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❖見タイ!知りタイ!伝えタイ(116)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2022年9月14日)

♪サワディー(こんにちは)
今月から、バンコクこども図書館の企画展示がリニューアルされております。
今回は児童文学者・翻訳家など多方面で活躍され、今年の初めに逝去された「松岡享子さん」の特集です。

「バンコクこども図書館」は、松岡さんが名誉理事をなされていた「東京こども図書館」にならって作られています。そして、松岡さんはタイにもいらしたことがあり、図書館の方との交流もあったそうです。

世界にはたくさんの素敵な本があります。それは子ども向けの本も同様です。大人ならば、日本語ではない本であっても、その国の言葉を勉強して読むことも独力で可能ですが、子どもたちはなかなか同じようにはいきません。

だからこそ松岡さんのような、世界各地の童話や絵本を日本語に翻訳し、子どもたちに届けてくれる活動は、子どもたちの想像力を大いに広げ・膨らませてくれます。子どもに限らず、大人もですが、私たちは日常生活を送りながら、その場所とは違う文化・雰囲気などを受け取ることには時間的・物理的制約があります。

しかし本は、そのような制約を取り去り、あるときはアメリカへ、またあるときはインドへというように、「テレポート」を可能にしてくれます、さらに、現在という時間にも縛られることなく、古代に身をおいたり、未来に身をおいたりもできるので、「タイムトラベル」も可能なのです。

それによって得られる情報・知識・感動・共苦などは、かけがえのない体験として、豊かな人格形成を支えてくれると思います。

インターネットが普及した現代では、本でなくとも、スマホを通じて同じことができると考える人もいると思います。しかし、スマホの画面を通じて得られる刺激は、「一方的」で「受動的」なもののように私には思えるのです。また、動画を停止するボタンがあるとしても、情報の受け取り方のペースや主導権がスマホの側にあるようで、「他律的」なものでもあると思います。

それに対して、本は読み手のペース・主導権で、1ページ1ページ進められ、行ったり来たりも自由自在です。そのため本から得られる刺激は「自律的」「双方向的」「能動的」だと私は思っています。

図書館ボランティアに携わるようになり、本に囲まれた空間で、我も忘れ、時間も忘れ、本の世界の住人になっている子どもたちの様子から、改めて本の大切さに気づかされました。

ちなみに、「絵本」はタイ語で「ナンスー パープ(หนังสือภาพ)」といいます。ナンス―(หนังสือ)が「本」、ぱーぷ(ภาพ)が「絵、図」という意味になっています。

それでは本日はここまで。
♪ラーゴーン(さようなら)

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