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5月場所の話。

大相撲5月場所が終了した。
ただ今回は私にとって、いつもただ楽しんで相撲を観ていた5月場所とは全く違った場所だった。

初のPOP UP開催


5月場所の開催に合わせて開催した初のPOP UP4日間。
様々な縁のおかげで今回開催できたこのPOP UP。
また今回を通して更に多くの縁が生じて出会えた方々たち、感謝に尽きる4日間でした。
簡単に綴ります。

コニちゃんとの出会い


今回のPOP UP開催にあたってまず小錦さんなしでは今回の開催はなかった。
ということでここで私と小錦さんの出会いからここまでを軽くお話しします。
私が大関(KONISHIKIさん)を認識したのはおそらく私が小学1.2年生の頃。
何も考えずテレビを見ていた時から小錦さんはコニちゃんとして、幼い私と画面越しに“にほんご”で遊んでくれていた。
当時母が、コニちゃんは昔お相撲さんだった人だよと教えてくれたことで驚いたことは今でも覚えている。
そんなコニちゃんによって教育された私は後に相撲好きとなり、今年の初場所の際に行われていたKONISHIKI POP UP SHOPにて初対面を果たした。
実に20年越しの出会い。この時はサインをもらい、記念写真を撮ってもらい、「こにちゃんこにちゃん」連発するよくいる普通のファンだった。
今考えると元大関の小錦さんに向かってとんでもない態度だった。

初場所。初対面の時。

大関としての出会い


そして今年の4月。
服飾学校を卒業した私は、お先真っ暗状態ではあったが自由気ままに在学時代から行っていた相撲浴衣地作品を作り続けていた。
そんな時にある共通の知り合いが私の作品を見て、KONISHIKIさんが自分の服をリメイクしたりする学生を探しているから紹介したいというお声を頂いた。
やっと回ってきたチャンスだった。

そしてKONISHIKIさんと改めて出会い、作品を見せ、意見やアドバイスをたくさん頂き、5月場所のPOP UPの際に商品を一緒に売ろうという提案を頂いた。
KONISHIKIさんと出会えただけでもすごいことだというのに、どんどんと展開が進んでいく思いもよらない事態だった。
まさか子供の時から見ていた“コニちゃん”とこんな展開になるなんて、当時の私も前日までの私も思ってもいなかった。
この日の帰り際、KONISHIKIさんから
「この仕事、必ず成功する。すぐにやったほうがいいよ。楽しみにしてますよう」
と言われてスイッチが入った。

やはり元大関の言葉には重みがある。
ここからはこにちゃんではなく、大関と呼ばせて頂く。

POP UP 開始

大関のお言葉によってスイッチの入った私は、土日やGWもほぼ休むことなくPOP UP初日の大相撲5月場所7日目まで、家族総動員で準備に取り掛かった。

久しぶりに家族が一つになっている気がした。
我が家の猫が脱獄を計り脱走した時以来のチームワークだった。
猫は無事見つかったのでその話はまた後日。

POP UPが始まって少しすると、相撲観戦に来たおばあちゃん世代の方たちが商品に興味を持って近づいてきてくれた。

商品のことを説明すると「頑張ったね~」と言われ国技館へ向かっていった。
これではまるで頑張って服を作った孫の発表会。
惨めさと現実の厳しさを感じながら4時間程ほぼ売り上げもない状態。

この道はだめだったのかなと思い始めたときに外国人観光客の女性がTシャツを気に入り購入してくれた。
味わったことのない言葉では表現のできない感情だった。

このお話しの詳しくはこちら。


この調子で2日目までが終了した。
2日目の詳しくはこちら。




3日目

ここからはまだ書いてない3日目。
2日間終えて慣れてきたと思っていた接客だったが、1週間経ったことにより私は人見知りに完全に戻った。

呼び込みも接客もほぼできない人になっていた。
ただこの日は先週よりも外国人観光客の数が大幅にアップしていた。
これに助けられた。
慣れない英語ながらなんとなくいいコミュニケーションを取れて乗り切れた。

そしてこの日は私の卒業した専門学校の先生もわざわざ来てくれたこともあり、温かい気持ちで終えられた。
売上は1週間前の土曜日の200%超。
改善した点も結果がでていることが分かった。


千秋楽

そして迎えた千秋楽。
5月場所もPOP UPも共に千秋楽。
前日に優勝力士が決まってしまったというのに、千秋楽の人の入りはやはりすごい。
実は国技館の中に入れるチケットを所持していたが、チケットは母と姉に譲った。

そして朝一に、専門学校時代の同級生で、
包み込むような優しさを持った素敵な友人がきてくれた。
私には友達がいないので、わざわざ遠いところから両国まで私のPOP UPのために来てくれたことが何よりも嬉しかった。

義理や人情などくそくらえと思っていたが、やはり誰かの優しい気持ちには涙が出そうなくらい嬉しいものだった。

学生時代からもブランド設立時もいつも優しく応援してくれる友人、本当にありがとう。

そして、次々にアポなしに同級生が2名もきてくれた。
突然の同級生の訪問だったが、久しぶりに会う同級生ということと、一緒に頑張ってきて今も頑張っている同志を見ると、心が動かされる。
来てくれた同級生3人も専門学校の広報の方も来てくれて本当にありがとうございました。

そしてPOP UP残り3時間程となった時。
ついに初登場となる大関が降臨。
ここからはもう忙しくなった。
さすが元大関KONISHIKIさん、大の人気者である。
そして私の初の挑戦の4日間が終わった。

打ち上げも終わった帰り道、夜の静かな国技館の前を通ると、なんだか涙が出てきそうだった。
というより、たぶん出ていた。

4日間を通して

この4日間。
自分が作ったものを自分の手で売り、直にお客様の笑顔や喜びを感じられることがどんなに嬉しいことか身に染みてわかった。
この気持ちはたぶん二度と忘れらることはないだろう。
この気持ちを大事に今後も頑張っていきたい。

今までの人生ずっと応援する側の人だった。
何をするにも自分はプレイヤーじゃなくて、応援ばかりしてきた。
けど今は違う。
自分が応援される側になっていた。
服を作って力士を応援したいという気持ちから始めたというのに、いつのまにか自分が応援をされていた。
勿論それでも応援するために服を作るということは変わらない。

今後の話

この4日間を通して、これからどうしていけばいいのか。
自分が何をしたいのか。
どの道が明るい未来に見えるか。
大体検討がついた。
変な表現かもしれないが、色のなかった未来が不思議と今は明るいというよりも、青く見える。
これからやることはただ1つ。
大関の言う通り、まだまだこれからが始まりである


千秋楽、大関と。


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