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規格外野菜のフードロス問題を"根本的に"解決する唯一の方法

こんな偉そうなタイトルをつけるぐらいだから、どこぞかの専門家か!?と思ってこのnoteを開いてくださった方こんにちは。ええ、ある程度は信頼していただいて大丈夫だと思います。

いやほんまかいな!?と思った私みたいな関西人の方はこちらをどうぞ。


では、早速いきましょう!

【前提】規格外野菜とは

私をフォローしてくださってる方はもう耳にタコができるぐらい聞いたことあると思いますが(笑)、あらためて簡単に説明します。

野菜には作物によって重さ・形・見た目などで様々な基準が決められており、その基準を規格と呼んでいます。規格は全国共通ではなく地域差があります。そして、その規格を満たさなかった野菜を規格外野菜と呼び、一般流通と言われるJA・卸売市場への出荷ができないため、畑で廃棄しているのが現状です。

もっと詳しく知りたい人は過去に3回にわけて説明したnoteを出しているのでそちらをご覧ください。Youtubeでも講義形式で解説してます。

いわゆるひび割れたトマトや二股の大根をイメージしやすいと思いますが、

こんな私の顔ぐらいあるブロッコリーも、食味に影響はないのに、大きすぎるという理由だけで規格外で出荷できません。

"根本的に解決する"とはどういうことか

フードロス問題を語るときに気をつけるべきは、「①でるロスを予防する」ことと「②でたロスを有効活用する」ことは違うということです。

例えば、恵方巻き。①でるロスを予防するのであれば、作りすぎない、受注生産にするなどができますが、②それでも出たロスは子ども食堂に寄付して廃棄を回避する。みたいな感じです。

私が今回"根本的に"という表現をしているのは「①規格外野菜のフードロス問題を"予防する"」ということを指しています。


規格が生まれている理由

根本的な解決策を考えるためには、まず規格が生まれている理由を理解せねばなりません。

超簡単に表現すると、「運ぶ・売るのに効率的だから」です。

流通業者(八百屋)からすると、同じトラック1台動かすなら1本でも多くの野菜を運びたいですよね。でもトラックの大きさは変わらないので、積める段ボールの数は毎日一緒です。(今日調子いいぜ!みたいなことが起きたらいいんですけど笑)

なので大切なのは、段ボールの中にいかに効率的に野菜を詰め込むか。

…ちょっと想像してみてほしいのですが、今みなさんの前に [段ボールが1箱] と [いろんな形をした山積みのきゅうり] があるとしましょう。

1本でも多くのきゅうりを箱の中に詰めてくれ!と言われたとき、あなたはどんなきゅうりを選びますか?

…そう、真っ直ぐで箱のサイズに合うきゅうりですよね?それが曲がったきゅうりがおいしいけど規格外野菜な理由です。


根本的な解決方法とは

規格外野菜も扱う八百屋も3年間やった上で辿り着いた結論ですが、それは「農家と消費者が密なコミュニケーションをとりながら流通する、コミュニティ型農産物流通」でなら、根本的に解決できると私は思っています。

きゅうりが曲がる理由。それは大きくなるときにで虫がかじったり、少し傷がつくからです。大根が二股になる理由。それは地面に伸びようとするときにその進む道に大きな石があったからです。

そんな理由を農家から直接聞きながら、しかも信頼できる農家の言葉と野菜なら、見た目や形なんて二の次になる。

農家と消費者がコミュニティを作り、その中で流通するのであれば、そのコミュニティの中に「規格」なんて存在しない。そこは規格外野菜なんてものがない世界になります。

そう思って、挑戦しているのがこのプロジェクトです。これを読んでくださったそこのあなた、ぜひその世界づくりの仲間になってくれませんか?


余談(おまけ)

この話をすると「竹下さんJA嫌いなんですか?」とよく質問されるのですが(笑)、私は役割分担だと思っています。JAや卸売市場の仕組みはとっても大切で、彼らが存在しているから夏にしか育たないきゅうりを年中スーパーで、安価で、買うことができるのですから。

でもこの数十年の中で農家の在り方も多様化し、農薬や化学肥料に頼らない農業スタイルを選ぶ人たちが出てきました。彼らは規格通りに野菜を作るのは非常に難しく(規格が厳しいため)、今まだ取り残されていると思います。

だから、そこに焦点を当てた1人の関西人がいてもいいと思うのです。規模も小さいしやれることも限られていますが、仲間を集めてコミュニティを作ることはできるかもしれません。

私は私にできることを。
あなたはあなたにできることを。

それでは!Be honest!
竹下 友里絵