・苦しい」と心や身体が感じたら、それをやめましょう。

物や環境を傷つけない

物や環境を傷つけることもやめます。

  • イライラして物にあたる

  • 手入れをしない・雑に扱う

  • 自己中心的な物の消費

食物連鎖や、世の中の繋がりを考えて行動する必要があります。

まずは身の回りの物を大切に扱うことを意識してみましょう。

暴力をさせない

相手に暴力をさせない=自分を傷つけさせないという実践もします。

悪口を言ってくる人や、嫌な態度を取ってくる人がいたら「傷つくのでやめてください」と伝えます。

伝えても変わらなかったら、その場を離れる必要があるかもしれません。

もしくは、間に入ってくれる人に相談しましょう。

職場に嫌な人がいるのであれば、管理職の人に相談し、嫌な人と関わらなくて済むように部署異動するという選択もあります。

学校でいじめにあっていたら、学校に行かなくていいという選択もあります。

相手に自分を傷つけさせない、自分を守るということも「非暴力」の実践です。

暴力をゆるさない

目の前で起きている暴力行為を見逃さない・ゆるさない態度を徹底することも大切です。

Aさんが、Bさんをいじめているという現場に出くわしたら、それはあなたの世界に「いじめという暴力」が入ってきているということです。

AさんとBさんの間に入りますか?

AさんとBさんそれぞれに話を聞きますか?

暴力をしない・させないということ以上に、本来なら他人事である暴力行為をゆるさないということの実践は難しいです。

落とし穴・気をつけること

「非暴力」を実践するときの落とし穴・気をつける点を解説します。

暴力になる場合とならない場合がある

何が暴力になるかは、状況や相手との関係によって変わります。

「痩せてるね」の一言が、相手を喜ばせることもあれば、傷つけることもあります。
相手を傷つけないための言葉を選ぶために、相手をよく知ることが必要です。

人を突きとばすという行為も、嫌がらせでする場合は暴力ですが、突っ込んできた車から守るためのとっさの行動であれば暴力には当てはまりません。

行動の裏にどんな気持ちがあるのかを、知る必要があります。

子供の成長のために良いことと悪いことを教えるのも、やり方次第では暴力的になったり、愛情のギフトになったりします。

自分の価値観の押し付けにならないように、自分を知り、伝え方を学ぶ必要があります。

相手が暴力に気付いていない場合もある

「暴力をさせない」を実践する場合、暴力行為をしている本人には全く自覚がない場合があります。

AさんがBさんをいじめている。

この場合、わかりやすいのはAさん→Bさんへの暴力です。

しかし、いじめには、Aさん→Aさん、Bさん→Bさんという自分を傷つけるという暴力も隠れています。

Bさんは、いじめられる環境に身を置くことにより、自分が自分を傷つけているということに気付いていない場合があります。

Aさんは、他人をいじめなければ自分を保てないほど、心が満たされていない状態だという自分の心の声に気付いていない場合があります。

実践のポイント:自分を変える

そもそも、他人を変えることはできません。

「非暴力」の実践は、他人を変えることではありません。

暴力をしない、させない、ゆるさないことに対して、自分はどう考えて、どう捉えて、自分の行動を変えていくか?

探求していくのは自分自身です。

どこまで行っても、自分の生き方を探求し、実践を繰り返します。

それが、ヨガ哲学の「非暴力」です。

まとめ

非暴力を実践する時は、暴力をしない・させない・ゆるさないを意識して行動してみてください。

  • 自分がされて嫌なことを相手にしない

  • 自分を傷つけていないか観察し、気付いたことがあれば改善する

  • 物の扱い方・環境への配慮を忘れない

  • 自分を傷つける人と距離をとる・離れる選択肢を持つ

  • 他人の暴力行為への対応を考える

できそうだな〜と思うところから、是非チャレンジしてみてください。

自分の生活から暴力が消えるとこんなに生きやすいんだ〜と、生き方を変えることができます。

次回は、ヨガ哲学「嘘をつかない」について解説します。


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