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この、素晴らしい世界を

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【連載小説】 この素晴らしい世界を 【最終回/全五回】

【連載小説】 この素晴らしい世界を 【最終回/全五回】

朝方、聞き覚えのないスマホからの緊急ブザーの音で叩き起こされた。送り主は『日本政府』。
テレビをつけると大統領がこう言った。あと24時間で人類は突然の終わりを迎える事になったと。
僕は彼女と最後の日常を過ごす為に、旅へ出た

 十八時間後。零時。

 決められている作法を正しく守るように、僕らは静かに抱き合った。紗希の熱と肌、息遣いの全てが愛おしくて何度も何度も触れ合った。花火の音数が段々と減って

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【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第四回/全五回】

【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第四回/全五回】

朝方、聞き覚えのないスマホからの緊急ブザーの音で叩き起こされた。送り主は『日本政府』。
テレビをつけると大統領がこう言った。あと24時間で人類は突然の終わりを迎える事になったと。
僕は彼女と最後の日常を過ごす為に、旅へ出た。

 十三時間後。午後七時。

 絶え間なく喋り続けるラジオから、新しい情報がもたらされた。どこか緊張したようなDJの声に、家族となった僕ら四人は無言で耳を傾けた。

「非常に

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【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第三回/全五回】

【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第三回/全五回】

朝方、聞き覚えのないスマホからの緊急ブザーの音で叩き起こされた。送り主は『日本政府』。
テレビをつけると大統領がこう言った。あと24時間で人類は突然の終わりを迎える事になったと。
僕は彼女と最後の日常を過ごす為に、旅へ出た。

 九時間後。午後三時。

 広い通りに出たが交通量は相変わらず少ないままだった。天気の良さも相まって、思わずアクセルを踏む力が強くなる。あと半日後には何もかもが木っ端微塵に

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【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第二回/全五回】

【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第二回/全五回】

 朝方、聞き覚えのないスマホからの緊急ブザーの音で叩き起こされた。送り主は『日本政府』。
テレビをつけると大統領がこう言った。あと24時間で人類は突然の終わりを迎える事になったと。
僕は彼女と最後の日常を過ごす為に、旅へ出た。

 四時間後。朝十時。

 電波マークが消えたスマホを何気なく眺めると、電波が四本立っているのに気が付いて、僕はすぐに紗希に知らせた。

「紗希、スマホ見てみろ!」
「えっ

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【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第一回/全五回】

【連載小説】 この素晴らしい世界を 【第一回/全五回】

 朝、僕は聞き覚えのないスマホからの緊急ブザーで叩き起こされた。送り主は『日本政府』。
テレビをつけると米大統領がこう言った。あと24時間で人類は突然の終わりを迎える事になったと。
僕は彼女と最後の日常を過ごす為に、旅へ出た。

 朝方。スマホの緊急速報のブザー音が部屋中に鳴り響いて僕は飛び起きた。地震かと思ったのだが、それは聞き馴染みのない甲高いブザー音だった。スマホを手繰り寄せ、画面を見ると「

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