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【一人で勝手に旅気分】346

(過去の旅についての振り返りです)
★世代交代の哀愁(2018年8月17日)

【記事累積:2010本目、連続投稿:943日目】
<探究対象…マレーシア、クアラルンプール、世代交代>

今日の「ナゼ・ナゾ」は、マレーシア・クアラルンプールの写真です。この写真を撮影したのは、シンガポールに住んでいた頃の夏休みにマレー鉄道で北上をしたときでした。さて、どんなところが「ナゼ(疑問を持った)・ナゾ(気になった)・アンテナ」に反応したのでしょうか。

シンガポールに住んでいたとき、長期休みもそれほど遠くに行くことはなく、もったいないと言われることが多かったです。しかし隣の国のマレーシアには何度か足を運びました。その中で複数回訪れた都市はクアラルンプールとジョホールです。

今日の写真に写っているのは、クアラルンプールで立ち寄った或るモスクです。私がここに注目した理由は何であるのか推察してみると、モスクの背後すぐ近くに大きなツインタワーが見えるのと同時に、奥の方にもう一つのタワーが見えていたからだと思います。

手前の大きなツインタワーは、今やクアラルンプールのシンボルまたは代名詞ともなっているペトロナスツインタワーです。そして奥に見えるのはKLタワーです。ペトロナスツインタワーができるまでは、KLタワーがクアラルンプールのシンボルだったと思います。しかしかつてのシンボルだったタワーは、新しく登場したタワーにその地位を取って代わられる形になりました。

この写真を見ていると、そんな新旧2つのタワーの世代交代の雰囲気が漂ってくるような構図なのです。おそらく写真を撮った当時も、その雰囲気を感じ取っていたので、あえてこの構図で2つのタワーを1枚の写真に収めようと考えたのだと思います。

「世代交代」というと、まっさきに頭をよぎるのはスポーツの世界です。かつてはエースと考えられていた選手が年齢を重ね、パフォーマンスの向上はおろかその維持も難しくなっていく中、若手のホープと目される選手が登場し、いつしか両者の立場が入れ替わるという例はたくさんあります。サッカーだと、三浦知良選手と中田英寿選手の関係は典型的かもしれません。

テクノロジーだとポケベルが携帯電話に取って代わられたり、戦争における主力だと騎兵が砲兵に、世界史上の覇権争いだとスペイン・ポルトガルがオランダ・イギリスに取って代わられたりしてきたものが当てはまると思います。

映画の『ラストサムライ』でも、日本が中世以来の侍の時代から、近代を象徴する洋式軍隊の時代に移行していく世界が描かれています。この映画に限らず、私はこのような世代交代について、前者がまとっている哀愁のようなものに共感してしまいます。そのため、KLタワーとペトロナスツインタワーの関係においても、何となくKLタワーに哀愁のようなものを抱き、写真を撮りたくなったのです。

今回の「ナゼ・ナゾ」は、新進気鋭の勢いと古参の哀愁が交錯するクアラルンプールの写真でした。後者に肩入れしたい気持ちがあった私は、どうにかKLタワーの存在感が強まる構図を考えていましたが、位置関係から考えてちょっと難しかったですね。

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