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❖ビエンチャンを見てんじゃん(114)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2024年5月19日)◆白い粒は環境が白旗を上げつつあることを知らせるメッセージ◆

【記事累積:2040本目、連続投稿:973日目】
<探究対象…ラオス、ビエンチャン、熱帯モンスーン気候、ゴミ問題>

♪サバイディー(ສະບາຍດີ、こんにちは)

家の近くの道路に、白い雪の粒がたくさん落ちています。
ビエンチャンに季節外れの雪が降ってきたようです。

「季節外れ」?
いやいや、ラオスは大部分が熱帯モンスーン気候に属しているので、一年を通して気温が高く、さらにビエンチャンは平地に位置しているため、仮に異常気象があったとしても雪が降ることはないと思います。

ですからどのように季節が外れようとも、ビエンチャンで雪というものにお目にかかるのは難しい話です。

この白い粒の正体は、シュレッダーで細かく砕かれた紙きれのようです。それが入っていたゴミ袋が破れてしまい、周辺に小さな紙切れが散乱していました。かなり広範囲に及んでいるので掃除するのは大変です。ただこの写真を撮影したときは乾季ではなく、それなりに雨が降る時期だったので、数日後の大雨できれいに流されていました。

これは普通の紙なので、そうして風雨に運ばれて川に流れついた後、いつかは自然界が吸収してくれると思います。しかしこれがプラスチックの欠片だったならば、細かく破砕して見えなくなったとしても、自然界は決して受け入れてはくれません。

ラオスの道端にはもともと様々なゴミが散乱していますが、ゴミ袋の中から使えそうなものを探す人が袋を開けっぱなしにして去っていくことがあるため、ゴミの散乱に拍車をかけています。その中にはプラスチックゴミもかなりあるので、それが風雨に運ばれて川に行きつき、汚染の一翼を担っています。

東南アジア最後の秘境などと呼ばれることもあるラオスではあるものの、一般的に「秘境」という言葉が持っている自然と調和したようなイメージとはかけ離れた現実が横たわっているのです。途上国のゴミ問題の根深さを感じますね。

散らばる白い欠片たちが伝えてくれているメッセージは、レイチェル=カーソンの『沈黙の春』が鳴らした警鐘に通ずるような気がしています。

それでは今日はここまで。
♪ポップ・カン・マイ(ພົບກັນໃໜ່、また会いましょう)

#この街がすき #旅のフォトアルバム
#ラオス #ビエンチャン

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